木造駅舎はとても好ましいものだが、付属するトイレや物置などもとても好ましい。こういうものも、国鉄あるいはその前身である組織内に、専門の設計者がいて、しかも国鉄は伝統的に土木が強くて建築は重視されない傾向にあったようなので、そういう人たちが黙々と仕事をしていたことに敬意を表しつつ、消滅しつつある木造トイレを眺めたい。
下菅谷駅。駅舎を出て左に、けっこうな存在感で「便所」がある。しかも右書き。 土台に、汲み取りトイレらしいフタがある。 側面は下見張り。薄い板を、すこしずつ重ねて壁とするもので、桟は鋸の歯のような形をしている。そして、瓦屋根。鬼瓦もしっかりとある。雨樋もあり。そして、窓は木枠。すばらしい。 向こう側には「王子様」(換気扇のてっぺんにあるクルクル)が鎮座している。 個室を、開けて撮らなかったのは、不明を恥じるほかない。それと、ひどい収差だな。 朝顔形の小便器。せめて水が流せれば、臭気も汚れも減るに違いない。 建物入り口にある標(?)。 駅付属便所 雑停第五号 とある。 財産標。 建物財産標 鉄□□ 便所-□□ S-5-□-□ 右の菱形は、ちょっと読めない。家屋…と書いてある。 友人たちが、駅のトイレを「駅便」と呼び習わしていたので、今後は「駅便」と称することにする。 【修正】「上菅谷駅」としていたが、「下菅谷駅」の誤りでしたので修正しました。2012年4月1日。 PR
「リボンスクリュー式」と呼ばれるタイプ。この二重螺旋が、積もった雪を掻き壊し、回転翼に送り、そこで遠くに吹き飛ばされるのだが、その「回転翼に送り」という部分はアルキメディアン・スクリューである。
アルキメディアン・スクリューとは、こういうふうに物体を移動する装置。下記の赤玉のように雪を移動する。飼料輸送トラックの上部についてる腕、あれも中にこういう装置が入っている。 上の除雪機の写真を見ると、螺旋の巻き方が左右対称になっている。つまり、端から中央に向かって雪が送られるのだ。送られた雪は、中央の穴に押し込まれ、その奥に位置する回転翼で吹き飛ばされる。 いまの季節、積雪のある地方に行けばいくらでも見られる除雪機。駅のホームや、ホームセンターでじっくり観察してほしい。 アルキメディアン・スクリューについて、かつて書いたことがあったような気がするが、たぶん勘違いで、ツイッターに書いたのかもしれない。世の中にはアルキメディアン・スクリューに魅せられる人はやはりいて、その水車バージョンについて研究されたこのサイトがすごいから、ぜひご覧ください。 螺旋水車の時代
前日の大好きな看板文字の建物の側面。
2階に引き戸があり、その上部に腕が伸びている。ジブクレーンかと思ったが、これは機能からするとテルハだよな。 たぶん、往復運動しかできない。 腕の左右に、トラスに組んだ扉のようなものがある。これはなんの意味があるのだろう? 根本にちょうつがいがあるのか、向かって左側は開いている。 建具屋さんだから、ここから搬出するのかしら。
札幌市内を歩いていたら、すてきな書体にでくわした。かつての鉄道の駅名標などでよく見られた、極太の丸ゴシック。ペンキの刷毛の跡も見えるところがポイント。
現代は、この手のものでも簡単にPCで出力できてしまう。でも、20年くらい前までは、こういうのはプロの手によるもので、だからこそレタリングに憧れたんだよな。こういう文字が書けるようになりたかった。 雑誌の誌面をレイアウトするデザイナーのなかで、かつては手で割り付けていたことがある人は、こういう文字を書ける人がいる。写植(今ならフォント)は1文字の縦横サイズが等しく、かつ文字が収まるサイズがけっこうでかい。そして文字同士の間隔がものすごく狭い。そのため、そこにいっぱいいっぱい書くと、デザイナーの文字もこういう書体になりがちなのだ、と勝手にその成り立ちを思っている。 文字を手で書いてみるとわかるが、普通の人が普通に文字を書くと、けっこう縦長であり、1文字1文字の間隔も空いてしまうと思う。試しに、1cmの方眼をつくり、そこに文字をいっぱいいっぱいに書いてみてほしい。かなり横長に感じるはずだ。でも、それが、看板文字への第一歩。 とにかく、この美しい文字を鑑賞していただきたい。
@gonzke さんが書いていた「マクロ」が「270」に見えちゃう件
書いてみた。 たしかに!! いろんな人にこの文字を書かせてみたい。 |
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