北海道のケモマナイ林道を走っていると、ふと、脇の林が、幅…10mくらいだろうか、一直線に伐採されている。 伐採された木が放置されているのかなと思ってよく見ると、なんだか、雰囲気が妙だ。幹はない。枝だけが厚さ1m以上に敷き詰められている感じだ。そして、切り株が、けっこう背が高く、その切り口が……。 ものすごい力で鋏を入れられ、そのまま毟り取られたよう。 現在、こうした伐採は重機で行うようになってきているようだが、それらはグラップルの片側に折りたたみ式のカッター(刃)やチェーンソーを装備し、グラップルでつかみながら、切断は刃物にまかせている(youtubeで「重機 伐採」などで検索するとたくさん出てくる)。ところが、この切り株にはそうした跡がない。グラップルでつかみ、そのまま揺さぶってへし折ったように見える。単に、請負業者がそのアタッチメントを持っていなかったから、といったところだろうか。 まったくもって感情的な話だが、こういう毟られ方をしていると、痛々しい。では鋸で切られたきれいな切り株ならいいのか、というと、彼我の差はない。 で、これは防火帯なのだろうか、新たな作業道なのだろうか。 【2021.8.22追記】 というコメントをいただいた。防火帯でも作業道でもなく、森林資源の育成のための作業か。ということでタイトルを少し偏向しました。Chill Reactorさん、いつもありがとうございます。 RMライブラリーの『国鉄DD13形ディーゼル機関車』。1冊1250円なら安い、でも3分冊だから3750円である。でも安い。6月下旬に「下巻」が出ていたものを、やっと読むことができた。写真に同誌と写っているのは、交友社発行の部内教科書の『液体式ディーゼル機関車DD13形』。昭和36年大鉄局教習所編。 下巻の後半で、DD13とDD14の重連総括貨物運用の話が出て来る。大きく掲載された写真のクレジットを見ると、趣味誌で多くの写真を発表されている志水茂さんだ。
この組み合わせは、個人的には子供の頃から気になっていた。学研の原色科学ワイド図鑑『交通・通信』に写真があり(添付参照、クレジットはないので不明)、まるでアメリカのディーゼル機のA形+B形かのようなスマートさを感じていたのだ。
いつかネットの掲示板にこの話を書いたら「羽越線でそういう運用があった」と教えてくれた人がいた。そもそも興味を持つ人が少ないディーゼル機の中でもマイナーなDD13ゆえ、それ以上の情報はなかったものが、ここで大きく、その運用の由来を推測を含めて採り上げられた。
手元の学研のこの図鑑は1973年初版、1976年16刷。この図鑑で採り上げられている鉄道車両は「まっとう」というか、時代を考えたらこういうセレクトになるだろうなというものだが、この写真に限っては、「メジャーではない姿」を掲載しているものだった。本には、たまにそういうことがある。「図らずも」の場合もあるし、編集者の遊び心の場合もある。私は後者の仕掛けをたまに入れる。
林道の取材で、高知県の笹無谷林道に入った。写真は、セルフタイマーを設置し、スマホから遠隔操作しつつの自撮り。スピードが出ないのでなんとも間延びしてしまう。 この背後。 この写真でいうと、右の部分。左には、ワイヤーが張ってある。左は倒木で埋まった谷。中と右はきれいに植林された崩壊地。どちらにも、作業道が張り巡らされている。 位置関係はこうだ。この林道をアンカーにして、地図上で見ると約1km対岸の崩壊地にワイヤーを飛ばしている。いまこの地点へは、対岸のはるか下の谷底から登ってくる。標高差は250~300mほどもある。この崩壊地は、平成16年の航空写真にはない。 左側の崩壊地のアップ。すさまじい倒木と、その右に稲妻状に作られた作業道。 真ん中の崩壊地。緑の段々畑状のものは、これから植林がなされるということか。 右端の崩壊地。冒頭のバイクの向こうに写っている部分。尾根のあたりにメインの作業道。 真ん中と右の崩壊地の整備の途中であり、左端は手つかず、という解釈でいいだろうか。 とにかく、ドボクな光景。 なぜか、ポニーワーレントラスを見つけると嬉しい。荷重を負担する力が小さく、スパンも短いので、幹線道路にはあまり存在せず、山の中にひっそりとあるものだ。だから、これが街中にあると、とても奇異に見える。 うっすらと、かつて白線が引かれていたように見える。 規模が小さな橋は、構造が部材に現れやすい。写真左のガセットプレートを見て欲しい。右への斜材はリベット8本、左へのそれは6本。そして、ガセットプレートも右側の面積が大きい。つまり、右の斜材は、左の斜材よりも大きな力を負担している。 この橋は、王余魚谷橋の奥にある。本当は、この先の林道(未舗装路)に行くつもりだったのだが、この時はあいにくこの先で通行止めだったので、図らずもこの橋を往復することになった。 |
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