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大洲市の河辺町川上。大字の「河辺町」とは、平成の大合併まで存在していた河辺村だ。その川上地区に、多くの小屋、それも菱形・バツ型扉を備えるものがある。1本道に沿ってはいるが、以下、順不同で書く。

●岩を背負った小屋
 
 
 
「なぜこんな場所に?」としか思えない立地。素人目には、岩陰など、岩が崩れたりしたらどうするのかと思うが、地震などないのかもしれない。しかし、建物は歪み、下向き矢羽根型の開き戸も歪んでいて、マルカンの掛け金も盛大にズレており、閉じるにあたっては外からつっかえ棒をあてがっている。

●三連の小屋
 
 
 
3棟がつながった小屋。真ん中の写真を基準に書くと、左は妻面に出入口があり、中央と右は平側(道路側)にある。左と中央は、下向き矢羽根型の開き戸を備える。右は外壁をすべて更新したか、あるいは増築か。瓦屋根だから更新かな。3棟とも、開き戸で、戸締めは閂。

●地下?がある小屋
 
 
 
 
道路の谷側に建つ。柱が1階の「下」に伸びているだけだろうが、それをトタンで覆っているので、川側は「地下」があるように見える。開き戸は下向き矢羽根型。戸締めは上部に回転式の木材と、マルカン掛け金。…と、針金2組。

●増築された小屋
 
 
 
扉は矢羽根型の開き戸。閂と、上部に南京錠。屋根がとても大きい印象。向かって右に付け足しの小屋、屋根下を含めてかなり面積が大きくなっていそうだ。左側面にはハシゴ。

●スノコ型の扉
 
唯一の、スノコ型の扉を持つ小屋。屋根が大きい。戸締めは閂。

●2軒寄り添うトタン波板の小屋
 
 
 
 
 
やはり、1棟が妻側、もう1棟は平側に出入口がある。どちらも平側でいいような気もするが…。右側の戸締めは、上部につけられた回転式の板。

●煙草の乾燥小屋? それとも養蚕?
 
ここ河辺村は、葉タバコ栽培も養蚕も行われていた。この建物は、どちらの用途だろうか。また、このあたりでは葉タバコの乾燥小屋はなんと呼んでいたのだろうか。「ベーハ小屋」と言っていたのだろうか。

こちらに、当時の様子の証言がある。

●土壁の小屋1
 
土壁の小屋。蔵くらいの大きさがある。庇の持送りは曲がった自然木だろうか。

●土壁の小屋2
 
木材やコンクリートブロックがきれいに保管されている。

●川上の集落
 
 
 
 
いくつかの「群」が道路に沿って散在しているが、東の端にある民家などは、もう人が住まなくなってけっこうな年数が経っているように見えた。










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兵庫県西部の瀬戸内側、江戸時代に参勤交代の中継地として栄えた街。港沿いの細い路地と古い街並みが残る。保存家屋の一つ、室津民俗館にあったバツ型。開き戸タイプ。骨格は古いかもしれないが、表面の板は新しい。蝶番も新しい。

 
 
 
室津の漁港と街並み。クルマで入り込むのはためらわれるくらいに細い。こういうとき、バイクだと気がラク。音が反響してしまうけれど。





 
「菱形・バツ型」は北日本・北海道に多いような印象がある。これは高松市の、徳島県もほぼ近い山間部の国道沿いに立っていたものだ。積雪地域ではないのだろうか、菱形の板に隙間がある。写真が歪んでいるのではない、建物が歪んでいる。

 
公民館的な建物の隣にある。

 

隙間から中を覗くと、木製の大八車がある。上の写真はゴムタイヤだが下の写真は木製車輪のようだ。上の写真にホースが見えるので、消防ポンプだろうか。

 
側面には看板が4枚。左から2枚目に「日新焼酎」とある。たぶん4枚目も同じ。・1枚目と3枚目は「栄富久」、3枚目下部からして「エイフク」だろうか。



 
下向き矢印の扉4枚。左右端に蝶番が見えるので観音開きかな。

 
手前に置いてある扉は、どこにあったものかな。


 
島原半島の橘湾に面した漁港にある倉庫。なんと、/\型の木製扉を二つ備えている。しかも、両者でサイズが異なる。

 
これが左。巨大な一枚の吊り戸。吊り方はモノレールでいうサフェージュ式。下が開いたΠ型のレールの内側を車輪が通る。

 
これが右。同じく巨大な一枚の吊り戸。左より天地が大きい。戸の下部が横板になっている。吊り方は同じようだ。

 
左の戸の吊り具部分。戸の本体側の表面の板(/\を構成している板)を吊り具部分だけ欠き取っている。

 
小屋を斜めから。一軒の建物だが、腰板下部を見ると、左はコンクリート、右はコンクリートブロック。最初は左側があって、そこに右側を継ぎ足して屋根を一体でかけたのかもしれない。


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