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ダムアワード2021の低水管理賞にノミネートされた「銅山川3ダム」こと、新宮ダム・富郷ダム・柳瀬ダム。



最下流の新宮ダム。

 
一つ上の柳瀬ダム。

 
 
さらに一つ上流の富郷ダム。

 
ここまでの3ダムが、新居浜側の水源となっている。

さらに上流にある別子ダムからは、別の向きに水を流し、東平(とうなる)発電所に至る。



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「酷道」425号沿いにある、特徴的な構造を持つ池原ダム。北山川の谷を堰き止めるが、通常は堤体に利水設備を設けるところ、屈曲する川の線形を利用し、堤体とは逆側に設けることでさらなる落差を得ている。

 
(カシミール3D+スーパー地形セット+地理院地図。黄色は標高220m以下)

堤体直下の標高は、地形データからの読み取りでは219m。利水設備(上記地図には「洪水吐」と表記)直下は199m。別体にすることで、20m分の位置エネルギーを得ている。おもしろい構造を考えたものだ。


ここの付近の空撮動画を。もっと引いて撮りたかったが、風や電波の具合でここまで。

 
池原ダムは北山川のダムだが、その池原貯水池には東ノ川、備後川など多くの支流が流れ込んでいる。また、池原ダムがあるのは奈良県の下北山村。その下流の和歌山県北山村の「飛地」具合は知られているが、そうなったのは、北山川で下流域の新宮と強い結びつきがあったからだ。

尾鷲から西に向かってきた国道425号は左岸(南側)を通る。利水設備をかすめ、堤体を渡り、標高差100mほどを回り込んで池原の集落に下りる。池原橋付近の左岸にあったJAでサンマ寿司を買ってお昼ご飯にした。陰影表現のない14万分の1のツーリングマップルではこうした回り込みはまったく読めず、いまこうして見るとなるほどこういう位置関係だったのか、と合点する。



ところが、ここからさらに西に向かったところ、事前調査不足で通行止めとなっていた。後から時間帯通行止めだということがわかったが、現場では「十津川に行くならR169~R311を回れ」と言われた。せめて「○時には一時解除する」と教えてくれたら待っていたのに。ということで、また行かねばならない。

 
おまけ。こちらは東ノ川上流の坂本ダム。








 
島根県松江市の千本ダム。粗石コンクリート造りだ。訪れた2020年8月には修繕工事が行われていた。右岸側が高く、左岸側は自然越流式となっている。登録有形文化財。

 
 
自由に近づけるけれど、写真を撮る視点場としてはイマイチ…。

 
湖面側から見る。夜雀さんのサイトでは、堤体の変位を観測する機器が天端に設けられていたようだが、改修されてなくなった? 

松江市のサイトによれば、天端から支持岩盤までアンカーを38本打ち込み、補強したとのこと。

 
ダム便覧に掲載されている安河内孝氏の解説によると、粗石が谷積み(◇に積む)になっているダムはここだけとのこと。たしかに普通は布積み(水平に積む)だ。越流部は、一つ上の写真の通り、ダム湖側はわりとスパッと切れている。

 
下流側、減勢池(といっていいのかな)の向こうに見える管理橋のアーチにも注目。

 
近づけないし、よく撮れない…。管理橋も登録有形文化財。

 
減勢池の堰堤を越流しているが、右岸側が多い。天端はそのように設計されているのだろうか。

 
 
丸っこい管理棟。扁額、なんて書いてあるんだろう…。

 
水利権の期間、過ぎてますね。。



ぼくが石積み堰堤を見に行きたいと思ったのは、過日、夜雀さんに神戸の石積み堰堤をご案内・ご解説いただいたから。数もそう多くない(実際に行けるのは100基以下)し、近くにあるなら行ってみようと思ったのだ。

資料は『日本のダム美 近代化を支えた石積み堰堤』(川崎秀明著)。千本ダムの前に、そこに掲載されていた金山池は草に覆われていて違っているように思えた。GoogleMapsで検索して行っただけなので、もしかしたらGoogleMapsのプロットが誤っているのかもしれない。周辺では、大谷ダム(重力式コンクリートダム)も行ってみたが、すぐに近づける場所がなさそうだった。



淡路・四国・九州のダムで書いた成相(なりあい)ダム。そこに「旧堤体」と書いたが、旧堤体は「成相池ダム」、いまの堤体は「成相ダム」。

 
その旧堤体を改めて見てきた。取水塔のような円筒の建物の向こう側の堤体を切り欠いてある。クレストゲートを撤去しても、堤体を切り欠かないと「堤体がなかったこと」にはならない。どの深さまで切り欠きされているのかわからないが、地盤まで? ここにダムの断面が露出する。

 
切り欠いた部分。

 
黄色い補助線は石積みの様子。写真左=上流側は、内側が尖った割石(間知石)。「石積み」堰堤の内側は粗石コンクリート構造、つまりでかい骨材を使ったコンクリート製だ。「粗石」とはいえ、『日本のダム美』(川崎秀明著)には「45Kg以下、板筋150mm以下」という定義が記載されており、それ以上のものを巨石コンクリート構造と区別して、それを初期のものである、と記載しているが、ここのはかなり大きく見えます。

戦中~戦後ということもあって特殊なのか、それとも「たまたま、断面ではそう見える」だけで実は小さいのか。ちょっと謎。

 
沙流川本流に位置する岩知志ダム。先の「送水橋」「余水橋」と水圧管路の水はここで取水されている。撮影地点は国道237号の橋。

 
下流側を見る。沙流川が、谷を深く刻んできたのがわかる。

 
両側を見ることができる橋の名称は「景勝橋」。ダムビューも「景勝」である。岩知志ダム稼働よりも国道開通のほうが早いと思われるので、付け替え道路だと思うが、果たして。









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