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吊橋を改造したローゼ 三好橋のすぐ近くに、この建物がある。といって、いまは給油所の形跡というかクルマが入れるような広くなった場所は近隣には見当たらない。古い航空写真を見ると、道の向かい側などには空いている土地があるようだ。

 
なんとかっこいい建物だろうか。屋根部分の意匠はどういう意味が込められているのだろう。

 
すぐ近くに給油所の防火壁があるが、出光のではなさそうだ。薄い青緑色が見えている。

 
壁にはうっすらと「日石三菱」。

もしかして出光から日石三菱へとブランド替えをしたのか、と妄想するが、それならば建物の表記も変わっているはずだ。なのでそんなことはないだろう。

幅の狭い三好橋に代わり、下流側に大きな池田大橋が架かったのは比較的早く、1976年。以降、ここは旧道となっていたと思われる。この三縄集落より「向こう」は山越えとなり、通過するクルマは多くはないはずだ。それでも「日石三菱」の時代まで給油所があったのだ。








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愛媛県のマイントピア別子内にある、足谷川(国領川上流の名称)にかかる近接した三つの橋梁のうちの一つ。残念ながら渡れない。

 
ここを振り返ると「第四通洞」が口を開けている。そこにつながるから「四通橋」。


 
これが第四通洞の入口。トロッコの軌道が残る。

 
橋梁手前にはクロッシング。線路幅は不明。あとで検索すればいいや、と思ったら、検索してもヒットしない。大町パルクさんこちらのサイトをご教示いただき、508mmと判明。よく「762mm」と書かれているが、それは下部軌道(現役のトロッコ列車)のほう。

 
歴史的鋼橋集覧によれば、開通は1919年。プラットトラス。桁の製造元は不詳のようだ。部材の細さからピントラスかと思ったが、剛結されている。縦桁もシングルレーシングなので、活荷重が軽いためにそのような規格になっているのかもしれない。床版は、トラスの下弦材同士に横桁を渡し、その上に縦桁を通して、その上に敷いているようだ。

 
別子銅山橋梁三兄弟。












先日、凱風社の『バイク林道ツーリングマップ』3冊を譲り受けた。バイク好きでベイスターズファンだった方が、若くして亡くなった。その形見分けとしていただいたものだ。80年代の林道事情は、まとまった資料が乏しい。オフロードバイク雑誌かクロカン四駆誌の連載記事などを丹念にあたるしかない。

…と書いたが、オフロードバイクと対極にありそうな『ミスターバイク』に、佐藤信哉さんが「ファイヤーロードクラブ」という連載をしていた。90年代半ばは、2台のDT200Rでシンヤさんが走りに行き、シンヤさん手書きの地図とともに掲載していた。シンヤさんの軽妙な文章は、「路面の説明」でも「マシンのスペック」でもなく、とても楽しそうな旅の記述だった。この凱風社の本は、その連載の前身だったと思う。


 
この本がどれだけ優れ、どれだけの資料性があるかというのは、これをご覧いただければわかると思う。

 
GPSなどない当時、『二輪車ツーリングマップ』(マップル、でもいいが)の縮尺では、とても林道の入口はわからない。ところがこのマップの細かさといったら、Googleのストリートビューレベルの細かさだ。そして、舗装と未舗装が描き分けられている。

これらを誌面そのまま掲載するのは著作権的にアウトだとは思うが、掲載しなければ本書のすごさは絶対に伝わらないので著者のお二方にはどうかご容赦いただきたい。


この地図を描いているのは、酒の漫画で超有名なラズウェル細木さんだ。本書は「窪田京一・画」となっているが、これはラズウェルさんの本名。私も最初は気づかなかったが、唐突に『信州編パート1』にラズウェル細木さんの漫画が掲載されていて、「あれ?」と思ったのだ。右上、二筒がスポークホイール+ブロックタイヤ…(笑)

私は仕事でラズウェル細木さんのコミックエッセイの文庫化を担当したのだけれど、外部編集者(OB)にすべてをお願いしていたので、直接の面識はない。

 
 
私が今回入手したのは
(1)丹沢編 改訂版 1986年7月15日 改訂版第1刷発行
(4)奥多摩編 1986年4月30日 初版第1刷発行
(5)信州編パートⅠ 1987年6月15日 初版第1刷発行
だ。掲載している林道群は、上記を見て欲しい。「信州編」は、甲府北部など山梨県も多く含む。
ただ、ここに掲載している大多数の林道は、現在では舗装されたか、通行止めとなっており、往時のままなのは、川上牧丘林道ほか数えるくらいしかなさそうだ。とはいえ、これを眺めていると、舗装路でいいから走りに行ってみたくなる。

未入手のものは、
(2)富士山編パートⅠ
(3)富士山編パートⅡ
だ。これら「BIKEの本」シリーズは、自社広告によれば「ビニールカバー付」とある。私の手元に来た3冊はそれがないので、元の所有者が取り外したのだろう。ビニールカバーは、10年もすれば収縮して割れてしまう。そういうものだ。


