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小豆島の西側、土庄に「くびれ」がある。ここに運河のようなものがあるが、運河ではなく天然の海峡、「土渕(どふち)海峡」である。「世界一狭い海峡」とギネス認定されている。

現在の土庄町は、小豆島の北半分を占めるが、「土庄」は、もともとは土渕海峡の西側の行政地名だ。海峡の東は「淵崎村(ふちざきそん)」だった。1955年にほかの町村とともに合併し、土庄町となった。

「土渕海峡」とは、庄と崎の合成語である。かつてはそのような呼び名はなく、「世界一狭い海峡」としてギネス登録する際に作られた。

 
海峡といっても船が航行するわけではなさそうだ。町役場の前に、海峡を塞ぐような形のカマボコ状の装飾(?)がある。その両端と中央は橋だ。


上空から見ると、日の字型になる。

 
東側から見た写真。海峡の上に歩道がはみ出している。歩道部分はキャンチかと思いきや、実はアーチから吊られている。この写真を撮っているこの橋も吊られていて、つまりはアーチ橋である。「ものすごく幅広の、床版が一部にしかないアーチ橋」ということだ。

 
ちゃんと床版に銘板がついている。

平成5年12月
香川県
上載荷重 1.0TON/M^2
材質 アーチ STK400
   吊桁 SS400
製作 三井造船株式会社

「アーチ」と「吊桁」として銘板がある。

 
西側から。見えている道路は道路橋で、こちらはガーダー橋。その向こうに並行して歩道橋があり、そちらはアーチ橋。

 
道路橋の名前は「ふれとぴあ橋」という。「ふれあい」+「ユートピア」かな。



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2022年末にランツァで日生港から小豆島に渡った。日生港には有料駐車場があり、そこにクルマを駐めてランツァを下ろした。24時間で1000円。

時刻は6時43分頃。夜明けが近い。



日生港の瀬戸内観光汽船の窓口はJR日生駅に隣接している。道路を挟んで港だ。日生港発は8時。

きっぷは自動券売機で買えるが、駐車場を借りるので窓口が開くまで待つ。7時半だったかな。

 
さすが瀬戸内。チョックをかますのみ。

 
甲板は凍っていたが、出港してまもなく直射日光が照りつけるとたちまちに溶けていく。

 
鹿久居島に渡る「備前♡日生大橋」ごしに日の出。



船内の売店は営業していないように聞いていたが(古い情報かもしれない)、開いていたのでうどんをば…。後述するが、営業は9時20分から17時30分らしい。

 
 
1時間10分で小豆島の大部港。ここから約8時間、小豆島を走った。

* * *

 
 
帰り。朝とは雰囲気がまったく違う大部港。きっぷ売り場は1階の赤いクルマの向こう、駐車場の管理室みたいに見える場所。2階の待合室は誰もいない。

 
 
 
17時30分、本日4往復目のフェリーひなせが大部港に着いた。

 
18時15分発の便はクルマは少なかった。

 
売店は17時30分までということで営業していなかった。朝の日生発から営業しているのだから、日生から乗り込んでいるはず。となると、売店の人はこの便に便乗して日生に戻る?











武光橋 PCローゼ橋の直下に旧道が見える。これは、大迫ダム建設のためにつけかえられたものだが、古い空中写真を見ると「付け替え道路のための付け替え道路」のようだ。現道を三代目とすると、暫定的な二代目。かつての集落は、橋となっている二代目の向こう側にあり、初代は三代目の下に埋もれているように見える。橋の上流側の桟橋的な構造からして、仮設的なものにも感じられる。


(地理院地図より作製)

 
2車線にするには幅員が狭いけれど、しっかりと作ってある。これが仮設の道?

 
旧橋の橋脚。下流の大滝ダムのダム湖に相当するので撤去しないのだろうか。

 
上流側。現道(三代目)の直下に護岸があり、そこが旧道(初代)、この桟橋は仮設の二代目?

 
 
ここから橋がかかっていたはずだが、もぎとられたようになっている。

 
対岸の話になるが、武光橋の旧橋を渡った先にシェッドがある。



 
 
武光橋の少し下流にある旧道と旧橋。

2000年代の付け替え道路の写真やR169の歴史については、サイト「3ケタ国道放浪記」に詳しい。

 
大迫ダムを少し下ったところにあるPCローゼ橋。縮小した写真では補剛桁が太く見えるかもしれないが、拡大してみるとアーチとほぼ同じ太さ。上流側には旧橋の橋脚が残る。また、写真左下に見えるのは国道169号の旧道で、これは別項に譲る。

 
国道側(西側)。弦材がPC構造、上弦材がRC構造。

 
 
親柱は左は「武光橋」、右は「吉野川」。渡って左手が「武木」地区、右手が「井光(いかり)」地区。

 
吊り材はPC鋼棒。見た目はステンレスパイプのよう。

 
 
 
東側。左の親柱は「ぶこうはし」、右は「平成10年3月完成」。




国道417号の不通区間を冠山林道で越え、福井県池田町に入った。青看には、「林道冠山線」とR416のオニギリが同居している。ここからR476を東へ行って大野を抜け、R416を目指す。

 
勝山市野向町に掲げられてあった、「悲願50年 国道416号開通」。開通から既に4年。また、野向町にとっては、峠を越えて石川県小松市と結ばれるメリットは…素人目にはない気がする。なにしろ、福井市のほうがずっと近い。

 
それはともかく、進む。「最新の」酷道、という『酷道大百科』で鹿取茂雄さんが述べたことと違わず、いまの道路建設の基準でもって酷道レベルの道を作ったらどうなるかというような、他では見たことがないような光景だった。上の写真は、これから行く先があちこちに見え隠れしている。

 
つづら折れもよく見える。開通当初はきっと木立ももう少し低く、もっとよく見えたことだろう。

 
県境の新俣峠。

 
逆向きに。勝山の平野部が見下ろせる。

 
小松市側。眼下にこれから行く道が延びている。旧来からの道も拡幅されているわけではなく、なかなか厳しい。

 
この道幅である。









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