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国道168号を十津川からさらに南下し、和歌山県に入る。国道の旧道部分に、このカンチレバートラスが架かっている。天気はよく、通るクルマなどない旧道。それでも、敷屋大橋は美しくそこにあった。

カンチレバートラスは、美しい。

南側の左右の親柱。左「熊野川」、右「敷屋大橋」。

写真を見ていて気づいたのだけれど、南側は側径間といっていいのか、一径間ある。写真の端柱の真下には橋台ではなく橋脚がある。

銘板。

1960年4月
電源開発株式会社建造
建示(1955)一等橋
製作KK駒井鉄工所
材質 SS41

銘板は、反対側にも同じものが付いていた。

この橋でおもしろいのは、碇着桁と吊桁の連結部分に、落橋防止の部材が追加されていることである。写真のように、碇着桁の上弦と吊桁の垂直材とを結ぶワイヤが片側に2本ずつある。

このような形で後付けされている。この垂直材も、鋼鈑を重ねる形で補強されている。

ワイヤーは万が一の時に緊張すればいいからか、触れば揺れるし、上写真のピンを中心に簡単に手で回転させられる。

北側。親柱は左「昭和35年5月竣功」、右「しきやおおはし」。右の端柱には銘板、左の端柱には下記の表記がある。


平成13年度
水力発電施設周辺地域
交付金事業

このすぐ下流に十津川第二発電所がある。電源開発所有・運営で、そのために架けられた橋ということだろう。この交付金事業でなされたのが、この落橋対策だろうか、それとも塗装だろうか。そこまではわからなかった。



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