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20120613_015.JPGかつての国鉄赤谷線沿いを走る、県道14号沿いに、ヨ5000が放置されている。

20120613_013.JPG「赤谷の駅」とあるが、もちろん赤谷駅跡ではない。別荘のような、喫茶店跡のような建物とともに、この珍妙な塗装のヨが眠っている。

20120613_004.JPG屋根がかけられているのはなぜだろう?

20120613_007.JPG車輪はこのようにコンクリートの土台の溝にはめ込まれている。板バネを見ると、ずいぶんと沈んでいるようだ。廃車体では沈んでいるのをよくみかける。

20120613_009.JPG床下を見ると、車軸発電のベルトがまだかかっている。

20120613_006.JPGヨ5133、と読める。国鉄の銘板も現存している。


20120613_010.JPGいちばん見惚れたのが連結器だ。私は子どもの頃から、自動連結器が大好きなのだ。なかなかよく撮れたと自分では思っている。


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新発田市郊外のワム60000とほぼ同じ場所にある。所有者はまったく異なると推測する。

20120612_001.JPGこの写真でいうと、このワムハチと並行する形で、ワムハチの向こうにワム60000が見えている。

見るからに、畑の倉庫として使われているようだ。

20120612_000.JPG2両が並行して並んでいる。その間が通路になっており、本来のスライドドアは半開きで固定され、新たに巻き上げ式のシャッターが設置されている。相当の重量になる戸袋とでも言おうか(正式名称がわからない)、その部分がこんな梁もない場所に取り付けられていることにちょっと驚く。

20120612_002.JPG旧国道側には、農家の名称(?)が描かれていた。その一方で、シャッターの脇には「被害有 警察に連絡」という木の札が下がっている。目立ちたいのかそうでないのか。…いや、見学するときには怪しまれないように気をつけましょう。


『東京の微地形模型』展で公開された微地形模型が、さらに豊かなコンテンツになった。東京・神保町の南洋堂書店で、6月16日まで『続編 東京の微地形模型』展が開催されている。

今回は、微地形模型に、プロジェクターでさまざまな映像を投射する、いわば「立体映像」。とにかく美しく、そして「微地形」が際立つ。すべての写真をアップするのもなんなので、以下、順不同で4点だけ。

20120611_041.jpg縄文時代のイメージ。いわゆる「縄文海進」により、いまの東京駅付近などの「台地以外の場所」が海面下だったころのイメージだ。色は、地形がわかりやすいように考えられている。

20120611_033.jpg武蔵野台地を表現。

20120611_009.jpg首都高。意外に地形に制約を受けていない気がする。直角に何度も曲がっていたりするのは、むしろ都市に制約を受けているといえる。

20120611_035.jpgもっとも美しくわかりやすいもののひとつがこれ、河川と河川跡をそれぞれ城、黄色で浮かび上がらせたもの。谷筋だけが発光しているかのように見える。写真の状態から、さらに「LOST RIVER」が追記される。

写真だけでも十分美しいのだけれど、これだけは、実際に目で見てほしい。紙媒体で仕事している私からすると、こういう映像をどうやったら紙媒体(このブログも根本は紙媒体と同じ)で再現できるのか、そこばかり考えてしまうのだが、ここはじっくり鑑賞してほしい。1ターン15分、しかし、きっと3ターンも4ターンも見ていたくなることだろう。

宣伝用のyoutubeを共有しておく。



この『続編 東京の微地形模型展』は6月16日までの予定ではあるが、店主の荒田氏の意向では、今後も定期的に公開していきたいとのこと。もし16日までに見るチャンスがなくても、大丈夫だ。カシミール3D好きの人、あるいは地形が好きな人は、絶対に見ておくべきだ。

いろいろインスピレーションをいただいた。大変刺激を受けた映像であった。

<関連>
[『東京の微地形模型』展]
[スリバチカフェ@南洋堂/『凹凸を楽しむ東京「スリバチ」地形散歩』]

 
IMG_2012061040834.jpgツイッター上で@bokukouiさんから教えていただいたのがこの本。ずいぶん前に、別件の氏のブログ、『アメリカ軍のディーゼル機関車に関する覚書』にもこの本のタイトルがあったのを全然重視しなかったのは不覚。

国鉄蒸機に対する高木宏之氏の見解のようなもの、と言うと乱暴に括りすぎだろうか。気動車は、旅好きの人(車両の構造や歴史に興味がない人)には、蒸気機関車と同じく国鉄型マンセーなジャンルなのだけれど、クルマやバイクという身近な存在があるからか、エンジン好き(と、構造や歴史好きを総称しよう)な人には、国鉄型がダメダメだったという認識はある。少なくとも、DMH17を「音がいい」という人はいても、「国内においては最適解だった」などという人は一人もいない。そこが救いである。

本書は、日本の車輌工業史を、他業種との比較で見つめた良書である。自動車工業との比較が多いため、主として工業製品としての観点と、ディーゼルエンジン史の観点で書かれている。ここでは、ディーゼルエンジンについて、著者がいかに憤っているかのフレーズを抜きだそう。


●戦前の海軍との関連
日本海軍の艦政本部長、渋谷隆太郎が昭和元年から翌年までアメリカを視察し、ウィントン製エンジンに興味を持ったこと、ウィントンの信頼性・堅牢製と国産品は比較にならぬことを挙げたことを引用し、
「本機関が神鋼に技術移転されておれば国鉄DLはよりマシな心臓を得ていたであろう」

