![]() 山形県の小国町、伊佐領からかなり南に山に入ったところに叶水(かのみず)という集落がある。新潟県北部の大河・荒川の支流である横川に、さらに支流の大石沢川が合流する地点で、そこには基督教独立学園という全寮制の高校がある。 その前の道路は大石沢川に沿って南下するが、沿道にガス管が伸びているようだ。ガス管は川に出会うと、水管橋のように川を飛び越している。それが上の写真だ。 ![]() ![]() 上部工 二重缶パイプビーム形式 支間長 36.1m 口径 Φ1371.6✕t14.00 完成 1996年4月 施工 住友金属鉱業株式会社 細く見えるが、口径1371.6mmもある。t14.00の「t」はthin、管の厚みだろう。 さて、先に「沿道にガス管が伸びているようだ」と書いた。てっきり、住民用のガス管だとばかり思っていたが、帰宅後にこの口径を改めて考え、また検索して見ると、なんと新潟と仙台を結ぶパイプラインであった。 ![]() 上の地図の6の西(左)にあたる位置だ。まさか、こんな山中に、このような重要なインフラがあるとは。いや、鉄道も道路も、山中にある分には同じようにそこに存在するのではあるが。 ![]() PR
Twitterで、新潟県の@watanabejinさんと岐阜県の@KumanoBontaさんが「隣の隣の県同士」のような会話をしているのを見て、そうか、新潟と岐阜は「隣の隣の県」なんだ、と知った。現実の陸上交通としてははるかに隔たっているイメージの新潟と岐阜。新潟生まれ育ちの感覚としては、新潟の「隣の隣の県」である秋田県、宮城県、栃木県、石川県などは「お隣さん」感覚があるのだが、岐阜にはまったくない。「中部地方」としてまとめられている以外の感覚はない。
新潟市から岐阜市に行くのは、上越新幹線と東海道新幹線を乗り継ぐのが最速だろう。高速道路ならば北陸道から東海北陸道。 しかし、「隣の隣の県」であることには変わりがない。新潟県は新潟市から北に、岐阜県は岐阜市から西にも長い。では、新潟県北縁から岐阜県西縁を、直線距離が最長になるように測ったら、もしかしたら日本で一番長い「隣の隣の県」になるんじゃないか。 そんなことを思い立って、カシミール3Dで測ってみた。すべて、メルカトル図法上での計測になる。(「大圏航路」ではもっと短くなる) 新潟(鼠ヶ関)-長野または富山-岐阜(三国岳)…約460km ![]() (kashmir3d+地理院地図) しかし、東北の方が、面積の大きな県がたくさんある。 青森(大間崎)-岩手-宮城(丸森町)…約420km 青森(尻屋崎)-秋田-山形(三国岳)…約430km 岩手(大谷地)-宮城-福島(尾瀬)…約450km ほかも測ってみる。 新潟(鼠ヶ関)-長野-静岡(愛知県境の海岸)…約470km 石川(珠洲岬)-岐阜-三重(熊野川河口)…約440km 新潟と同じく海岸線の長さで知られる静岡県は、隣接する県が小さく、また海岸線が湾曲しているために「直線距離」だとかなり不利だ。鳥取県、島根県もいい勝負になるかと思いきや、やはり湾曲しているのがネック。 いろいろ測ってみた結果、ここがもっとも長いようだ。 ![]() (kashmir3d+地理院地図) 秋田(十和田湖)-山形-新潟(白馬岳)…約496.2km (追記) @Tamon0703さんからご指摘をいただいたので、前述のものも合わせてより正確に調べると… 新潟(鼠ヶ関)-長野-愛知(伊良湖岬)…約495.9km ということで、やはり秋田-新潟が最長のようだ。 なお、この計算には、北海道と島嶼部は除外している。 ![]() 山の中、あるいは里で感じた、もの。気配。現象。そうしたものを、多少の物語性をつけて記述したもので、あまりオチはない。しかし、話によっては、かなり怖い。すべて、著者の取材によるオリジナル。それが、ものすごく貴重だ。著者は幾度も書いている。こうした経験も、語りも、絶滅危惧種だと。 取材地域は日本中だが、秋田の阿仁、岩手の和賀、宮崎の椎葉などの話が多い。兄の話では「トロッコ軌道の鉄橋を渡る話」がある。思わぬところに森吉森林鉄道の話が出てきた。 本書の刊行は6月。夏の怪談シーズンに向けてという側面もあるだろう。しかし、いまだに大書店では目立つところに平積みしてあり、amazonの総合ランキングで3桁に居座っている。 * * *
さて、私は本書を実感を持って読むことができた。それは、一人で山中に泊まったことが何度かあるからだ。テント泊は100か200かという程度だが、普通は指定された幕営地に泊まるので、完全に一人になることは稀で、数えられるくらいでしかない。知床縦走したときの羅臼平でさえ、私以外に泊まっていた人がいるのだ。バイクも合わせると、 ・5月 四阿山 的岩付近 ・6月 苗場山 山頂 ・7月 平ヶ岳 山頂 ・7月 笠置山山頂付近の望郷の森キャンプ場(岐阜県) くらいだ。 上信越道を見下ろせた四阿山以外は、真っ暗である。苗場は雪、平ヶ岳は雨。どちらもガスの中、夜中に出歩こうとしてもヘッドランプの明かりは数メートル先にしか届かない。そんなところで一人、テントの中にいるのは、ものすごく怖いものだ。 テントの周りを何かが歩き回る気配がする。テントを突然、突くなにかが来る。そんな経験は何度もしている。実際には、動物なのだろう。そんな気配で目が覚めたときは、何かの怪談で読んだ、「天幕を、長い髪でサラサラ撫でる音がする、翌朝見たらそこに女の死体があった」みたいな話を思い出す。すると、そんな感触が天幕を撫でる。木の枝が当たらない位置にテントを張っているはずなのに…。 こういうことを考えないようにするには眠るしかないのだが、山では19時、20時にはとっくに眠りに入っているので、妙な時刻に目が覚めて眠れなくなる。以後、なかなかつらい時間が続く。 * * *
道の駅秩父別の駐車場にテントを張って寝ていたときのこと。朝、突然、地響きとともに不気味な音で目が覚めた。「ドッコン……ドッコン……」。寝ぼけた頭では理解できないまま、「ドッコン……ドッコン……」と続く。やがて、鐘が鳴ったことで、鐘だと理解した(開基百年記念塔で鐘が鳴るとは知らなかった)。そして、鐘が鳴り終わったあとも、しばらく「ドッコン……ドッコン……」と聞こえてきた。どうやら、重さ2.8tもある鐘をゆらすためのしかけが地響きを立てていると理解した。それにしても、午前6時である。たたき起こされたので動悸は止まらず、そのまま起きてテントを畳んで出発した。これとて、山の上まで響いてくるはずで、聞く場所によっては立派な山怪である。 * * *
本書の装丁は素晴らしいものだとおもうが、どうやら担当編集者の手になるようだ。見習いたい。 |
カレンダー
最新記事
(04/02)
(02/15)
(01/01)
(12/31)
(11/20)
(11/11)
(11/05)
(10/26)
(10/25)
(10/22)
カテゴリー
プロフィール
ブログ内検索
アーカイブ
カウンター
since 2010.7.30
アクセス解析
フリーエリア
|