盛岡IC近くの県道を走っていたら、きれいなヨが目にとまった。あれ、と思うと奥に特急色の車両と、その向こうに赤銅色の車両が見えた。近寄ってみると、写真右(道路側)がヨ6000(車番不明)、サシ481 48、ヨ、ヨ(ともに形式不明だがヨ6000か)だった。
工務店に併設されており、かつては喫茶店のような使われ方をされていたようだ。ヨのデッキには後付けの水洗トイレがあるので、宿泊施設だったのかもしれない。 白眉はサシだろう。長らく青森に配置されていた車両と思う。 サシといえば、この顔である。ヨのデッキとの間は板を渡してある。反対側は、なんと幌をつないである。連結はしておらず、連結器が突き合わされているだけだ。 サシの床下、MGの存在感が気になった。 58.11 MO(盛岡工場の意味) MH94-DM58形電動発電機 電動機/発電機/励磁機 方式 直流複巻/回転界磁/直流複巻 定格 連続/連続/連続 出力 63kw/70kVA/15kW 電圧 1500V/440V/100V 電流 47A/92A/15A 回転数 1800回毎分/1800回毎分/1800回毎分 起動抵抗(20℃) 5Ω 周波数 60Hz 直列抵抗(20℃) 2Ω 相数 3相4線式 力率 0.8 製造番号 7232887 製造年月 昭和47年2月 東京芝浦電気株式会社 鉄道趣味誌は、車両形式の系譜はほぼ網羅しただろうから、今後は主機や補機の系譜もやってほしいものだ。
鳥居型の駅名標に書かれた文字が大好きだった子どもの頃、昭和58年にこの本が刊行されたときには毎日のように眺めていた。
ブラックアウトされたカバーに銀色のインクで刷られたゴナUのタイトル、それらが斜めに配置されているのが子供心にすごくかっこよく見えた。いま見ると、カバーは通常のCMYK4色ではなく、黒銀赤黄緑の特色の掛け合わせ(ほとんどはベタ)。また、印象を強くする腕木式信号機をあしらうにあたり、タイトルと並べるとタイトルが小さくなってしまうため、こうして斜めに処理してタイトル文字を小さくすることなく、イラストも無理なく収めている。秀逸なデザインだと思う。デザインはADACHEENOとあるが、検索しても1971年に漫画家?としての結果が出てくるだけだ。 この本は、駅名標を真似して絵に描くのが日課だったので相当に眺め、使い込んだのだが、長じての上京のタイミングかなにかでいつしかこの本はどこかに行ってしまった。それを、先日、仕事の資料として古書店から購入した。 改めて見ると、相当に意義深い、駅名標の資料集になっている。「鉄道掲示基準規程」にとらわれない時代のものも相当多くが残っていた当時、いかにも看板屋が手書きしたものがそこらじゅうにあった。地域性もあったし、イレギュラーなものもあった。市井のタイポグラフィーの見本市だった。見よ、草道駅の「く」を。これらの膨大な写真にクレジットはないので、すべては著者の撮影だろうか。 同様のバイブルとしては小学館のコロタン文庫『国鉄駅名全百科』がある。また、主婦と生活社の『国鉄全線全駅 読み乗り2万キロ総ガイド全駅5175案内』は、駅舎のバイブルである。そのコロタン文庫と見比べると… 奥羽本線の及位駅の駅名標。左がコロタン、右が本書。別々の駅名標で、特徴ある「き」でわかるように文字の形はほぼ一緒だが、ローマ字の幅と字間が違っている。 また、越後線の出雲崎はこう。 上が本書で、下が私が撮ったもの。所在地表記の有無という大きな違いがあるが、やはり「き」でわかる特徴はそのままに手書きされている。手書き時代の駅名標は、こうした一枚一枚の差異が面白い。 地域性もあった。たとえば九州。 隣接駅表示の間に所在地表記が入る。この形式が、福岡から鹿児島まである。もちろん、書き手はまったくバラバラだ。 好きなのは、信号場が書いてあるもの。『国鉄駅名全百科』には、函館本線の鷲の巣信号場(当時)の駅名標が掲載されているのだけれど、本書では石北本線の生田原で、常紋信号場が書かれている。この「SS」という表記に、間だ見ぬ遠い北の大地に旅情を馳せたものだった。新潟県からほとんど出たことがない小学生だったけれど。
* * *
