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wikipediaより。GFDL1.2)

道路除雪車のサスペンションでは道路除雪車の前輪にサスペンションがないことを書いたが、鉄道用のラッセル車、キ100形も前位台車にはサスペンションがない。

前位台車はTR42という形式で、トキ15000やタキ1900などでよく見られるスリーピース台車(ベッテンドルフ台車とも)・TR41から枕バネを取り払ったものである。もともとTR42は軸バネを備えていないので、一切のバネがないことになる。また、画像右上に少し見えているだけなのでわかりづらいが、床板は木である。

20120919_002.JPG

(参考:TR42。軸箱は台車枠と一体であり、軸バネはない。枕バネは板バネ)
wikipediaより。GFDL1.2)
 
キ100形は各地で保存されているので、実見される方はぜひ足下を覗いてほしい。また、個人的には連結器の鋳物感が秀逸なので、こちらもぜひ。

20120919_001.JPG















 
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スノーワーカーズ・バレエ 越後妻有 大地の芸術祭に関連して。

除雪車、とくにロータリー除雪車は、路面からのオーガ(ロータリー除雪部分)の高さは一定でなくてはならない。そのため、前輪はリジッド、後輪のみにサスペンションがついている。

20120918_002.JPGこの、中折れ式のロータリー除雪車の床下をのぞき込んだ。

20120918_001.JPG前輪。右から左に伸びているのは、動力を前輪に伝える推進軸。こうして見ると、バネ類は見あたらない。当たり前か。

20120918_000.JPG後輪。板バネが見える。こちらにも推進軸が伸びていることからもわかるように、4輪駆動である。

20120918_003.JPG前部と後部の接続部。上の推進軸はロータリ除雪装置へ、下のが走行装置につながる。

操舵装置は油圧駆動である。ハンドルを切ると、後部から前部に渡された油圧装置が伸び縮みする。

20120918_004.JPG運転席。・左ハンドルだった。


こうした特殊な機械をのぞき込むのはおもしろい。

20120917_000.JPG新潟の魚沼地域で開催されている「越後妻有トリエンナーレ」の一環で、『スノーワーカーズ・バレエ 2012雪上舞踏会』というステージが3回開催された。9月15日に開催されたその3回目に行ってきた。

スノーワーカーズ・バレエこと「雪上舞踏会」は、除雪車で演技をするというもの。除雪用ホイールドーザ(以下、目的からラッセルとする)、ロータリー、それにモーターグレーダーで構成される。詳細はこちら。

物語はシンプルなのだが、除雪車でこんな表現ができるのかという発見もあり、あるいはこうした重機はもっと日の当たる場所に出てもいいんじゃないかと思ったりもした。非常に面白いものだった。観客も予想以上に多く、おそらく1000人以上はいたのではないか。

20120917_001.JPG時間になると、エンジンスタート。その音で、会場の緊張が高まる。そこに、クラクションを鳴らしながら、列をなして躍り込んでくる。先頭が小さなロータリー除雪車だというのがチャームポイント。以下、ロータリー、ラッセル、モーターグレーダーと続く。

このバレエでいいと思ったのは、余計な音楽がないことだ。除雪車の音しかしない。いや、むしろ、除雪車が発する音はもっと大きくていい。しかし、除雪車はどれも防音仕様、迫力あるエンジン音が響き渡るわけではない。ここは、このイベントのときだけは、そういう仕様にしてもいいのではないだろうか。

20120917_002.JPG20120917_003.JPG20120917_004.JPG前半は、ラッセルの物語。上の2枚の写真が「男女」、下の写真は「お囃子」だ。「男女」の動きに合わせてお囃子はバケットを首にみたててあっちを向いたり傾げたりする。

(動画)



後半はロータリーの出番。
20120917_005.JPGスイングオーガ(写真ではメインのオーガの上にある螺旋状のもの。なお、これはアルキメディアンスクリューである)や投雪口を使っていろいろな動きをする。投雪口は、まるで象の鼻のように自在に動かすことができる。

(動画)




終了後は、オペレータさんたちが下りてきて一礼。拍手の渦。感動的だ。その後、各除雪車の運転席が開放され、記念写真大会となる。

コミカルな演出も楽しいスノーワーカーズ・バレエ。聞けば、十日町の除雪技術は非常に高度であるという。過去に何度も深夜早朝の道路除雪を見ているが、この地域のオペはほんとうにすごい。冬になったら写真を撮りに行こうかしら。。。


