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野尻水路橋共同石油の壁からさらに国道168号を南下すると、こんどは三菱石油が目に飛び込んできた。施設は使われてはいないが、周辺は小綺麗でまとまった集落がある。もう少しで十津川村役場がある中心街なのだ。この周辺は、衛星画像で見ると、十津川(河川名)が蛇行するのを国道が渡り、あるいはトンネルでショートカットし、その道に沿って飛び飛びに集落があるのがわかる。


左の防火壁にはスリーダイヤが残るのだが、その前にはヨコハマタイヤが立ちはだかる。

その向こうにはブリヂストン。

比較的きれいに残る計量器。アイランドのセンターに電灯、左右対称が美しい。

サービスルーム。

右手の防火壁にはVeedolオイル、三菱ハイデラックスオイルのロゴ。「Hi」の「i」の点の中にスリーダイヤがあるのは初めて気づいた。

その前には三菱灯油の計量器。白く塗りつぶしてあるところ、かつては太陽がぎらつくあのマークがあったのだろうか。



全体的に錆びに覆われ、ちょっと悲しい感じになっていた給油所。それでも、街中にあるから、まだ荒らされず、この状態で済んでいるのかもしれない。


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野尻水路橋の近くに、こんな壁があった。おそらく「向こう側」のENEOSは以前はこちら側にあったのだろう。

このENEOS、以前は当然、JOMOだった。少し前の地図を見るとそう書いてあるし、gogogsを見るとJOMO時代の写真が出てくる。それでも、20年以上、ここにこうして共同石油のトリコロールが残っている。いや、おそらく残してある。

スキュートラスの自家用橋の近くにあった橋。

近くに、こんな橋もあった。

先のスキュートラスト同じ…かと思いきや、全然違う。先のはL字型のアングルを背面同士突き合わせて溶接し、上弦をつくっていたが、これはL字型のアングル1本のみである。また、格点も、先のはガセットを内側からあてているが、こちらは外側からである。

何より違うのは、床版が鉄製であること。横桁の上にC型チャンネルを渡し、その上に鉄板を張っている。また、「倒れ込み防止」の部材はない。

対岸に渡ると、その先には小径しかなさそうなので、この橋の存在意義がちょっとわからないのだが、ここで立ち止まると気づくことがある。「スキューしてたっけ?」

端柱をよく見ると、上写真左側の端柱は、角度がキツイ。右はゆるい。それだけだ。小径が左に曲がるから、こうしたのだろうか?

道路側。スキューしてないでしょ?



津和野町の県道を走っていたら、道路脇の川にかわいいトラス橋がかかっていた。垂直材が入るポニーワーレントラスに見えるが、垂直に見えるのは「倒れ込み防止材」(正式名不明)である。

スキューしている。この規模、この長さで。床版は木製。

スキューしているのは踏み板でわかろう。わざわざ、板を平行四辺形に切っているのだ。

桁裏を見ると、左右のワーレントラスを結ぶ横桁は鉄製。縦桁は木製だ。縦桁から雨水が垂れてくるのか、横桁には疣状の錆びが多数浮き出ている。

スキューしているが、格点の対角線を鉄の棒が結んでおり、中央でリング型のバックルで結んでいる。格点とは溶接。写真左下に/方向に垂れ下がっているのは、格点との溶接部分が錆びて落ちてしまったもの。

ポニーワーレントラスの外側には、ご丁寧にもトラスが外側に倒れないように支えがある。

車が渡れる規模ではないのに、ここまで本格的なポニーワーレントラス。よほど心得がある人が作ったに違いない。


奥ヶ野峠を西へ下ると、鈴野川という集落がある。そこに木造校舎の小学校があった。しかし、人気はなかった。

正面は妻面にある。どうやら、閉校したようだった。

教室の中を外から覗いたら、「教室」は一つで、他の(確か)三つの部屋は、それぞれ理科室や音楽室などの目的別の部屋になっていた。もしかして、全校で1クラスしかなかったのだろうか。

門には銘板がある。現地で検索したら、ちゃんと萩市のサイトに載っている。ということは、まだ廃校ではない休校の状態だ。

正面に向かい合う形で、鈴野川保育所があった。いまは物置になっているようだが、とてもきれいだった。

室内には、飾りがたくさん。ひとつしかないトイレ(外から見えた)にも、きちんと「手を洗おう」といった絵のついた張り紙があった。おそらくひとりだけの保育士の先生が、おそらく一人か二人の未就学児を相手にしながら、我が家のように作っていったものだろう。私は身近に幼児教育に関わっている人がおり、そうした姿を見ているので、この場所でそうした生活が営まれていたことを想像しながら、そこにしばらく立ち続けた。園舎内を写真に撮る気持ちにはなれなかったから、撮っていない。外観もためらったが、もし取り壊されてしまったら…と思い、外観はこの2枚だけ撮った。

防長バスの通過予定時刻は、7:21と18:46である。

改めて検索したら、閉校について書かれた地元の方のブログがあったので紹介する。
2人の卒業式 鈴野川小学校
 - 弥富情報室ブログ

閉校になれば、校歌がなくなる。都会でも起こりうる話だが、それは、どこかで引き継いでいって欲しい気がする。




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