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海にせり出した建物の下部に船を直接収容できる舟屋。「伊根の舟屋」が有名だが、港湾の整備が進んだいまも全国に点在している。

 
津軽半島の陸奥湾に面した側に、いくつもの舟屋があった。これらは舟屋「だった建物」だ。というのも、その海側が護岸工事で埋め立てられ、建物の直下には海はない。

 
こんな感じの護岸施設。海面から2m以上はあるだろうか。左の護岸の下には消波ブロックが見えているほどの高さ。ということは、舟屋の船溜まり(というのかな、何といえばいいのだろう)は、かなり「下」にあったということか…と思ったが、ここは完全に陸の上にあげるタイプのようだ。3枚下の使われ方やGoogleMapsの衛星画像を見ると、そう考えてよさそうだ。

 
それにしても、大きな建物だ。

 
外板が剥がれたりしているが、いまも倉庫として使われている。こうした建物が、周辺にずらりと並んでいる。改修されてきれいになっている建物も多い。

 
こちらは護岸の下にある、いまも現役の舟屋。船が収容されている。

 
(国土地理院 空中写真CTO7519-C14-17をトリミング)

さて、ここに1975年に撮影された空中写真がある。いまの護岸もないし、山側のバイパスもない。道を挟んで建物が2列に並び、海側はすべて舟屋だろう。海までの距離がすごく近い。

このころ、ここは砂浜だったのか。ならば海水浴もできただろう。いまはちょっと泳ぐような環境ではなさそうだ。












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