![]() 国道193号を高松に向けて北上していると、鉄橋のようなものが見えた。鉄道ではない。ベルトコンベアか、と思って地図を見たら写真左手に高松空港があった。進入灯(誘導灯)か! ![]() 地図を見て、真下に入れる国道と並行する道に行く。国道ではバイクを駐めづらいし、写真も撮りにくいだろうと思ったためだ。空港の軸線が谷になっていて進入灯が橋梁となっているのは広島空港が有名だが、それしか知らなかった。そうか、高松もか。 ![]() 鋼管で組まれたワーレントラスだ。橋脚もそう。これを「トレッスル」と思う人がいるかもしれないが、トレッスルの概念は、橋脚の上にある桁を面で支えているというか、橋脚の上に短い桁があるものなので、1点で支えているこれはトレッスルではない。 ![]() 真下から見上げる。直方体の橋脚は、桁の軸方向に角を向けている。 空港の西側には、空港を見下ろせる公園があることをあとから知った。そこから飛行機の着発動画を撮っている人、いるんだろうなあと思ってyoutubeを検索したけれど、意外なことに、一つもなかった。遠すぎるのかな。 ![]() 房総半島の大原の北東に位置する太東崎(たいとうざき)。そのすぐ北に広がる九十九里浜とは対照的に、断崖似波が砕け散る。南側はクルマを駐めるスペースもあり、早朝から釣り人が来るにもいい場所だ。ここで北を見ると、道路のようなものが見える。 ![]() ![]() ずんずん歩いて行って見る。コンクリートスラブはどう見ても道路のような使われた方をしたものだがガードレールもなく、すでに目的を果たして放棄されたか、傾いたりズレていたりする。ズレているのは波によるものか、その下にあった岩やテトラの破損によるものか。 ![]() ここから先にも行けるが、濡れるのでここまで。 ![]() 南に引き返す。これくらいの断崖で、この道路の特に海側にはテトラが並んではいるがどれも砕けている。これは、テトラを敷設するための作業用の道だろうか。陸側からはアプローチできないし、海側が浅かったり潮流や水深の関係でそれも無理だったのかもしれない…と思っていたら、らいどろさんからご教示いただいた。 なるほど~。そしてGoogleMapsの航空写真を見ると、太東崎一帯の北側まで延びている。とすると、これも旧道ではなく護岸整備のための作業道だろうか 国道278号 波に破壊された旧道(戸井/日浦トンネル) ![]() ![]() 2020年9月19日、東京駅直結のKITTE地下、東京シティアイで、「近代化遺産フォーラム」として六つのトークセッションが設定された。その一つ目、「今こそ見たい鉄道遺産」という1時間枠で、鉄道総合技術研究所の小野田滋さんと私、というなんとも光栄で身に余るトークに登壇した。 小野田さんの説明は必要あるまいが、ぼくの土木の知識の大半は氏のご著書『鉄道構造物探見』からである。土木学会『ドボ博』内のコンテンツ、「ドボ鉄入門講座」でも、私は少しだけ小野田さんのお手伝いをしている。 今回のトークは「近代化遺産全国一斉公開2020」と題して全国各地で10月1日~11月30日にその表題通りのイベントが行われることの一環として設定されたもの。それが「近代化遺産フォーラム」だ。主催は、全国近代化遺産活用連絡協議会(「全近」)と文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会。 近代化遺産といってもいろいろな概念があり、いろいろなところがまとめている。今回は全近主催ということもあり、会員の自治体にある近代化遺産を採り上げた。テーマは「鉄道遺産」。これまたいろいろな考え方があるが、主旨と、小野田さんとの会ということを考え、土木構造物、それも「鉄道遺産」といえる橋梁…このブログでも初期からおいかけている英国系100フィートポニーワーレントラスを採り上げることにした。「会員」である横浜市には「港三号橋梁」がある。ここから話を広げることにした。 橋梁といっても種類は多いし、トラス橋といっても種類は多い。持ち時間は10分なので、「それぞれの違い」をしている時間はないから、英国系…に絞った。官設鉄道のトラス橋は、英国プラクティス→米国プラクティス→国産、となる。その流れを話せばいいだろう。そして下記のようなスライドを提示しつつ話した(一部割愛)。うっかり話しすぎて時間を大幅にオーバーしてしまった。 冒頭に、『ポニーワーレントラストは」と「英国系…の特長」を話したけれど、前者はともかく後者はいらなかったかもしれない。なぜなら、一般の人は「現代のトラス橋がどういう形か」を知らないので、「英国系はこうです」といっても違いを認識できないからだ。こういうことは、現地に行って実物を見ながら話すと、「通常は…」「これは…」のどちらも実感をもって理解してもらえるのだけれど、机上では難しい。今後のための反省点。 ![]() (写真は丸田祥三さんよりいただきました。右に小野田さんが、左に岩嵜いづみさんがいらっしゃいました) このトークで私が言いたかったのは「英国系100フィートはいいぞ」ということでもあるんれど、同時に「なんでもいいから、たくさん見よう。たくさん見れば違いに気づく、そこが『おもしろさ』だ」ということだ。下記スライドの最後はそういうことだ。 多くの方にお越しいただいた。SNSのみでやりとりしていた方も複数、初めてお目にかかった。皆さまありがとうございました。トークは録画されているはずで、youtubeで公開してよ…とお伝えしております。公開されるかどうかはわかりませんが、されたらまた書きます。 * 過去記事より。 