米屋浩二さんがツイッターに投稿した
この写真を拝見して、のけぞった。インドネシアの橋だという。ポニーワーレントラスにアーチ型の補強をしてランガー桁にしてしまった関西本線木津川橋梁の逆+
トレッスル橋脚。しかも、元は上路プラットトラスではなく
上路トレリストラス。上路プラットトラスと異なり、端柱がハの字型ではなく逆ハの字型になっている。日本でも黎明期に採用されており、
『本邦鉄道橋ノ沿革ニ就テ』(久保田敬一)の62ページに図面がある。
木津川橋梁は、これだ。

この形状では、トラスの上弦に働く圧縮力と下弦に働く引張力をアーチが分担し、元々のトラスにかかる負担を軽減しているのだと思う。
しかし、このインドネシアの橋は上路だ。力学的にはどうなっているのだろう。下向きのアーチは上向きのより弱いのではなかったか。
米屋さんの写真はCikubang Bridgeのようだ。検索してみると、けっこう似た画像はあるのだが、アーチの数が違ったり、ワーレントラスだったりで、米屋さんの写真そのものはなかなか出てこなかった。いろいろあってやっと埋め込めるものを見つけた。

(このサイトより転載)
しかし、橋の名称はどれもこれも微妙に違う。Cikubang Bridgeだの
Cibisoro Bridgeだの
Cikurutug Bridgeだの…。そうしたたくさんの写真を見てわかった。
インドネシアには、この型式の橋は、たくさんあるのだ。
トラスはトレリスもあればワーレンもある。長さも高さも全く違う。
場所を探すのは少し難儀したが、ここだ。
大きな地図で見る
この場所はインドネシアのジャワ島(地図でいうと右側のほう)の西部、バンドンとジャカルタを結ぶ路線上にある。ほかにも多数の古い橋梁があるが、ここCikubang Bridgeはとりわけ有名なようだ。上の地図を別ウインドウで表示し、線路に沿ってスクロールさせながら衛星画像を拡大すれば、トレッスル橋脚の長大な橋がいくつも見えるはずだ。ストリートビューに切り替えれば、ストリートビューこそないものの、沿線で撮影された写真が埋め込まれているのを見ることができる。
wikimediaに、アーチで補強する前の写真があった。

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以前は普通の上路トラス橋だったのだ。それを、補強したのだ。
「インドネシア鉄道遺産」というサイト(www.indonesianheritagerailway.com)によれば、長さ300m、高さ80m。1906年から供用されているインドネシア最長の橋(ほんとか?)。アーチ状の補強が成されたのは1953年、ディーゼル機関車の運行を開始するにあたっての補強であった。サイト右側の「construction」をクリックすると、隧道や橋梁の情報を見ることができる。廃線隧道もある。
上記の橋の名前で検索すれば、youtubeに動画もいくつかあがっている。そのようにしてリンクをたどっていくと、日本では見られない異形の橋の数々に出会える。
これもなかなかすてき。
海外の橋、日本の常識では捉えきれない。
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