別に橋の写真を撮りに行ったわけではない。
下に続く、北上線の深夜の貨物列車に取り組んでいたころの撮影のおまけである。場所は錦秋湖。写っているのは第2和賀川橋梁である。 ポジの時代、つってもまだ数年前RHP3かRXPを+3増感し、たぶん200mmで1/50f2.0くらいで撮っていると思う。データはマウントを見ればわかるはず。 深夜の錦秋湖は真っ暗であり、この赤いトラス橋もまったく見えない。だから、貨物列車を撮りたいと思っても、レンズを向ける方向すら不明である。このカットは、このあとにくる貨物列車を撮影するための「位置決め」と「ピント合わせ」として撮ったものである。 真っ暗闇に中に潜んでいた赤いトラスは、列車が渡り始めると、そのヘッドライトで突如として浮かび上がる。そして列車が過ぎゆくとまた闇の中に帰る。一瞬だけ生を謳歌するかのようなその存在感は、まるで通行のごく少ない隧道のようだ。 本来撮りたかったのはこちら。 いろいろ条件を試した。雪の季節なら、街灯があれば雪がレフ板代わりになるかもしれない。街灯があれば、車体を照らし出すかもしれない。街灯のないところでは、DD51のヘッドライトしか明かりがないのだから、それが映し出すものがDD51らしさを出せばいい。 そう思いながらも、意外に列車が速いためにピンぼけも量産した。デジではないので1カットいくら、と考えてしまい、むやみに連写はできない。 でも、結局、満足のいくカットは1枚たりとも撮れていない。そしてデジの急激な普及とともに、夜感撮影への興味は急速に薄れた。ここに掲載した写真はポジを民生用スキャナでスキャンしたものなので、粗さと色調のおかしさが加速している。 『夜感鉄道』とは山崎友也氏のテーマおよび写真集の書名である。非常にいいタイトルだと思う。氏の写真展にお伺いしたことがあるが、本当に素敵だった。 PR |
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