パテントシャフト&アクスルトゥリー/五行川橋梁(真岡鉄道) パテントシャフト&アクスルトゥリー/小貝橋(真岡鉄道) パテントシャフト&アクスルトゥリー/小貝橋(真岡鉄道)(2) 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(簡易版)伊達橋・小貝川橋梁・五行川橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(その2)木津川橋梁 (英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(その3)港三号橋梁) 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(その4)十条跨線橋 (英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(その5)愛知川橋梁) 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(その6)和歌山県新興橋 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(7)近江鉄道愛知川橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(8)関西本線木津川橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(8)和歌山県中橋 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(たぶん9) 見沼代用水橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(10) 油皆洞橋 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(11) 油皆洞橋の幅 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(12) 長野電鉄 松川橋梁(旧) 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(13) 伊達橋(福島県) 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(番外1-1)山形鉄道最上川橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(番外1-2)山形鉄道最上川橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(番外2-1)左沢線最上川橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考(番外2-2)左沢線最上川橋梁 英国系100フィートポニーワーレントラスの横桁考番外編(3)東海道本線揖斐川橋梁 支笏湖畔の200フィートダブルワーレントラス「山線鉄橋」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
新津・草水 煮坪と石油
新津の石油用人道トンネル(熊沢トンネル)の続き。 新津丘陵の、古津と矢代田側は「金津油田」と呼ばれた。「古津・新津の背後にある丘陵」というほうが伝わりやすいかもしれない。その山中に「ポンピングパワー」という機械がある。ネーミングからして、ちょっと伝わりづらい。目的がその語に入っていない。 ![]() 大きな小屋の中に、大きなプーリー。直径8m。同軸下部に大きな偏心した円盤があり、それがクランクの役割を果たす。そこから建物の外に向けて十数本(だったかな)のクランク棒が伸びている。それが機械的なリンク手はるか先の井戸の「ポンピングのパワー」となる。「ポンピングパワー」とは、この一括システムのことだ。近くの「石油の世界館」には、その模型があり、仕組みが理解できる。 ![]() L字型のチャンネル材がスポークとなっているのは、大きなプーリー。その下部に、偏心した位置に2枚の小さな鉄の円盤があり、その先に鋼棒が接続されている。 ![]() ![]() プーリーにかけられたベルトはその長さを利用して90度ねじられて水平の軸にかけられ、その同軸が減速機構になっており、さらにモーターの出力軸につながっている。 ![]() モーターの銘板。汚れをあえてぬぐわなかったので、読みづらいが、三菱電機製の三相交流モーターのようだ。 ![]() ![]() 予備部品か。 ![]() メンテナンスに使われていたであろう油など。 当日は雨だったので、屋外の施設などは撮らなかった。改めて訪問しようと思う。 ![]() (時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」の「新潟1911」((C)谷 謙二)をカシミール3Dスーパー地形と組み合わせて表示・切り出し) このポンピングパワーがあるあたりには、これだけの油井があった。矢代田から五泉に歩いて抜けると、その道中をたどることになる、 (2017年6月、路地連新津+路地連新潟+東京スリバチ学会合同FW) ●関連項目 周辺のポンピングパワーや関連施設の探索をしている方のサイト。 https://ameblo.jp/zukkyumr/ |
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