天竜浜名湖鉄道の車窓から見つけたカンチレバートラス。渡っているのは天竜川。国道152号と362号の重複区間だ。歴史的鋼橋集覧の記事はこちら。 こちらは上流側。 下流側には歩道橋が併設されている。まず先に歩道橋を。 柵の外に、さらに柵あり。 主塔からリンクでスチールの望が前後に延びている斜張橋。吊橋ではない。 銘板。 1968年3月 静岡県建造 歩道橋指針(1965) 製作 株式会社横河橋梁製作所 材質 SS41 塗装標記。 塗装年月 1998年2月 塗料名 下塗 鉛系錆止ペイントJIS-K-5625 1種 中塗 本体 フタル酸樹脂中塗 R40-837(淡) 高欄 JIS-K-5516-2種 R29-335(淡) 上塗 本体 フタル酸樹脂上塗 R40-837 高欄 JIS-K-5516-2種 R29-335 塗料会社 関西ペイント(株) 塗装会社 磯部塗装(株)静岡支店 塗装面積 1990m^2 磯部塗装…。 さて、本体の鹿島橋。「かじまばし」と濁る。遠くから見ると、碇着桁のツノはそれほど大きく見えないのだけれど、路面から見ると、床版より下の部分が見えないので、ツノが大きく見える。 左岸(西側)。目立つのは、交通標語…。 左岸は、「安全は自らうち(家庭)から地域から」。この標語のせいで、ツノが見えない! なお、右岸側は「パパやめて脇見携帯飛ばし過ぎ」だ。このエリアでは父親しかクルマを運転しないのか。右岸が亜も「家庭」とあるし、けっこうひどいな。 この位置の信号機、いい。 上弦のピン結合部のピン。 横から。 裏側。 下弦。 右岸側・下流側にある塗装標記。 塗装記録表 塗装年月日 2010年1月 塗装会社名 下塗・中塗・上塗 株式会社 構造社 塗装材料名 下塗 エスコNBセーフティ(K)2回塗 中塗 セラテクトマイルド中塗 N-6.5 上塗 セラテクトUマイルドシルバー2回塗 塗料製造 下塗・中塗・上塗 関西ペイント株式会社 塗装面積 3,410m^2 こちらは左岸・上流側にある銘板と塗装標記。なぜ塗装標記が下流側と異なるんだ…? 銘板。 昭和十一年 株式会社浅野造船所製作 材料 ICL 八幡製鉄所 鈑 浅野造船所 鋲 浅野小倉製鋼所 塗装標記。 塗装年月 2009年2月 塗料名 下塗2回 エポオールスマイル(赤錆色・グレー) 中塗 VトップHスマイル中塗(DN-70) 上塗2回 VトップHスマイル上塗(シルバー) 塗料会社名 大日本塗料株式会社 施工者 株式会社高岡塗装 施工面積 3450m^2 橋脚。 水位が書いてある。…よくみると、なぜ桁が青い? 桁裏は青! 冒頭の写真を見ていても、下弦以下が青いのだが、実際には全然気づかなかった。桁下に回って、「あれ? 銀色じゃなかったっけ?」と思った程度の観察力。ということは、あまり違和感なく銀色と青色がつながっているわけだ。でも、なぜ裏側だけ青なのだろう? PR (写真は右岸、下流川から。画面右が碧水、左が秩父別) 北海道の深川付近を走っているとよく「青看」に出てくる(ような気がする)割には大きな地名ではない「碧水」。R233とR275の交差点で、行ってみると、「なぜここが青看地名に?」と思ってしまうようなところ。その碧水交差点の東、R233が雨竜川を渡るところに架かるのが、この筑紫橋である。 サイト『北海道鋼道路橋写真集』は相変わらず閲覧できないが、筑紫橋の項目は閲覧できる。それによれば、諸元はこうだ。 ・単純合成桁 ・橋長:201.900m ・支間:50.000+70.000+50.000+30.000(単)m ・幅員:6.500m ・橋格:昭和14年示1等橋(T-13) ・鋼重:512.1t ・完成:昭和31年 支間は、ちょっと疑問。カンチレバートラス部分は50m+70m+50mとして、「30m」とはなんだろう? その両側は2径間連続PC桁にしか見えない。 