英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(番外1-1)山形鉄道最上川橋梁
英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(番外1-2)山形鉄道最上川橋梁 と並行して県道が走っていて、荒砥橋という橋で、最上川を渡っている。 カンチレバー・プレートガーダーである。といっても、それほど支間が大きくは見えない…。 左に切れているのが碇着桁、その右隣りが吊り桁である。吊り桁がのしかかっている部分は、雨どいが2本並んでいるのでわかりやすい。また、画面内に山形鉄道の最上川橋梁が見えている。 接合部を下から見る。右が碇着桁、左が吊り桁。張り出しは、たったこれだけ…。 接合部は剛結してはあるが、大きな地震があったらずれてしまうのではないか、と思うような…。 並行して、上流側には歩道橋が架けられている。こちらは箱桁の通常の橋だ。カンチレバーではない。 PR
「ヴィジュアルブック」(裏表紙より)なのに、簡潔に、現在の世界の橋梁の潮流までわかる良書。原著はイギリスのもので、日本ではガイアブックス発行/産調出版発売、となっている。
内容は、第1章として材料、様式、用途、技術者たちということが紹介され、メ第2章がメインのカタログ。桁橋、アーチ橋、トラス橋、可動橋、片持ち梁橋、吊橋、斜張橋に分け、それぞれ10件ほど、写真とイラストで解説している。 ほぼ正方形の判型で用紙も分厚いため、ちょっと見開きの写真を撮りづらいのだが、このように、1見開きに1件、写真とイラスト、それに伴うキャプションがある。 ただし、翻訳者が専門家ではないのか、日本の用語にうまく当てはめていないものがある。たとえば「細分型トラス」という語句が頻出するが、分格の場合と、ワーレントラスに垂直材を付加する場合に使われている。また「パイロン」も、吊橋等の主塔の場合と、橋脚の上端の場合がある。たしかに英語ではdevided trussだったりpylonだったりするのだが、ここは日本の用語にしてほしかった。また、校正上の誤りも散見される。 とはいえ、ごく簡単に橋の歴史を見渡して、いまの橋を知るには好適だと思う。『世界の橋』のような大著を、思い切り簡潔にするとこうなるのかもしれない。(『世界の橋』は大変すばらしい本であるが、大型で高価で、それぞれの解説が詳細であるため、なかなか「見渡せない」) 誰に向けて作ったのか、そこに疑問はある。橋の専門家たちにはまったくものたりないだろうし、「なんとなく橋が好きな人」などは、ものすごく少ないだろう。しかし、こういう本があることで、少しでも橋のおもしろさ、美しさを紹介できるなら、とてもありがたいことだと思うのだ。 奥付の発行日に訂正シールが貼ってあるのはご愛敬だ。1995円。
廃止になった国鉄赤谷線を遡り、東赤谷のあったところを過ぎてさらに行くと、道路左手に大きなプラットトラスが現れる。赤谷線の全身となった官設鉄道が敷設し、1925年に開通したもので、のち日鉄専用線への切り替えに伴い1957年に廃止されている。以来55年、ここにその骸をさらしている。
中央径間のスパンは思いのほか長く、47.4mもある。側径間としてプレートガーダーも残る(支間不明)。 けっこう深い谷を渡っている。 歴史的鋼橋集覧によれば「桁は第一利根川橋梁、第一神通川橋梁のものと同型式とおもわれる」とある。 桁の上には55年を経て枕木が残存している。 鉄山側の側径間のプレートガーダー。下路にも見えるが、上路である。 この飯豊川橋梁を撮った道路橋は「飯豊橋」という。昭和45年3月竣功。飯豊川橋梁を撮影するには、少し近すぎる。
群馬・長野県境である渋峠に建つ「渋峠ホテル」。建物の半分が群馬、半分が長野で、外壁の塗装も異なっている。玄関も両県にまたがっているので、両県から課税されていることだろう。
この渋峠ホテルが、ESSOの給油所を持っている。サイトによれば、春から秋のみの営業らしい。 青空給油所。 惹かれるのは、防火壁に描かれたESSOのロゴ。 サービスルーム側には、行灯と並んでいる。 サービスルームを拡大。「給油の方隣のホテルまでお越しください。」。計量器は「ESSO DIESEL」。 こちらの計量器は、レギュラーとハイオク(suprex)。いまは「シナジーF-1」と言っているものだ。 渋峠ホテルのサイトには「おそらく日本で最も高い所にあるガソリンスタンドかもしれません」という一文がある。間違いないだろう。 ところで、渋峠は2172mではないかと思われる方もいると思う。国道292号に建つ石碑にもそう書いてある。そのからくりは、県境であり「渋峠」の標識のあるここは標高2152mだが、実際には少し南にいったところに標高2172m地点があり、そちらのほうが標高が高いのだ。標高が最も低くなる鞍部はこの渋峠2152mなので、「余計に20m上り下りしている」ことになるというわけだ。 |
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