カルカルで開催された『オレ鉄ナイト2』に参加してきた。
前回の様子はこちら→オレ鉄ナイト ・USTREAMアーカイブ http://www.ustream.tv/recorded/20237004 企画は武田保志さん(乗り鉄・車止標識好き、社長公募鉄) @yasutkt。壇上にはオオゼキタクさん(ミュージシャン・乗り鉄・ショートカット鉄) @taku1と小倉沙耶さん(鉄道アーティスト/: Ust鉄道情報局 鉄道情報局/ブログ) @kokurasaya。今回は、小倉さんのプレゼンからスタートした。お題は、満を持しての古レール! わかるなあ。私としては、このそれぞれの項目を、すべて俯瞰してみたくなる。 BV&Coなどは、私がうっかり買ってしまった英国石炭産業の盛衰みたいな論文集に、なぜレールばっかり作っててダメになってしまったのかみたいな章があったりする。 CARNEGIEは、もちろん19世紀の鉄鋼王、アンドリュー・カーネギーにちなむカーネギー・スチールのこと。20世紀初頭にジョン・ピアポント・モルガンによって買収され、USスチールの子会社になった製鉄会社だ。その経営者、アンドリュー・カーネギーは、モルガンが製鉄会社を買収した際に「世界一の大金持ちになりましたね、おめでとう」と言ったのは有名なエピソードだ。 もちろん小倉さんのプレゼンはすばらしかった。中でも、会津鉄道の会津田島駅に満鉄の陽刻がある古レールがあるという報告は、USTを見ている人を含めて全員を驚愕させた。会津田島駅には2011年には3回寄っていて2回、駅前で寝ているが、もちろんまったく知らなかった! 個人的には、古レールは、ダムと並んで開けてはいけないパンドラの箱として封印してあるジャンル。だから、レールについての小倉さんのお話は、一晩でも聞いていたい。いや、イチからレクチャーを受けたい。そういう気持ちにさせてくれるのが、「オレ鉄」である。詳しいとかそういうことではない、「好き」がいちばん聞いてて楽しいのだ。 第二部。江守さんの「自分撮りオレ鉄」に続き、私のプレゼン。題して「タイムライン鉄」。 あらゆることを、「鉄道史」という時間軸に当てはめて考える机上の遊びだ。本当は、土木史でいきたかったのだけれど、一般的に興味を引きやすい題材でいくつかお話しした。 まず、小倉さんのプレゼン、前述の画像に「1906」とあることから、明治終盤になってもレールを国内で製造することができなかった、そういうことを考えることです、みたいな前置きをしてから、「国鉄」「鉄道省」のイメージのお話。 私の思い込みかもしれないが、一般的に、「国鉄」の前が鉄道省で、その前が鉄道院である、くらいの知識はみなさんお持ちだと思う。でも、それは本当なのか、あるいは国鉄と鉄道省と鉄道院の違いは? みたいなことは、きっと、あまり考えられていない。 上記の表で一目瞭然である。要するに、国鉄ができるまでは国営である。日本の鉄道140年の歴史のうち、前半を超えて73年間もその状態であった。さらに、内閣直属の鉄道院ができるまでは、行政機関たる省の一部局、あるいは庁でしかなかった。 次に、鉄道車両で見る。電車編。 よく419系で言われていたのだが、本来の製造目的である581系の時代よりも、改造後のほうが長くなってしまったということがある。そういうことを見るものである。 101系が、140年の歴史に占める割合はすごい。対して157系の寿命の短さ。181系新製車の寿命の短さ。そして、これら新性能電車は、鉄道140年の歴史の後半部分に出てくる。 機関車その他編。 新性能電気機関車、ディーゼル機関車、液体式気動車、すべて「後半70年」での登場である。つまり、それ以前はすべて蒸気機関車といっていい。 次は、横軽のタイムライン。 EF63が使われるようになる前はアプト式でED42が云々というのは、誰もが知っていることと思う。それが昭和38年までであったことも、まあ知られていると思う。でも、アプト式がどれくらいの期間使われていたのかと問われると、おそらく答えられる人は皆無かと思う。答えはこうだ。 アプトは70年間。それに対して、粘着式時代は半分の34年間である。しかも初期19年間は蒸気機関車による運転である。 横軽の近代化と複線化は十分に役割を果たした。それでも、34年間しか使われていない。それが長かったのか短いのか。そういうことを考えるきっかけとなるのが、こうした年表遊びなのだ。 そして、ハイライト、全国の鉄道網延伸図。 (クリックで拡大/1秒刻みの画像にジャンプ) 実はこれ、とっても面白いのだけれど、プレゼンで使うにはちょっと使いづらかった。それがわかっていたので、高知が既存の鉄道網とつながった瞬間というものをお話するくらいにとどめた。本当は、大隅線が全通後18年で廃止になっていることなどを話すつもりだったのだが、忘れてた…。 と、こんなで私のプレゼンは終了。 道路や橋梁でもおなじみ、@lervel_7gさんの未成線プレゼン。「ロリ鉄」などという浮ついた自称とは反対に、ストイックなスライドが付き次と投影される。 松ヒトシさんのCADで描いた蒸気機関車パーツのプレゼン。松さんはこのためにわzわざPCを持参した。ソフトが入ってる必要があることと、会場のノートPCのようなものではあまりに非力なのだそうだ。 ここでは返りクランクをいろいろ描いたが、火室などもあった。2次会では、2軸従台車を回転させたりリンダリングしたりした。 . 全員の内容を紹介したいのだけれど、写真がないものが多い。見るのに集中してたからな。また、後日、カルカルのレポもあがると思う。ここでは、お名前を列挙することで割愛させていただく。ここに列記した皆さんに、敬意を表します。 江守敦史 @emoyan911 磯部祥行 @tenereisobe ねぎとろ @zwelf_12 LEVEL7G @level_7g 粒来さや香 草町義和 @kusa_yoshi 松ヒトシ @matsu706 平野玲音 @reon_tetsudo 田ノ岡三郎 @saburotter 最後に。よく「自分なんて広く浅くだから…」みたいに言う人がいる。でも、そんなの関係ない。「とにかく好き」という気持ちと、ちょっとの「見せる工夫」があれば、みんな壇上に上がるべき。ただし、自慢や、知識披露になると、たぶん観客に響かない。特定のジャンルに詳しくても、そのジャンルの説明は「オレ鉄」ではない。「なぜそのジャンルが好きか」ということがオレ鉄なのだと私は思う。次回は6月に開催。震えて待つ! spl.thnx : Photoscape PR |
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