会社に入ってわりとすぐに、本書の著者、夏攸吾さんにお目にかかることができた。私の隣席の、定年退職間近のKさんを訪ねてこられたのだ。私は紹介されたわけではなかったけれど、会話の中で夏さんということがわかり、割り込んでご挨拶した。子どもの頃、毎日のように読んでました、すばらしい本をありがとうございます、と。夏さんはペンネームで、そのときにいただいた名刺はいまも大切にとってある。 版元の日地出版は、私が会社に入った当時は旅行ガイドブックなどを刊行していたが、やがてゼンリンと合併。入社当時に何度かお目にかかったあの方はどうしているのだろうか。
新宿で開催されているグループ写真展、『Railway Graphic D.E.F. 写真展 「鉄道風土記 ~春夏秋冬~」』に行ってきた。
どの作品も、すてきで、きれいだ。どれもそのまま商業誌に見開きで掲載されててもなんの不思議もない。私がブログの更新を楽しみにしている方々が、テーマに沿って「これは」と推す作品を出すのだ、すてきじゃないわけがない。 ただ、これは私の好みの話で、私なりの見方であって、いい/悪いではないし、「それ」が好きで撮影されている方にこんなことを書くのはお門違いになってしまう部分もあるので、その点でお気を悪くなさらないでほしいのだが、このすてきさ、きれいさは、どれも「鉄道写真の文脈でのもの」だと感じる。 私は、今回に限らず写真展ではいつも、見たこともない表現があったらいいなあ、と思って一点一点鑑賞している。 鉄道写真は、広田尚敬さんはじめ、ものすごい先駆者が何人もいて、そのフォロワーもものすごい人数がいる。いろいろ工夫しても「広田さんが50年前に既にやってた」みたいなこともよく聞く。基本的に、屋外で、それなりに大きな被写体を撮るのだから、条件も似てくるし、それならば先駆者が圧倒的に有利…などというつまらない話もときどき聞く。そうだろうか。 今回出展している吉永陽一さんは、ブログに書いた通り(『空鉄』(吉永陽一著/講談社))、まったく新しい表現を実現している。だれもが同じことをできるわけではないが、空には、あと数人がそこに乗り込んでいってもまだまだ開拓の余地はあるほどに広大で新しい表現世界が広がっている。また、会場で遠藤真人さんに初めてお目にかかり、お話ししたのだが、ちょっとここでは書くわけにはいかないけれど、とあることを温めていた。既存の鉄道写真に飽き足りない、新しい表現の実現を、みんな、ぜひ、もっと。 全作品の中でこれは!と思ったのは、佐藤武志さん(直接の面識はなし)の『金色の花』という作品。下向きのライティングが非常に効果的で、「金色の花」が、とっても立体的に見える。ちょっとライトの影響をなくして鑑賞したりもしたのだけれど、立体感はちゃんとある。もともとの作品が持っている陰影を、ライトが大きく増幅していると感じた。これはすてきな作品だ。 写真展は25日(日)まで。
twitterで、鉄道総研のRRRの過去5年分がPDF化されて公開されたと聞いたのでざっとチェック。
サイトはこちら 橋梁・土木関係の、趣味的に興味を引かれた記事を抜き出す。 リンク先はすべてPDF。 すべて偏見というか好みでの抜き出しなので、ぜひ全号の目次をご覧いただきたい。 ・2008年3月号 橋梁の洗掘 ・2008年10月号 鉄道吊橋と緩衝桁軌道伸縮装置、既設鋼鉄道橋の合成構造化によるリニューアル工法の提案 ・2009年8月号 鋼鉄道橋の低騒音化 ・2010年3月号 アーチ型鋼材によるRCラーメン高架橋の梁補強 ・2010年8月号 三内丸山架道橋 -コンクリート鉄道橋長大化の可能性- ・2010年12月号 鉄道総研が生まれた頃の話 新型踏切の開発 ・2012年4月号 鉄道総研の技術遺産 バルツァーの論文と東京駅(小野田滋) ・2012年6月号 既設鋼鉄道橋をリニューアルする ・2012年8月号 鉄道総研の技術遺産 「東海道線増強調査会資料」とその意義(小野田滋) ・2012年9月号 鉄道技術 来し方行く末 鋼鉄道橋 ・2012年10月号 構造変更による旧式鋼橋梁のリニューアル |
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