この筑紫橋は、見た感じ、かなり巨大。カンチレバートラスは、吊桁ポニートラスになるような、それほど大きくないものが多い印象だが、これは大きい。周囲が平たい農地であるため、遠くから、碇着桁の三角がよく目立つ。一般的に、アーチ橋のアーチはランドマークになるが、この筑紫橋も十分にランドマークたりえる。 上の写真を、もっと寄って撮ったもの。碇着桁のツノが巨大なのかおわかりいただけると思う。 反対側(右岸、上流川から撮影)。上流川に歩道橋が添接されている。この歩道部分は、トラス桁とは構造上、無関係である。 碇着桁と吊桁の結合部。 歩道から撮影しているので、手前が上流川の外側、奥が下流川の内側である。桁の接合部、上部はリベット留め。 上部はこのような感じ。左が碇着桁、右が吊桁。その接合部はピンではなく、リベットとタイプレートによる剛結である。 対して、下部は碇着桁から飛び出した部分にピンで結合する形式となっている。このピンの位置に、いささかとまどいを覚えるが、それは単なる見た目の印象でしかないだろう。 下流側右岸側銘板。
昭和30年(1955)
北海道開発局建造 内示(昭和14年)一等橋 製作株式会社宮地鉄工所 上流側左岸側にも同じ銘板がついている。 撮影していたら、太陽がすごい勢いで沈んでいった。冒頭の写真は17時54分、そしてこの写真は18時12分。わずか18分の間に、太陽がこの角度になり、光線が赤くなってきた。 目を上流側に転じれば、太陽が部材に反射し、それが背景の山並みと山の端のように見えた。 日が完全に没するまで見守り、すぐ近くの道の駅秩父別に向かった。 木曽川にかかる玉蔵橋を上流右岸から。 この橋を目的に行ったのではない。向こう側に見えている、
北恵那鉄道 木曾川橋梁を見に行ったのだ。そしたらたまたまあった、というだけの橋だ。
上路カンチレバートラス。国道20号大月橋(山梨県大月市)ゲルバートラス桁と同じ形式であるが、なぜかまったく萌えない。なぜなんだ。まったく分析できないので、なにも書けない。写真も、木曽川橋梁最優先だったのと、時間がなかったこともあり、これしか撮っていない。 帰宅後、ちょっとググったら、この橋の旧橋を紹介しているサイトがあった。 「中津川市 その周辺の自然と文化」 上記サイトによれば、なんと旧橋は「連続補剛桁」とでもいおうか、吊橋の補剛桁を中間で受ける橋脚を持つ、異様なスタイルのものだったという。すばらしい発見。こんな吊橋、他の例はないのだろうか? 大阪の淀川に架かる、鳥飼大橋。このゲルバートラスが今年の早いうちに解体されると聞いたので、3月末に行ってきた。場所は、東京モノレール大日駅から徒歩10分強のところにある。既に道路としての役割は終えているが、詳細は下記wikipediaをご覧いただきたい。 wikipediaの記事はこちら。 歴史的鋼橋集覧の記事はこちら。 写真はすべて、左岸側(南側)である。また、下記に「鳥飼大橋」と書くのは、すべてこのカンチレバートラスのことを指す。 このように、アプローチが微妙にS字カーブを描いている。これは、。鳥飼大橋の架け替え用の橋(画像左側)へのアプローチとなっている。 一歩進む。橋門構の前に、背の高い銀の柵。その手前に工事現場でよく見かける黄色の柵。 金網にレンズ先端を差し込めば、そこにあるのはなぜかクルマだけがいない道路。異質である。 向かって右の親柱。「鳥飼大橋」。 向かって左の親柱。「とりがいおおはし 昭和二十九年十月竣工」。 その右に、記念のレリーフがある。書き出してみる。 鳥飼大橋概要 大阪府
