3連休のいくつかを利用して、丸田祥三さんの廃道撮影の道案内をした。いずれも私は行ったことがある物件で、あとは時間があれば地図上で目星をつけておいたものや、道中、目についたものを撮影する、というスタンスで出発。往復1300kmの道程となった。
ひとつは、『廃道本』を制作する際にnagajis氏の写真に大変衝撃を受け、制作中に見に行ってしまった長野隧道。 なお、この明治・長野隧道に至る道が整備されていた。また、昭和に掘られた長野隧道は、非常に残念なことになっていた。これらのことは、いずれここに記すつもりだ。 とある国道の橋。走行中に「?」と思い、裏側に回ってみた。 向かって左はカンチレバー・プレートガーダー。リベット結合なので、昭和30年代よりは古いと思う。銘板がないので諸元不明。向かって右は単純鈑桁で、I型鋼+ボルト留め(一部リベット)。1968年駒井鉄工所製。道路面は<写真集>をお楽しみに。 とある橋。個人的には昨夏に一度、訪ねている。 いまは歩道橋となったこの橋に「幅員3.4m/重さ3.0t」という標識が立っている。かつては蒸気機関車が走っていたこの橋梁の重量制限が3tか…。 これも橋。とある国道の旧道で、廃道ではないが、立ち寄った。廃道・旧道、現役・廃止問わない。 ・ボーストリングトラスという形式で、現存するものは多くない。8パネルのプラットトラスだ。 1953年、横河橋梁製。鉄道橋としては列車荷重の増加に対応できないため早々に撤去されてしまったこの形式だが、戦後の一時期、道路橋としていくつか製造された。そのうちのひとつである。 (新潟県の例:ボーストリングトラス(ワーレントラス)で上路という、おそらく本邦唯一の例はこちら) これは、とある廃道。 この先にあるものがあまりに美しく、結局、そこに1時間以上滞在した。 ほかにもいくつか回ったが、それは<写真集>あるいは丸田さんのブログでの発表をお待ちください。 PR
10月8日(金)、丸田祥三さんによる都内近郊の廃道取材をナビゲート。今回は丸田さんのクルマで移動。座席のゆったりした大きなクルマのため、とても快適でした、ありがとうございました。
そのまま歩き、ゆるい右カーブを過ぎると空がこんな形になってます。森の袋小路。 こういう、「もうこれ以上、坂道では登れない」という場所まで登り切って初めて、隧道(トンネル)が穿たれます。この写真の「下」にはもちろん隧道があります。埼玉県においては珍しい遺構として有名な物件です。 でも、向かって左手の斜面を見れば、あと2回折り返して真正面をトラバースすれば、隧道を掘らなくてもいい線形が見えているような気もします……。 そして、次の廃道に移動。 次いで、別の廃道で撮影し、さらにここへ。 この場所では、なかなかフォトジェニックな、とあるものに集中した。本が完成するのをお楽しみに! なお、丸田祥三さんがブログを開設しました。こちらです。 北上で、南に行くと「道の駅六合」を経て230フィートピントラス、吾嬬橋へ。北に行くと、まもなく右に野反湖へ向かうR405が分岐する。 この部分は、崖に沿った旧道を、その谷側に大きな橋を架けることで線形を改良したものだ。私が南から北に向かって走っているときに、左側にこのぶった切られた道が見えたのだ。しかし、ここでは北から南の順で書く。 さて、写真1。 写真2。路盤に上がってみる。 写真の路肩にあるような、乱暴にセメントをカマボコ型に持ったような謎の盛り上がりが、道路面にもあった。走行の妨げになるので、現役時にはなかったものだろう。 写真3 写真4。南側から。 そして写真5。また路面から。 それにしても、狭い。本当に1車線分しかない。そして、歩行者用の路肩もない。これでは抜本的に2車線に改良されてしまうわけだ。 ついでに、上の写真の画面中央部あたりにあった、足倉橋の竣功年月。 写真5をもう一度ご覧いただきたいが、道路だった舗装面の半分ほどは土砂と藪に覆われ、残された谷側の舗装面の上も、剥離した岩が無数に散らばっている。それをまったく掃除してないため、その岩が雨に打たれてすぐ下の舗装面を茶色くしている。おそらく藪の繁茂も、そうした崩落で舗装面に土が積もったことが大きく影響を与えているに違いない。廃道は、そうした土や、舗装路に入った亀裂をベースに、奴らが急成長する。 そういうことに感心していてもしょうがない。別の見方をすれば、ここは落石の危険性が非常に高いところだということだ。ならば、ますます新道の開設は必須だろう。 今日は11時30分に自宅を出て、ぶらりと430kmほど走ってきた。いかにも夏らしい、地面からの照り返しの熱を久しぶりに味わい、標高を上げるにつれ涼味が増していく気分を味わい、草いきれを味わった。いろいろと懐かしい思いがした。11時30分出だったからちょっと迷ったけれど、行ってよかった。
2日連続でよっきれん氏のトークを聞きにいった。今日のは無料。会場はヨドバシの上にある三省堂なのだが、古ーい駅前ビルみたいな長細くて天井の低い建物の1~3階にヨドバシが入っているのに家電量販店らしい外見どころか店名表示もほとんどない妙な雰囲気。その4階が三省堂カルチャーステーション千葉。エスカレーターを昇ると、その横に案内があった。
