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「ウズベキスタンのタシケントの地下鉄」と言われても、タシケントはおろか、ウズベキスタンの位置もうまく思い浮かべられない。「…スタン」だから、パキスタンから北に連なるあのへんかな…。北緯41度、東経61度あたり。内陸も内陸、ウルムチとジョージアの間あたり…。


タシケントはウズベキスタンの首都。旧ソ連。いま、旧ソ連の都市への旅が増えている気がする。そういう書籍や同人誌も増えている。本書は、ウズベキスタンの、それも地下鉄駅の意匠に限った本である。


タシケントの3本の地下鉄路線。そのすべての駅を掲載している。旧ソ連独特のテイストがグッと詰まっているに違いない。


「地下鉄駅が好きだったらウズベキスタンがいいよ」こんなセリフを言えるほど、多くの都市を知りたい。


駅の野暮な解説はない。鉄道ファン向けの知識もない。ただひたすら鑑賞する。ボドムゾール駅。


こんな駅が自宅最寄り駅だったらいいな。でも、やっぱり飽きるのかな。コスモナウトラル駅。


ドームが連なる。アリシェール・ナヴォイ駅。


いろんな意匠。


駅名標も、可読性など置いてけぼり。パフタコール駅。


帯の表4側には「宝石箱のような」とある。「宝石箱」を見たことはないが、TIFFANYのネックレスが入った箱なら見たことがある(ぼくが買ったりもらったりしたものではなく)。ちょうど、コスモナウトラル駅のような色合いの、美しい小箱だった。「宝石箱のような」という形容で、思い浮かべるもの、つながる誌面は人によって異なるだろうけれど、だからこそ「宝石箱のような」なんだろうな。

オールカラー、表2・3までカラー印刷、144ページ。これで本体1800円は安すぎる。

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