愛媛県のマイントピア別子内にある、足谷川(国領川上流の名称)にかかる近接した三つの橋梁のうちの一つ。これは構内の乗用トロッコ列車が通る橋なので、徒歩では渡れない。 トロッコ列車との大きさ比較はこんな感じ。 ハーコート製のボーストリングトラスが、60度の角度でかかっている。その先には別の箱桁が…と思いきや、その箱桁はボーストリングトラス内にも途切れず続いている。ボーストリングトラスの縦桁を兼用しているわけではなく、ここは、実はこの箱桁が本体。ボーストリングトラスは「形としての保存」であって、構造を担っていない。 それでもこうしてハーコートのピン結合ボーストリングトラスを目の当たりにできるのは大変嬉しい。 ボーストリングトラスの上弦同士を横に結ぶ部材、手前のは右が下がり、その奥は水平、その奥は左が下がっている。これは、斜橋なので左右の桁を上から見ると、写真右が奥にズレており、そのために部材を取りつける高さが異なってしまっているためだ。 別子銅山橋梁三兄弟。 PR 静岡市街、国道1号のすぐ上流に架かる安倍川橋。国道1号の旧道、「東海道」の橋である。12連のボーストリングトラスは国内最大数。本来は写真奥にも2連あり、合計14連だったが、斜線拡幅のためにニールセン橋1連に架け替えられた。 柔らかい印象の橋。とかく「醜い」などと言われるトラス橋も、ボーストリングトラスにおいてはそう言われることもあるまい。支間35.1m。 架設は古く、開通は1923年。鋼材はイギリスからの輸入。当時すでに国産化されてしばらくたっていると思うが、なぜだろう。 左岸の親柱は右(上流)側しかない。「大正十二年七月竣工」とある。新しい感じがする。 下流側は歩道がつく。3径間連続(たぶん)プレートガーダー。 桁裏。平べったい管が通っている。 右岸側の架け替えたアーチは、クルマを停める場所がなかったので撮っていないのだけれど、右折レーンを設置するために拡幅したようだ。それが「ニールセン橋」であるとは「歴史的鋼橋集覧」にある記述。「ニールセンローゼ」ではなく「ニールセン」はほかにあるのだろうか。対岸から歩いてでも行って観察し、撮るべきだった。また行かないと。
国道32号の吉野川橋(廃橋/高知県)の少し上流に残る、旧吉野川橋。細身で美しいピントラス、それも平行弦プラットトラスとボーストリングプラットトラスの2連というものだ。ただ、通行止めとなっており、近づくことは難しい。そこで、ドローンによる空撮で近寄ってみた。
撮影中に雨が降ってきたので慌てて撤収。直後、ラフティングのマイクロバスが2台やってきたので、タイミングとしてはちょうどよかったかもしれない。 位置関係はこうだ。奥が現在の橋。以前、2010年の夏に来たときにはすぐ近くでアイスクリンを売っていた気がする。 とにかく部材が細い。左岸(写真左)にある県道262号は国道32号の旧道となるが、そこも細い。これが大幹線道路だったのだ。 これが、変型している部分。地滑りで橋台が移動、橋体が破損したというが、「縮まった」ということだろうか。 側径間が、逆ボーストリングトラスということで知られる奥多摩橋に、ようやく行けた。ある会合で連れて行っていただいた(それについてはいずれ)。塗装から1年くらいということで、とても美しい状態。 逆ボーストリングトラスは、ここ以外に、岩手県の和賀仙人橋と新潟県の境橋が知られる。 落橋防止装置は、縦桁にアンカー設置の上、つながれている。床版は1991年に更新されており、建設当時のものは鋼材部分のみ。なお、そのころ、奥多摩の橋梁がそれぞれ修景されている。 剪断力が最も大きくなる中央部で、もっとも膨らむ魚腹型。紅林章央氏によれば、非常に理にかなっている構造だが、部材が多く、いまとなっては製造と架設に手間(=コスト)がかかるとのこと。例えば部材の長さがそれぞれ異なることは、それだけ手間がかかる。曲弦のトラス橋が激減しているのもそれが理由の一つだという。 これだけの高さのところに足場を組んで、逆さまの円弧状に組んでいくのはとても大変そうだ。 主径間は、上路ブレーストリブアーチ。戦前の道路用鋼橋としては最大スパンの108m。 ●関連項目 和賀仙人橋(岩手県) 国道17号旧道 境橋(新潟県二居渓谷) |
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