国道432号沿いにあった木造校舎。いまは庄原市立になった、かつての総領町立総領中学校黒目分校だ。総領中学校に統合されたのは昭和43年(1968年)1月末。いまから50年前の話だ。以降50年、用途を変えてここに存在し続けている。 2階は通常の教室が3室と、特別室が2室だろうか。正面玄関の軒下には「黒」「目」という表示だけが残っている。 体育館だったと思われるモルタルの建物、でも腰部は板張り、窓枠も木製だ。モルタル部分は、補修で板を剥がして塗ったのかもしれない。 軒下には「惣領町公民館 黒目分館」。 庄原市立総領中学校沿革史(PDF)によれば、この校舎の落成式は昭和37年(1962年)7月。つまり5年しか使われなかったことになる。また、先のモルタルの体育館は昭和30年(1955年)落成。ならば、そちらのほうが古いので、補修がなされているのも頷ける。 現在の総領中学校は、各学年1クラスで、1年生9人、2年生13人、3年生17人の合計39人。黒目分校の統合の1年前に設けられた寄宿舎も平成25年3月末で閉鎖。いまはスクールバスだろうか。 こちらのPDFに、庄原市立の小中学校の実態がある。 PR
写真右にチューブのように見えているのが、姫川橋 中島武のコンクリートローゼ桁で触れた、国道148号平倉トンネル南側のシェッド。写真左のシェッドは旧道のそれだ。旧道との接続部分の交差点のためだけに、シェッドが途切れているのだが、交差点ごとシェッドにすればいいのに。視距の問題とかかな。
こちらは、その交差点を行き過ぎると入ってしまう、1228mの中土トンネルと、その先のトンネル(名称不詳)をつなぐシェッド。見ると、上路トラスの上を、側径間とともにすっぽりシェッドが覆っている。そしてその下には、この道のためのシェッドがある。シェッド・オン・ブリッジ・オン・シェッド。 長野県に集中して存在する、コンクリートローゼ。中島武という一人のエンジニアが独自に手がけたもので、中島が手がけたものは長野県内で7件、現存5件(2019.2.17修正)。そのうちの一つが、国道148号旧道にかかる姫川橋。「桁が主役だ」といわんばかりの造形。低いライズ。「ランガーとはこういうものをいう」と教科書に載せたくなるような形をしている。 国道148号は1995年の豪雨災害で多くが抜本的に改良され、長大トンネルで抜けるようになったが、その隙間に一瞬、見える。引き返そうと思っても、次のトンネルも長い。 ポニー形式であり、コンクリートの地も非常に美しく、磨かれているかのようだ。こちらは右岸側、親柱は左側(上流側)は作り直されたようで、選奨土木遺産のプレートがはめこまれている。右側(下流側)は「ひめかわはし」。 端部は、いまのフィンバックのような、流れるような美しさ。 左岸側。親柱はない。左奥に見えるのは、画面左の平倉トンネルからのスノーシェッド。その手前に小さく見えているのは旧道の「東橋」。名称が判明したのは山さ行がねがによるが、そちらには、この姫川橋が補修中の写真がある。この橋のコンクリートが美しいのは、補修されたからのものであった。 土木学会の解説はこちら。 中島武設計のRCローゼ桁群 大手橋,姫川橋,親沢橋,昭和橋,栄橋の解説シート ■関連項目 大原橋 コンクリートローゼ 大糸線第一姫川橋梁のすぐ上流にある通橋(かようばし)。あまり多くないトラスドランガーだ。朱色が映えるが、全体像を近くで見ようとしても、そういう視点はない。 右岸側。姫川第二ダムの堤体にかぶさるように位置している。橋もダムも撮れない…。 橋の上流には、吊橋である旧橋の主塔がある。電柱代わりに使われている。 右岸から。左が姫川第二ダム堤体、右が第一姫川橋梁。 右岸側の親柱、右は「かようばし」。よみがなは、銘板では通常「はし」と濁らないのだが、これもまた珍しい。左は「昭和46年3月竣功」。 左岸側。隣接して、吊橋だった旧橋の主塔が残る。右手前方向にダムの管理事務所があり、右手前に下る坂道が地下の車庫?に通じている。 左岸の親柱、右側は「通橋」、左側は「姫川」。 * * *
姫川第二ダム。中央の一門から吐いていた。 大糸線に残る、アメリカン・ブリッジ製の200フィートプラットトラス。なかなか訪ねる機会がなかったが、ようやく現地に行けた。鉄道写真の定番ポイントでもあり、鉄道ファンにも馴染みのある橋梁。奥に見える朱色のトラスドランガー橋は、通橋(かよいはし)。 姫川第二ダムの前に架けられており、上2点は姫川の左岸からダムに向かって撮ったもの。点検通路があるため、華奢で美しい姿の全貌は味わえない。 こんどは右岸、通橋側から。こちらなら全貌が拝めるかと思いきや、点検通路はこちらにもあるし、右岸側の橋脚は見えないし…。 しかし、手前に旧橋の橋脚がある。このトラスは1954年の架橋だが、旧橋はどんなものだったのだろうか。橋脚の形からして、トラス橋だと思うのだが。 このように見える場所まで行ける。銘板はついているようだが、そこまではちょっと近づけない。ここに来たとたん、多くはない電車が警笛を鳴らしつつ、トラスに入っていった。 |
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