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岩手県の胆沢ダムのすぐ下流にある、日本最大級の円筒分水・徳水園が、内部公開をするというので行ってきた。上の写真はパノラマモードで撮ったものなので歪んでいる。

徳水園は、胆沢ダムからの水を茂井羅堰(しげいらぜき)と寿安堰(じゅあんぜき)に、1:2の割合で分配し、合計7,377haの水田に供給する。

 
内部の水が抜かれ、見学(本来は点検)のための足場が組まれた状態。設置されているテーブルやイスから、この大きさがわかるだろう。分水槽(中間の円)の直径24m、整流壁(内側の円)の直径9m、流量は16立米/秒だ。

 
 
見学は、係の方の説明を受けつつ1回30分。まず足場を伝って整流槽に渡り、階段で下りていく。係の方も、入るのは初めてと言っていた。それくらい機会がなく、内部の公開は聞いたことがないという。底には排出しきれない水がわずかにたまっている。

 
上流方向。この斜面を水が駆け下り、同じ高さだけ整流槽に吹き上げる。

 
下流方向というか、整流槽方向。


上にあがって、この空間が整流槽。下部に穴が空いている壁が整流壁。この穴は九つある。

 
整流壁の外側が分水槽。この、パイロンが置いてある場所を水が外周方向に向かい、外側の壁を越流して分水路に流れ込む。

 
分水路(一番外側の水槽)には転倒ゲートが2ヶ所にある。写真左側、水平に倒れているのは第2転倒ゲート。通常は寝ているらしい。右の水門は茂井羅幹線ゲート。

 
これは第1転倒ゲート。

 
これは寿安幹線ゲート。

 
 
 
現地の説明と、現地の配布物による説明。

 
 
ついでに上流の胆沢ダム。同日に見学会を開催しており、間抜けにもそれを知らなかったので堤体には近づけなかった。
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雪国の道路上に、ゴムの板が散乱していることがある。「散乱」と書いたが、そう見えるだけで、これらには役割がある。


これらは、巻機山の登山口・清水集落のものだ。「清水峠」の「清水」である。

 
雪国の道路には、たいてい中央に消雪パイプが埋め込んである。水をそこから噴出し、道路上の雪を溶かすのだ。これとセットで道路両側には融雪溝があり、融雪水は水量は道路の傾斜に沿って、そこに流れ込んでゆく。

しかし、特に道路の軸方向に傾斜がある場合、さらには曲線も加わる場合、水の流れは思わぬ方向に行ってしまう。そこで、融雪水が家屋等に支障しないようにコントロールする必要がある。その道具として、ゴム板が置いてある。

未舗装の林道では、道路を斜めに横切るようにゴム板が縦に埋めてある。それも同じく、山側からの水や路面を流れ落ちる水を制御するためのものだ。

 
写真は、最初見たときは粗大ゴミかと思ったのだが、よく見ると、人為的にこの位置に置かれている。これがないと、右手から来た水は赤い箱の手前の融雪溝に入ってしまい、もったいない。これがあると、さらにその先の道路上まで流れることができる。

 
融雪溝に流れ込んだ水を勝手に再利用するシステム。なんとなく堰き止めて、そこにポンプを設置している。ここから自宅前などに引き込むのだろう。

 
まだ雪のシーズンの前だったが、集落内は流水音でにぎやかだった。斜面にある集落なので、どの家にも水が引いてあり、あるいは水が溜めてあった。




五川分水のつづき。五川分水の「手前」にある分水。「小田」と書いて「やないだ」と読む。姉川からの水が、ものすごい水量で流れている。「マイ橋」のある民家には、敷地内に分水を取り込む口がある。この水を利用する権利があるんだな。このとき、けっこうな雨が降っていたので慌ててレンズフードがかぶっている…。

 
水は↑の方向に流れている。右岸で分水する。

 
本流は、プールのような大きな区画へ。深さもあり、恐ろしい質感。右の分流はそれを迂回していく。

 


写真左のものは手前で分流した水路。それを別として3方向に分ける。①が一番大きいのだが、②もまたすごい量だ。

 
分流と②。一部暗渠となって西に向かう。

 
①は道路を横切り、さらに二つに分かれて北に向かうようだ。

 
③は南に向かう(写真は北向き)。これが五川分水に続いている。




新潟の西の郊外にある、新川と西川の立体交差。2014年の記事では、水路橋の実像がよくわからないが、空撮することで、よく理解できると思う。

動画を。


●関連項目
西川水路橋(新潟県) 水の立体交差
 
上有住のコンクリートアーチ橋。渡るは気仙川。両岸の集落を合わせて「両向地区」と呼ぶと説明板にあるが、地形図にはない。公民館などはあるので、失われた地名だろうか。


河原に雪があるように見えるけれど、石灰質の岩。

 
 
渓谷美で知られている場所だが、この橋の見所は、併設されているこの水路。

 
水路部分。昭和6年供用らしい、骨材の粗さ。

 
左岸の高い位置を流れる水路から、水門経由で落としている。説明板によれば、22ヘクタールの水田を潤している。このときは水量なし。

ここで地元の年配者と出会い、積極的に話しかけられて、お子さんたちの勤め先まで知ってしまったのだが、後刻再会し、そこで地元ならではの話をもらった。それは別項で。





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