会場は20畳くらいのスペースで、たぶん椅子は30もなかったんじゃないかな。14時スタートのところ13時40分くらいに入ったら半分くらい埋まっていて、最前列に昨日も大阪でもお会いしたYさんがいらしたので隣に座らせていただく。うう、よっき氏の真正面、それも氏と喫茶店で打ち合わせしているかのような距離感。2つ下の写真が、その距離感を表している。私がこんなところに座ってしまうと圧迫感を感じるかもなー、とも思ったけれど気にしないことにしてそのままいると、14時に。すでに立ち見も10人以上になっていたと思う。 すぐ横には廃道写真のパネルが展示してあった。 さっそくトーク開始。1時間しかないからな。 トークは昨日とはまったく別物で、流用もない。丁寧に「見せるための」パワポファイルが作られている。このあたりはほんとうにすごい。そして、トークもまったくよどみなく、パワポなどなくても2時間3時間いけるほどに話が展開される。これは、氏の体全体に道の知識と道への愛が詰まっているからこそだと思う。そしてそれは、何度も何度も「自分にとって道とは何ぞや」という思索を繰り返した結果に違いない。あ、上の写真、後ろから撮られてる……(笑 そして、廃道属性を図にしてみる。 ……ん? #Pinky:stは、模型製作者にはなじみ深いのクレオス製フィギュア。 そして、話は本題に戻り、「廃道の魅力」を総括する。 画像ですべてがわかるだろう。このころになると、会場はオープンスペースなので、これ目当てじゃない人も立ち止まって聞いている。そして、これ目当ての立ち見の人も増えている! 立ち見だけで20人以上いたと思う。 終了後、本の販売&サイン会。会場はしばらく雑談に使っていていいと言われたので、うだうだ(?)していた。 していたが、撤収が始まったのとよっきれんさんが出てしまうというので我々も撤収。noganaさん、あづさ2号さん、まききさん、そのお友達さん、Yさん、kubodiさんと7人でお茶でも…ということに。 このときまで、中学生(?)の「廃道ボーイ」もいたが、用事があるとのことでここでお別れ。 野郎7人で外に出るも、駅前なので飲み屋とファストフードしかない。マック、珈琲館、プロントは人数の都合で入れず、ぶらぶら歩いていたらスタバがあったのでそこに収まる。小一時間のつもりが、あっというまに18時、19時、そして19時半。3時間半ほども経過してしまった。ドリンク1杯で。 さすがにそんな時間になったので撤収。三々五々、帰路に就きいた。 こうしてイベントが重なると、毎回会場で顔を合わせる方々も増え、自然に話をするようにもなる。酷道などに比べて廃道は規模が小さいからか、それともよっきれん氏が基本的にソロで行動するので、つるまない、という印象があったが、ここにきてリアルでのコミュニティが生まれつつあると思う。決して内輪で固まらない方向で、こうした関係が発展していけば、私としても友人が増えて嬉しいし、こうしたものに関心を持つ人も増えてくれるのではないかと思っている。 道に関する趣味というのは、マスの小ささが幸いして、いまのところ、わりとみな同じ方向を向いている気がする。そして、未開拓な分野があまりに多いため、それぞれがそれぞれの好みで探求している段階だと思う。鉄道で例えれば、まだ各地方の鉄道史、各鉄道の車両、文化をひとつずつ解明している段階で、それらすべてを踏まえた日本全体の鉄道史が書けない状態。全容解明=趣味として一般化するには、もしかしたら、まだ誰も気づいていない観点の研究が必要なのかもしれない。でも、いつか。我々が作る本、あるいは活動が、いろいろなことのきっかけになればいいと思っている。 最後に、こうした機会を設けてくださった、大阪/昨日/本日の企画をされたイカロス出版の大野さんに感謝申し上げます。
ジュンク堂新宿店で開催された『廃道ナイトアネックスin新宿junku』に行ってきた。大阪での『廃道ナイト』に続き、イカロス出版『廃道をゆく2』刊行記念イベントとしての開催だ。
ジュンク堂新宿店は8階にカフェがあり、そこをイベントスペースとすることができる。こぢんまりとした会場で、定員40人もまあそんなところだという感じ。過去、ここで見たトークは、出演者のトークのみだったのだが、今回はいつものようにプロジェクターで写真を写しつつ話していくという形態だ。 会場では先日の「『東京近郊ゆる登山』オフ」で別チームを率いていらしたモリカツさんと合流。モリカツさんは夢想吊橋を渡っている人だ。 今回はゲストにT0R1さん! 第一部は、そのT0R1さんとのレポがある氷川道の再探索レポ。第二部はT0R1さんが実際に探索に行った場面場面について解説&感想を求めるものだった。本当は第三部まで用意してあったらしいが、あっというまの1時間半で時間切れとなった。どの場面でもミリンダ細田氏がいつもの感じで写っていて、どうしてもそこがオチになってしまうのでとてもなごんだ。山行がを読み込んでない人には内輪受けに見えたかも…と思わなくもないが、そんな懸念など無駄に思えるほど、構成としてオチがついてしまうので、たぶんみんな楽しめていたと思う。そもそも「読み込んでない人」がいたかどうかわからないし。 会場では、もちろんイカロス出版の各書の販売。その中に、わが『廃道本』も並べられていてやでうでしやでした。もう2年も前になるんだな、企画進行始めたの。 明日は千葉に行きます。 |
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