路線名 府道堺布施豊中線 橋格 二等橋 橋種 ゲルバートラス 橋長 三四六・九米 四二・六八M 二連六五・五M 七連 幅員 七・五米 工期 自昭和二十(←十を並列した字)七年九月 至昭和二九年七月 橋台 杭打基礎●壁式鉄筋コンクリート二基 橋脚 深二三米井筒基礎重力式コンクリート八基 主体橋 縮碇着桁二連 碇着桁三連 吊桁四連 床版 鉄筋コンクリート厚一五糎(←の略字) 鋪装 アスファルト・ブロック厚五糎 総工費 参億一千五百万圓 使用資材 桁鋼材 一、七〇〇屯 鉄筋 五〇〇屯 セメント 二、四八〇屯 工事請負者 下部・床版 株式会社大林組 桁・高欄 日本橋梁株式会社 鋪装 アスニュー工業株式会社 親柱 関西石材株式会社 照明 近畿電気工業株式会社 向かって右の端柱には銘板がある。 昭和二十九年(一九五四年) 大阪府建造 製作 日本橋梁株式会社 高速道路との間はこれしかない。まだ、反対側も新橋が隣接しているため、ゲルバー桁の美しさを堪能できる場所はない。 橋門構と上弦の突き合わせ部。 その上。部材の曲がり方が美しい。 改めて見てみる。美しい。 下に降りてみる。 碇着桁と吊桁の接合はピン。 桁の裏側。 図面はここにある。リンクを貼っておく。 (地図、画面左側の飛び地の形状に心奪われる) 木津川沿いを東西に走る国道163号を走っていたら視界に飛び込んできた橋。それが笠置橋だ。なんとも奇妙な色である。渡河しているのはもちろん木津川。 写真は南に渡ってカクッと折れ曲がったところで撮影。写っているのは東側である。上の地図を拡大すると2本の橋が並行して描かれているが、西側には別途歩道橋がある。航空写真では、Yahoo!、Googleともに写っていない。この歩道橋は2007年4月に供用されたものなので、やがて衛星写真が更新されれば画面に現れてくるだろう(山城地域振興計画23ページより)。 なんだろう、この塗装に対する違和感は。緑と赤、反対色という色使いのせいか、それとも塗り方に統一感を感じないためか。 緑の部分は、トラスの外側、上横構の上面、上横桁の側面。これが全部赤または全部緑なら、ここまでの違和感は感じまい。 *souitohさんから「20年くらい前からこの色だった」との証言をいただきました。感謝。塗装標記、どうなってるんだろう…? 塗装もそうだが、こののっぺしした感じ。この橋を愛する方には申し訳ないが、惹かれない。思うに、このつるぺた感がいけないのだ。H型鋼そのままの垂直材。箱形に組んであるがリベットもボルトもなく、リブが飛び出している斜材、上弦材。のっぺりした直方体である下弦材。ひっかかりがないのだ。斜材が45度で構成されているのも、大味だと感じる。高速道路の上路トラスなども45度で、しかも垂直材が1格間おきだったりして、それと同じ味わいだ。 吊桁との接合部。右側が定着桁、左側が吊桁。 ん? 普通は吊桁は単体では上弦が短い台形になる(端柱の外側に垂直材が加わることはある)が、この笠置橋の吊桁は逆台形。これに気づいたのはこの記事を書くために写真を眺めていたときで、現地では気づかなかった。今後は気をつけて、よく観察せねばなるまい。 下弦のピン。これじゃよくわからん…。 銘板。 1959年8月
京都府建造 建示(1955)一等橋 製作.株式会社 宮地鉄工所 材質 SS41 とある。 親柱。 4ヶ所とも撮影しないとあの人に怒られそうだが、めんどくさかったのですよ…。すみません。 この笠置橋にまつわる話が、笠置町のサイトに掲載されているのでご覧いただきたい。初代の吊橋はこちらの航空写真に写ってはいるが、判別はつかない。 帰宅後、この近くにポニープラットトラスがあることを知った。笹瀬橋という。キーボードで打つと左手薬指と小指ばかり使う、打ちにくい名前だ。 場所はここ。 画像はこちら。 笠置橋とほぼ同世代、1955年製ながら、プラットトラスであることの不思議。訪ねてみたい橋だ。 |
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