ここで述べられるウィントンのエンジンは、ボア8インチ×ストローク10インチの201-A型で、すでにwikipediaに項目としてアップしてあるのでご覧いただきたい。ウィントンは、のちにGMに買収され、GM-EMDとなり、アメリカで長年にわたり最大のディーゼル機関車メーカーとして君臨し続けた。いまはGEに少しだけ劣勢な二番手。

●終戦から1980年代までの「沈滞期」について
「『新系列』DC機関開発の相次ぐ失敗などは史上最悪の事例に属する」

●DMF15系を出力ダウンして搭載することについて
「1977年、60系(磯部注:文脈よりキハ66・67)に代わって投入されたのが、悪名高い40系である」
「ほとんど信じ難いことにDML30HSAから-HSHへの、あるいはDMF15HZAから-HASへの定格切下げに際し、国鉄と制式機関メーカーは圧縮比を16.0から14.2へと大幅に落とす手を用いた(略)DE(磯部中:ディーゼルエンジン。以下同)の高効率の根拠である高い圧縮比を低出力・軽過給機関においてここまで引き下げたやり口は自虐行為に等しい(略)基本設計が出鱈目であった」
「悪化した燃費でも悪評高かった(略)真因は排気温度を徒に上昇させ熱効率自体を低下させた圧縮比切下げにある」

等々。ここまでひどい罵倒は、個人的なブログや掲示板以外では見たことがないが、それぞれ納得できる内容である。

* * *

また、本書には、私にとって未見のことがいくつか記されている点が興味深い。本書には詳細な注釈と参考文献があるが、これらにはソレが記載されていない。もしかしたら私の持っている本に記載されているのを忘れているだけかも知れないが…。


●EH66
「1970年代に入った頃、EH10と同じ手口でEF66の主電動機を8基使用する総出力5,200kWの(仮称)EH66が計画された」

●DML61-NC(仮称)の開発
「JR貨物は1989年頃からDD51の出力向上を目指し、新潟およびコマツディーゼルに連続定格810kWの機関(仮称DML61-NC)の開発に着手させていた」


これらの根拠(記載されていた文献)が知りたい。

 
2012年6月9日(土)、カルカルで『眠る鉄道ナイト』が開催された。『廃道 棄てられし道』(実業之日本社)、『問いかける風景』(産業編集センター)とあわせた三部作のトリ。私は『廃道 棄てられし道』を会場で販売していたが、流れで壇上に上がることに…。

●カルカル
http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_120417203907_1.htm

●USTアーカイブ
http://www.ustream.tv/recorded/23185472
http://www.ustream.tv/recorded/23188015

●制作時の実況中継まとめ
http://togetter.com/li/280962

●出演は、著者・丸田祥三さん、担当編集・江上秀樹さん、装丁・祖父江慎さんと福島よし恵さん、凸版印刷・金子雅一さん。(少しだけ私も登壇)

●当日に関連するツイートまとめ
http://togetter.com/li/318137
 
* * *

詳細は上記USTとtogetterを参照していただくとして。

20120610_002.JPGこのイベントに向けて、江上さんが作成した「廃電車のジオラマ」。

20120610_001.JPGもうひとつ!!

20120610_003.JPG会場には、三冊の製作に関する資料を展示。『廃道 棄てられし道』の初校と再校も展示した。


第一部は、『廃車体が丸田写真になるまで』。丸田さんと江上さんと私の3人で大井川鐵道の新金谷の側線に撮影に行った(大鉄の許可あり)ときの模様を中心に、丸田さんの意識に迫った。



20120610_004.JPG第二部は、『眠る鉄道』の製造的なことについて、デザインの祖父江さんと福島さん、印刷の金子さんとのトークになる予定だったが、事情で祖父江さんの到着が遅れ、祖父江さんを欠いてのスタート。

20120610_005.JPGそして…祖父江さん登場!第三部もその流れで進む。

20120610_006.jpgほぼラスト。なんと、九州で「廃電車ジオラマ」を作った主婦、「しまだひなた」さんの作品を掲げつつ、電話でのご出演となった。機材トラブルで中断しちゃったのが残念。

20120610_007.jpgすてきだわー。




* * *

これにて終了。二次会へ。
20120610_009.JPG乾杯!

20120610_010.JPG二次会では、冒頭のジオラマなどのプレゼントジャンケン大会があった。見事、ジオラマを獲得した小倉沙耶さん。おめでとうございます!



こんな感じで、あっと言う間の6時間だった。

最後。
「作者が言うのはなんですが」と前置きして、「(丸田さんの)写真はいいとか悪いとか言いにくいかもしれないかもしれないけれど、反響がほ しい。ずっと反響がなくて、10年、15年後になって続々と『あの本はよかった』と言われても、本は出てすぐ反響がないと、版元や書店が商品価値を判断し てしまう。よかったとか悪かったとか、どんなことでもいいので、反響をいただけたら嬉しい。いまは、ツイッターなど、いろいろな発信手段がある」
「また、本は、作者だけのものではない。本の制作に関わったすべての人たち、どんな場面でも決して手を抜かない人たちに報いたい。いい本をつくれば売れる世の中になってほしい」(すべて磯部要約)という言葉で締めくくられた。

みなさまご来場ありがとうございました! また、ご出演されたみなさま、ありがとうございました!


 


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