忍者ブログ
[1057] [1056] [1055] [1054] [1053] [1052] [1051] [1050] [1049] [1048] [1047]
根笠川にかかるポニーワーレンの上流に架かる橋だ。その形を見れば、だれもが珍妙と思うだろう。

トラス橋の上に、もうひとつトラスが載っている。見れば2径間で、側径間はガーダーである。

ガーダー橋の部分、向かって左は床版を広げられている。当初からこうだったのか、後年の改良かはわからない。親柱は右側だけにあり、「根笠橋」と書いてある。

ポニーワーレントラスを補強してワーレントラスに改造したもの、という捉え方でいいだろうか。補強してランガーにした例は、関西本線木津川橋梁などがあるが、こういう形のものは初めて見る。

重さ制限2t。極めて小さい。4ナンバーでも無理なものがある。

補強部分のデティールを見る。元のポニーワーレントラスの部材と、上のトラスの部材は明らかに異なる。前者はリベット留め、後者は溶接+ボルト留めだ。また、後者は格点にガセットを溶接し、補強している。

元のポニーワーレントラスよりも、補強のトラスのほうが頑丈そうだ。

ワーレントラスを横から見て「ハ」の字に相当する部分の斜材は圧縮力がかかるので、通常は「逆ハ」の字に相当する部分よりも見るからに頑丈になるのだが、根笠橋ではこのようにC型チャンネルを隙間を空けて背面同士で向かい合わせ、その側面を帯材でつないでいる。一方、「逆ハ」の字の斜材は同じ(に見える)チャンネルを背面同士で溶接している。見た目の印象では後者の方が強そうだ。もしそうなら本来の力の掛かり方と逆なのだが、まさかそんなこともなかろう。

対岸。親柱は、やはり右側だけ。


なんと読むのだろう? 「笠屋○はし」?

近くには「岩日線 みんなで乗って存続を」という立て看板がある。かれこれ放置して20年以上か。

上流側。

床版。こちらはオーソドックスな作り。

しかし、橋台側は驚いた。沓はなく、直接コンクリートから生えている。



この橋の奇妙さは、ぜひ実見していただきたい。


PR


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
忍者ブログ [PR]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12
14 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
カテゴリー
twitter
twitter2
プロフィール
HN:
磯部祥行
性別:
男性
自己紹介:
メールはy_磯部/blue.ぷらら.or.jpにお願いします。日本語部分等は適宜置き換えてくださいませ。
バーコード
ブログ内検索
アーカイブ
カウンター
since 2010.7.30
アクセス解析
フリーエリア