* * *

 
同時に、この1冊も譲り受けた。『ザ・ベーシック・モトクロス』(石井正美著/山海堂)。1990年初版発行。レジェンド・石井さんによる、モトクロスの入門書。石井さんには『月刊ガルル』時代に大変お世話になった。当時、多くのテクニック本を手掛けている。


この本に、この未使用ステッカーが挟まっていた。このステッカーこそ、元所有者の青春なのだろう。本4冊も大切だが、このステッカーこそ、このままそっと私の手元で大切にしていきたい。

17th 学二連 FESTIVAL ENDURO
3, May, 1987, in S.P Saitama

S.Pさいたまというのはオフロードコースだろうかのちのオケガワ、HARP。「学二連」は学生二輪倶楽部連盟、関東・中部・関西などでそれぞれまとまって活動していたようだ。



















 
愛媛県のマイントピア別子内にある、足谷川(国領川上流の名称)にかかる近接した三つの橋梁のうちの一つ。これは構内の乗用トロッコ列車が通る橋なので、徒歩では渡れない。

 
トロッコ列車との大きさ比較はこんな感じ。

 
ハーコート製のボーストリングトラスが、60度の角度でかかっている。その先には別の箱桁が…と思いきや、その箱桁はボーストリングトラス内にも途切れず続いている。ボーストリングトラスの縦桁を兼用しているわけではなく、ここは、実はこの箱桁が本体。ボーストリングトラスは「形としての保存」であって、構造を担っていない。

 
それでもこうしてハーコートのピン結合ボーストリングトラスを目の当たりにできるのは大変嬉しい。

 
ボーストリングトラスの上弦同士を横に結ぶ部材、手前のは右が下がり、その奥は水平、その奥は左が下がっている。これは、斜橋なので左右の桁を上から見ると、写真右が奥にズレており、そのために部材を取りつける高さが異なってしまっているためだ。

 
別子銅山橋梁三兄弟。











笹田昌宏さんの新刊『日本の廃駅&保存駅136 感動編』(イカロス出版)。笹田さんとは『廃駅ミュージアム』をご一緒して以来の関係だが、そのときは車両保存方面での八面六臂のご活躍しか知らなかったのだが、お話をうかがって、実は相当に廃線跡や廃駅を訪ねあるいていると知り、同書の刊行に繋がった。

本書は、そこからさらに突き詰め、
第1章 風化してゆく姿が感動的な廃駅&保存駅
第2章 産業遺産の存在が感動的な廃駅&保存駅
第3章 駅舎やホームの姿が感動的な廃駅&保存駅
第4章 賑わいが戻った姿が感動的な廃駅&保存駅
に振り分け、オールカラー176ページで展開している。

 
具体的な掲載駅は上記を参照していただくとして、この章立ては、膨大な廃駅を見てきた笹田さんならではのものだ。

「廃駅」のイメージは、人によってまったく異なるだろうし、時代によっても変化している。かつては取り壊されるか放置されるかで、2000年代になっても基本はそれ。しかし、2010年ころからだろうか、鉄道路線が廃止になると地元も観光資源として活用するようになってきた。それは、旅のスタイルが、いわゆる「観光地巡り」からピンポイント型に変わってきたこととも大きく関係するだろう。


もちろん、そうなる前から有志が保存を続けてきた廃駅(廃止路線)もある。上の七戸駅などは、まさにそうだ。こうした先人の経験があってこそ、いま、観光資源として活用しようという意見がそれなりに力を持つようになったとも思う。先人たちには敬意しかない。


私はやはり、初めて越後交通の廃駅を目にした中学1年生のころから、自然に還っていくような姿に心を惹かれる。掲載されている駅には、そもそも廃止駅が多く、そのままになっている北海道の廃駅が多いのだけれど、そこは章立ての妙。全国の廃駅を北から並べるような構成とすると、北海道に偏ってしまったり、印象が似てしまうことを防いでいる。

私を含めて、廃線の本などほとんどなかった頃からの廃駅・廃線ファンは、つい「すぐ『レールバイクで活用』とか言ってさ…」と感じてしまうのではないかと思うが、そうはいっても、「廃線跡」という言葉が鉄道マニアでもない人にも認知され、旅の目的地になる現在、レールバイクでの賑わいもまた、普通の(?)人たちが旅の目的地にする。そして、それが鉄道が廃止になったような地域に貢献する。そこは認識しておきたい。

* * *

本書のことで笹田さんからご連絡があったまさにその日、根室本線の富良野~新得間の廃止のニュースが流れた。私は昨夏に訪ねていたが、その話をすると、笹田さんもつい数日前に訪ねていたという。落合駅などが、そのまま廃駅になってしまう。7駅はどうなるのか。布部駅は、富良野盆地にあるのと『北の国から』の絡みで残るだろう。幾寅駅も『鉄道員』関連で残るか。2020年代の廃線・廃駅が辿る姿を追っていきたい。

●関連項目
『車掌車』(笹田昌宏著)
『走れ、トロッコ!輝け!錆レール』(笹田昌宏著)

閉鎖されて5年の根室本線落合駅
根室本線休止区間の踏切(幾寅西1号踏切)









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