DTH57、というのかはわからない。wikipediaにそう書いてあっただけで、他に資料がないのでそうしておく。
枕バネの真上、側受の上のスペーサーが何段にもなっており、とてもバランスが悪い。 左右の側梁をつなぐ台車枠の中梁の太さと、その間に見える上揺枕に比べ、下揺枕のなんと頼りないことか。いや、単なる印象だけれども。 こういう、鋼鉄の塊感がとても好きだ。 PR には載っているだろうか、売ってしまったのが悔やまれる。 下部に水平方向に2本並ぶロッドは、内側が車輪内側の踏面ブレーキ引張棒、外側が車輪外側の踏面ブレーキ引張棒だ。 砂箱は両端にあり、デッキ側の砂箱にはステップもつく。その上にはデッキ。 どちらにも、ENGLISH ELECTRICとDICK KERRの文字があるが、デッカーを買収したEEが、子会社のデッカーで製造した…と考えるとわかりやすいが、いつまで会社としての、あるいはブランドとしてのデッカーがあったのかはわからない。 向かってだけにモーターがある。釣り掛け式だ。 台車枠は板台枠。軸箱は、全長の短いウイングバネで保持されている。 小型で美しい台車だ。 中央上に見える横方向のシリンダーはブレーキシリンダー、下の棒はボルスタアンカーだ。 東武博物館は、中こそ子どもがそこそこいるが、中庭は無人に近かった。近寄って鑑賞しても、だれの迷惑にならないくらい閑散としていた。趣味的にはとても素晴らしい環境だけれど、人が入るに越したことはないわけで、いや、これは余計なお世話でした。
ふと思い立って、東武博物館に行った。なにがあると知っていたわけではない、東武鉄道のことは車両も含めてほとんど知らない。でも、車両に触れたくて。
東武の蒸気機関車の特徴は、弁装置がスチーブンソン式であることだと思っている。いくつか保存されている蒸機すべてそれだ。 国鉄の制式蒸機に採用されているのはワルシャート式弁装置。上下2段になっていて、「上」が蒸気室、「下」がシリンダーである。それに対してスチーブンソン式は左右になっていて、内側が蒸気室、外側がシリンダー。よって、一般的に蒸気機関車を蒸気機関車たらしめているメカニカルな心向棒や偏心棒、リターンクランクなどが、パッと見では存在しない。シリンダーから主連棒が1本だけ伸び、そのまま車輪を回転させているだけに見える。 写真右下に2本並んでいるのが弁心棒。この2本がそれぞれ、蒸気室内のピストン弁を動かし、蒸気の供給をコントロールする。 逆転機横の油壺には、きちんと油が入っていた。フェルトもきれいだった。 興味深いのは、シリンダー。車輪の側から逆にピストンを動かしているため、ピストンは実際にシリンダー内で空気を動かしている。そばにいると、ピストンの右で空気を圧縮して吐き出す音、左での音、と交互に聞こえる。ピストンが左右に動いているのがわかるのだ。 先に「油壺には油が入っていた」と書いたが、それは、弁装置全体を日に何度も動かすからだろう。そこには後から気づいた。 入場料200円。見放題。いい施設だった。 …なぜ動画を撮らなかったのだろう…!! |
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