20120915_000.JPG三笠鉄道記念館は、すてきなところだ。欲を言えば、もっと近づいたり触ったり上ったりしたいのだが、それは仕方ないか。

ソ80形81である。古くからTOMYTECからNゲージの鉄道模型が発売されている。

20120915_001.JPG20120915_002.JPGこの手の事業用車両は、製造ロットによって、配置地区によって大きな差異があるのが常である。ソ81以外をみたことはないので、ソ81の特徴なのかどうかはわからないのだが、興味を覚えた機械的な可動部分を紹介する。

20120915_003.JPGまず、走行装置。3軸台車を2組備える。機器室内のディーゼル発電機を搭載し(エンジンはDMH17型)、モーターでブームやワイヤーを操作する。その電力で、台車に架装したモーターで自走もできる。3軸台車の左端と中央の車輪の間に歯車が見える。これが、自走用の歯車だろう。後端(画像右端)にはアウトリガが見える。


20120915_005.JPGキャブ後部。キャブの旋回には、小さな歯車を、走行装置上部の大きな歯車の外周を走らせることで行う。写真中央部にある小さな歯車がソレだ。

20120915_007.JPGキャブ前部には、このように四つの走行輪が備えられている。その左右にターンバックルがあるが、これは移動時にキャブが旋回しないようにするための固定具。2枚上の台車内の歯車を見せた写真を見ると、後端にもターンバックルが見える。

20120915_004.JPG真横からキャブの走行輪を見る。

20120915_006.JPG台枠および台車の前部のアップ。ここが大変に興味深い。

赤い丸の部分はそれぞれの可動部分が不意に動かないようにロックするためのピンが刺さっている。

右側のピンを抜くとアウトリガを下げることができるようになる。ハンドル(棒)を回転させると、ジャッキの要領でアウトリガが地面のほうに伸びていく。また、アウトリガ自体は線路の外側に開く構造。写真には写っていないが、確か、勝手に外側に開かないようにロック機構があった気がする。

左側のピンを抜くと、レールをつかむクランプを動かすことができる。写真ではペンチのようなクランプ先端が上を向いているが、これを180度回転させて地面に向け、上部に飛び出したハンドルを回転してクランプをレール面に落とす。そこから引き上げると、自然にクランプがレールをつかみ、転動防止となる。これは前後左右の四ヶ所にある。

ほか、ブレーキパイプの取り回しと連結器部分のブレーキホースへの接続、軸バネ(板バネ)とその固定、それらの破損防止ガードなど、ひとつひとつの部品が必ず役割を持って存在している。過剰と思えるほど他の部品を守っていたりするのだが、これは、こうした労働環境では必須のものなのだろう。

* * *

事業用車は趣味的にかなり厳しい部分だが、とりわけ貨車、なかでも操重車の暗黒っぷりは一番かもしれない。趣味誌に諸元などが載ったことはほとんどなく、ディーゼルエンジンがどういう形で載っているのか、その制御板はどうなっているのか、走り装置はどうなっているのか、そういったことは一切わからない。ましてや蒸気機関を積んでいた時代のことなど知る由もない。RMライブラリーで、操重車を特集してもらえないだろうか。



 
20120913_000.JPG国道233号を秩父別から深川駅に向かうと、左手から道道281号が合流してくる。そこに、この給油所跡はある。給油所「裏手」が国道233号、写真手前の道は道道281号。右に伸びる道道は「幌加内 41km」と表示されている。

20120913_003.JPG国鉄のカプセル駅舎のようなサービスルーム。色の氾濫したコスモ石油の痕跡はすっかり消え失せ、むしろ他のブランド跡に見える。

まった同じ「窓/ドア」の配置が左右に並ぶ。左の上下隅にはRがあり、右にはないのがおもしろい。ドアが規格品だからだろうか。

20120913_004.JPG道道側の側面も開口部が大きくとられている。

20120913_002.JPG20120913_007.JPG地下タンクへの注油口でコスモ石油とわかる。

20120913_001.JPG冒頭の写真のように、少し離れて灯油用のスペース。ここだけ防火壁がある。なぜだろう?

 


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