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ハイブリッド蔵を知ったのは、「路地連新潟+東京スリバチ学会」での新潟街歩きで、この蔵に出会ったときだ。大所帯で歩いていたのだが、なかでも建築に詳しい方が解説してくださった。

たぶん木骨モルタルだと思うのだけれど、外側を板で覆っている。屋根の裏側まで。

反対側に付随する部分は、おそらく木造建築。こちらは下見板張り。どちらも基礎は切石だ。



少し歩いたところにもう一つ。
これは大きい。周辺は醸造の街で、たしかここも味噌か醤油か…だった名残がある。googlemapsで見ると建設業者の名称が書いてあるが。この妻面では、屋根の妻にまで板が張ってある。

側面を見ると、屋根の下はトタンだ。そして、側張りの板が新調されている! 写真のほぼ中央、白い木材の部分がそれだ。屋根の妻面も、屋根はそれを踏襲しつつ、妻面はトタン張り。

この蔵がユニークなのは、反対側が車庫になっていることだ。屋根はこちら側が大きく張り出している。そして瓦屋根の一部にヒビが入っているように見える。瓦がズレてきている。



さらに、港神社越しに見えた蔵は…

すべてがトタンで覆われている。蔵だとは一目見てわからない。カモフラージュ…などではなく、単に更新しただけだろう。



新潟市内にも蔵、たくさんあることに驚いた。そういえば、以前、「シモ」の一角に、醤油のにおいが立ちこめる場所があったな、ということを思い出した。



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カプセル駅 妙法寺駅の近くで、妙な蔵を見かけた。

下見板張りなのか、コンクリート造りなのか。屋根の下には隙間がある。窓には鉄格子があり、さらに鉄の扉がついている(それは開いている)。

土台はコンクリート。下見板張りというと古い建物だと思うかもしれないが、新潟では、いまでも下見板張りの建物を新築することがある。

通風倉庫なのだろうか。この部分まで律儀に下見板張り。

横から。シャッターがつけられたりして、ハイブリッド感がさらに増す。

近くの方に話をうかがったのだが、以前は農協の倉庫だったのか、いまそうなったのか忘れてしまった。

後日知ったところでは、新潟では、蔵の壁が潮風で傷むので、板を貼って保護するとのこと。この蔵もたぶんそれで、下見板張りは壁ではなく、単なる「覆い」にあたるのだろう。道路側だけコンクリートが露出しているのは、板をはがしたのか、それとも最初からなのかはわからない。

おそらく、最下段の写真の、左と道路側の張り出しは、これは木造の小屋だろう。



粟生津の農業倉庫に関連して。

 

典型的な「お役所建築」(といっても年代を特定できるほどの見聞はない)。柱も梁もそこにあるのが見え、梁の端部が神社の構造物が外側にある。貫(ぬき)は貫通した鳥居のように梁が交差する。屋上周囲はモアイの帽子のようだ。その柱の間の壁いっぱいにサッシの窓が並ぶ。

30年後くらいには、こうした建築が「珍しいもの」「レトロなもの」と認識されるようになるだろうか?

JR越後線粟生津駅前にある農業倉庫。左の空間に向けて「ダンメン」が見えている。かつてはここに別の建物があった(1975年の空中写真による)。また、右奥にはORIROのテスト塔がある。

1枚目の写真では「ダンメン」側だけが切り妻なのかと思いきや、反対側も切り妻である。

さらに回り込むと、そこには「粟生津農業倉庫」とある。そして妻面もよく見ると同じ文字が躍っている。この文字はどこを向いているかというと、JR越後線だ。写真の右側に戸があるが、かつてはここに貨物用の線路が敷かれていた。この戸は鉄道輸送用の搬出口であり、「粟生津農業倉庫」の文字は鉄道の乗客に向けたものだったのである。


これまた列車内からの写真で全貌が見えないが、Googleのストリートビューでは逆側が鮮明に見えるのでご参照いただきたい。

なんとも倉庫然とした建物だが、リブがあり(いや、そこが柱と梁だ)、高い位置だけに窓があるので、見ようによっては学校の体育館にも見える。特筆すべきは日通カラーに塗られていることで、搬入口は2ヶ所、その庇の上には「マル通」のロゴが描かれている。よく見ると、妻面にもロゴがある。

また、駅側の扉が開放されているということは現役の建物である。先のストリートビューを見ても、それは見て取れる。日通の観音寺支店は駅から離れたところにあり、この建物がどういう使われ方をしているのかは知るよしもないが、現役なのは嬉しいことだ。


「リブがあり(いや、そこが柱と梁だ)」と書いたが、逆に柱が引っ込んだら倉庫としては使いづらいわけで、倉庫に機能美というものがあればこの構造もそれであろう。




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