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いまにも雨が降りそうな八戸から、どこまでカッパをつけずに行けるか…と思いながらバイクで南下した。思ったよりも天気はもち、葛巻に入ってもまだ降り出さなかった。おあつらえ向きに、葛巻の街中に、空の広いモービルがあった。

サービスルームの前に、V字型の厚い庇。上部、谷の中央が凹んでいる。羽根か、あるいは眉毛か。

トタンに守られたピットに掲げられたMobil Service。Mobilは浮いているが、Serviceは壁に直接書かれていた。
「きれいな建物ですね」
「もう、いつ閉めようか、と思ってるんですよ」
わずか8リットルの給油で申し訳ない気がするが、仕方がない。

もうそろそろ、天気もまずいので、西に向かった。岩手町のメインストリートでついに降ってきたので、滝沢から東北道に乗った。

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まさか、こんな場所で出会うとは。江東ドボクマッピング 新観光講座 ガソリンスタンド編で見せていただいた給油所で、オホーツク海沿岸のどこかだろうと思っていたのだが、それは思っていたよりも南にあった。

根室は何度も訪れている気がするが、バイク・クルマでは2回しかない。2013年で3回目だ。根室の町に入りかけた頃、ちょうどガスが心許なくなった。給油のために入ったら、そこがこの給油所だった。まるで下灘駅だ。



ESSOなのかENEOSなのか。 貯蔵庫左にはクルクル王子様が見える。

この「向こう側」にはESSOの計量機や可搬式計量機が置いてあった。柵の中なので塗装等を確認できなかったのが残念。



ほどほどの集落の中に、白くまぶしい壁があった。見ると、ESSOとある。

とはいえ周辺は土地には不自由がなさそうな、広い郊外。その中で、このこぢんまりとしたESSOがいささか奇妙だ。敷地は三角形だ。

となると、おそらく、当初はもっときちんとした敷地で営業していたものが、道路の拡幅等で敷地が三角形になってしまい、それが直接か間接かの原因となって給油所をやめた…などというストーリーができてしまう(これは私のあてずっぽうである)。

サービスルームの屋根に残るESSOのマーク。もうほとんど消えかけている。



20120928_999.jpg群馬・長野県境である渋峠に建つ「渋峠ホテル」。建物の半分が群馬、半分が長野で、外壁の塗装も異なっている。玄関も両県にまたがっているので、両県から課税されていることだろう。

この渋峠ホテルが、ESSOの給油所を持っている。サイトによれば、春から秋のみの営業らしい。

20120928_001.JPG青空給油所。

20120928_003.JPG惹かれるのは、防火壁に描かれたESSOのロゴ。

20120928_002.JPGサービスルーム側には、行灯と並んでいる。

20120928_005.JPGサービスルームを拡大。「給油の方隣のホテルまでお越しください。」。計量器は「ESSO DIESEL」。

20120928_004.JPGこちらの計量器は、レギュラーとハイオク(suprex)。いまは「シナジーF-1」と言っているものだ。

渋峠ホテルのサイトには「おそらく日本で最も高い所にあるガソリンスタンドかもしれません」という一文がある。間違いないだろう。


ところで、渋峠は2172mではないかと思われる方もいると思う。国道292号に建つ石碑にもそう書いてある。そのからくりは、県境であり「渋峠」の標識のあるここは標高2152mだが、実際には少し南にいったところに標高2172m地点があり、そちらのほうが標高が高いのだ。標高が最も低くなる鞍部はこの渋峠2152mなので、「余計に20m上り下りしている」ことになるというわけだ。


 


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