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ヤマハから、待望のテネレ700が発表された。Ténéré700/Tenere700か、表記揺れ確実な車名。これを待ち望んでいた。発表を見れば、取り扱いは限られた店舗でしかない。自宅からいちばん近いYSP杉並北で注文してきた。

2012年の北海道ツーリング中にスーパーテネレ(XTZ750のほうだ)のミッションに異状が発生し、だましだまし帰ってきて、そのまま廃車にして以来、ビッグバイクがなかった。遠出がつらかった。かといって、すぐに代替を買う資金もない。そうこうしているうちに時が経ち、資金もまとまった。いいタイミングだった。バイクを買うのは99年のRMX以来だ。

その間、スーパーテネレ1200やアフリカツインが出てきた。アフリカツインはかなり魅力的だったが、単なるメーカー贔屓という点で、候補には挙がらない。ヤマハがいいのだ。もし、ヤマハがビッグオフを出さなかったら、どうしたかな。


 カタログもいただいてきた。意外に思ったのが、パリダカの歴史、「テネレ」という名前を継続して使うことへの、並々ならぬ意識だ。その説明に、まるまる1ページが使われている。トップの見出しは「新たな4stビッグオフロードマシンの登場」。これはTT500とXT500のことだが、ぼくは、ここに大きな意味があると思う。

いま、大型オフロードバイクは「アドベンチャーバイク」と呼ばれるが、そこには「アフリカでのパリダカ」のイメージがない。もちろんXT500当時にはそんな呼び方はしていない。かつてアフリカで開催されていたパリダカのイメージをまとっていた時代は「ビッグオフ」と呼んでいた。その流れをきちんとふまえていると感じる。

そもそもパリダカは、アフリカ北西部の大部分を植民地支配していたフランスが、その元植民地を使って遊ぶレースだ。第1回のレースから、のちにYMF社長となるジャン=クロード・オリビエがライダー・監督として参加した。黎明期のパリダカに、数々のビッグオフを製作・投入してきた。そしてヤマハの知名度とイメージをひっぱってきた。「テネレ」は、その、かつてのパリダカの難所の名称なのだ。「テネレ」の名前には、そうした歴史がすべて込められている。

実はこの部分のカタログの文章は、ヤマハの「オフロードマニア」というページの焼き直しなのだが、ヤマハと「テネレ」ブランドの、フランス・ヨーロッパにおける位置づけをXT1200Zスーパーテネレ誕生までの系譜でおさえている。ぜひご一読を。
https://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/offroadmania/ch4/

なお、Wikipediaの
ヤマハ・XTZ750スーパーテネレ
ステファン・ペテランセル
は私が立項した項目で、特にスーパーテネレのほうにはヤマハのパリダカ参加とマシンについても詳述している。こちらもぜひ。(立項後、多くの方が加筆修正している)

* * *

さて、これで、「テネレ」と名のつく車体を所有するのは4台目だ。といってもうち1台は部品取り車だ。

●1台目
 
96年型(最終モデル)。YSP小平にて新車で購入、1996年3月納車。車両価格は80万だったと思う。約1万マイル走った約1年後、TT250Rとともに盗難にあう。

●2台目
 
 
1台目が盗まれたので、中古バイク雑誌を見ると、YSP高井戸に走行1万マイル程度の95年型の中古車があった。60万程度だったが、1台目のローンすら残っており、こちらもローン。

草レースに出たり、ロシアに行ったり。仕事があまりに忙しくて乗れなかったころ、外装一式を買って塗り替えた。前記リンクのとおり、5万5214マイル(8万8858km)で息を引き取った。

スーパーテネレを廃車してきた

●3台目
 
 
フロントが逝った走行5万kmの事故車。5万と言われ、高いなと思ったが、紹介者にもすごくお世話になっているし、それで購入。パーツにばらして保管しておいたが、「2台目」を修理しないと決めて、パーツは売却、エンジン等は処分した。

スーパーテネレのエンジン等を処分してきた話

* * *

手元に、いくつかの整備納品請求書がある。それを見ると、けっこうお金をかけていたんだなあと思う。
1997年8月 14549マイル YSP小平 リヤリンクOH他 12万425円
1998年4月 21584マイル YSP小平 FサスOH、チェーン交換他 14万6990円
1998年12月 YSP小平 クラッチ交換、キャブOH他 6万751円
1999年3月 32142マイル YSP小平 ブレーキディスク交換、Fサスインナーチュー分交換、Rにオーリンズ 26万1219円
1999年8月 チェーン・スプロケ交換 モトボックスセキ 4万6168円
2000年4月 塗り替え用外装 YSP小平 タンク以外の一式で21万2793円。タンクは部品取り車のものを使った。
同 塗り替え 12万8000円
2001年1月 40969マイル ドクスダでエンジン不調チェック 4万7282円
2010年4月 50235マイル YSP横浜南で腰上OH 14万5120円

軽く100万以上を使っている。思った以上の金額だった。これ以外に、オイル、タイヤ、チェーン等の消耗部品は自分で交換しているので…。こういうことをすっかり忘れているが、年間1万kmも走らないだろうから、ここまで維持費はかからない…かな。

* * *

YSP網も相当に変化しているが、お世話になったバイク屋さんを記録として羅列しておきたい。

・YSP練馬(→?) 93年、初めてTT250Rを新車で買う
・YSP小平(→鈴木輪業MCS小平) 96年、スーパーテネレ(1台目)を新車で買う
・YSP高井戸 97年、スーパーテネレ(2台目)を中古で買う
・YSP横浜南 2010年、エンジンOH依頼。元々『月刊ガルル』で大変お世話になっていた
・YSP杉並北 2020年、テネレ700を新車で買う

『月刊ガルル』で大変お世話になっただけでなく、プライベートでも大変よくしていただいているショップ
・モト・エジャー RMXやランツァをいまも見ていただいている
・モトショップ・ストラーダ(閉店) 残念んがら閉店…
・ウエストウッド 井原商会 RMXとランツァを新車で買う
ほか多数。ありがとうございます。

3カ月後には、テネレ700に乗っている。楽しみで仕方がない。










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