中部とも近畿とも言われる県の、南国イメージのエリア。写真の道路左側の建物の裏は海だ。そこに、防火壁が1面だけ残されていた。うっすら見える日石カルテックス。敷地は工事中で、ココスヤシ(たぶん)が配され、なにか素敵な建物が建ちそうな感じだった。 帰宅後、この場所のストリートビュー(2013年撮影)を見て驚いた。この防火壁の前には、かつて建物がたちはだかり、防火壁は隣家との間に挟まれていたのだ。当時ならここを通っても防火壁に気づかなかっただろう。 長年、隠されていたものが、建物の取り壊しで顕わになることがある。今回、たまたまそういうタイミングで日石カルテックスが現れたのだろう。今後、工事が進むと、防火壁は塗り込められたり、あるいは取り壊されるかもしれない。 PR 東海道本線の複線+飯田線・名鉄共用単線の、合計3線を抱えるポニーワーレントラス。とにかく「でかい」。トラス橋は、耐荷重が大きいほど背も高くなる。加えてこの橋は部材が太い。迫力の橋だ。なのに「ポニー」ワーレン。その違和感もすごい。左右のトラスを上部で結ぶ部材は、架線用のビームだ。 一見、中路橋にも見えてしまうくらい床版が高い位置にあるが、これは耐荷重のために横桁が高くなっているからそう感じるのだろう。しかし、どうも、その迫力が伝わらない。うまく撮れる距離感のスペースがないのだ。このとき、ドローンを持参していたのだから、ドローンで撮ればよかった。 3連の橋。ひっきりなしに列車がやってくる。 お手伝いしている「ドボ博」のコンテンツの一つ、小野田滋氏による「川はマイナーだけど、鉄道構造物ではそこそこ~超有名な川番付」では「大関」にランクされている。
橋 on 橋(中平橋)を見つけたのは和歌山県道29号だが、実はこのルートに入るとき、いろいろ戸惑った。使っていたのは『ツーリングマップル関西2019』だ。
県道29号に東側から入ろうとしたのだけれど、案内板にはヘキサが描かれていない。実際、ここを右折すると「林道川合湯ノ又線」という標柱と、その名前を記した工事の表示がある。しかし、地図とスマホの位置表示を照合するに、どう見てもここである。 ここの分岐に、林道工事の案内板と警備の方がいたので地図を見せて聞いてみた。地図をうまく把握できないのは予想通りだったが、「この林道を行くと椿山ダムに抜ける」「ガタガタの道だよ」と教えてくれた。 (「正しい県道29号」に黄色を載せています。実際は白地です) 結論を先に書くと、『ツーリングマップル関西2019』の「県道29号」の表記が誤っていた。上のように、本来の県道29号の東半分は、「登山道県道」である。なのに、林道川合湯ノ又線を県道扱いで描いてしまっている。 地理院地図を見ると、こうだ。Lv14。 拡大すると、こう。県道29号は尾根に上がり、樅ノ木峠を越えて下っていく。実際、ヘキサも上画像の左端あたりに設置されていた。 手元の『ツーリングマップル関西2009』を見ると、林道部分は県道としては描かれていない。実際は「登山道県道」なのだろうが、これは道路地図なので記載しないという編集がなされているのだろう。 さらに古い『ツーリングマップル関西』2000年版を見ると、なんとここを走った形跡があった。当時は、走った道をマーカーしていたのだ。このころのツーリングマップルは、90年代のリング式の延長線上にあり、まだ写植版だ。図取りも違えば、メッシュの番号の振り方も異なる。現在はページが北から南に向かっているが、このころは南から北に向かっている。 地図としての見やすさ、美しさは、この写植時代のものが好きだ。 和歌山県道29号線を走っているときに目に入った橋。一見、何の変哲もないPC桁橋に見える。しかし、桁の下に、赤いものが見える。配管ではなさそうだ。 少し離れて見てみる。どうも、桁のようだ。 床版まで見える。どうやら、古い桁の上に新しい桁を架設したようだ。 幸い、すぐ近くに畑仕事をしている方がいたので聞いてみると、推測は当たっていた「古い橋の上に、新しい橋をかけたんだ。二階建ての橋だ」「工事中は通れなかったなあ、その時はどうしたんだっけなあ、迂回したんだっけなあ。おぼえていないや」 その方の敷地内より。うーん、よく見えない…。近づけない…。 右岸側左「中平橋」、右岸側右「小薮川」。 左岸側左「なかたいらはし」、左岸側右「平成8年10月」。
薄れゆく出光のアポロと農協建築のほど近くに、日石カルテックスの跡がある。
これで立地がわかるだろうか。左奥の建物は、前記記事の3枚目写真の奥に写っている建物だ。 両翼を広げている。スフィンクスの前足か、ホワイトベースの格納庫か。 ずいぶんと剥げてしまい、コンクリートの地肌が見えてしまっているが、下部の緑帯は健在だ。 |
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