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加悦SL広場に、国鉄から貸与されたキ100形(キ165)がある。内部に入れる貴重な車両だ。

    こういう鋳物の観察もとてもおもしろいのだが、車体後部にこういうものがあった。

  配電盤には「キより給電時及びEGのウテ時」(注:キ=機関車と推測、ウテ=運転)という文字が見える。「総括スイッチ」は、いくつかのスイッチをまとめて入切するスイッチという程度の意味だろう。その上の「B」は、おそらくバッテリーで、この配電盤は、キ165の前照灯・尾灯や室内灯への給電を、機関車からとるか、車載バッテリーからとるかを切り替えるものだと思うが、ではこの「EG」および「エンジン起動用操作□」とはなんだろう。車体後部に発電エンジンでも積んでいたのだろうか。しかし、そんなスペースも様子も見当たらない。キ165の後部も写真を撮っておけばよかった。

他の路線・鉄道では、汎用のポータブル発電機を使うこともあったようなので、そういうものを積んでいたのか。その場合、排気をどうしていたのか。

ご存じの方はご教示いただきたい。


  福知山線の除雪列車のダイヤ。


【2018.2.4追記】
とある筋から、小坂鉄道保存会にて保存されているキ115の社内に発電機が搭載されているという情報をいただいた。搭載位置は不明だが、箱に入っている。その箱の中には、久保田鉄工製「クボタオートディーゼル」KND3型機関が搭載されている。定格出力3馬力/2000rpm、最大出力4馬力というもの。機関番号(製造番号?)7524。エンジンの「向こう」に大きな歯車が見える。

その歯車にチェーン等がかかっていたと仮定して、そのチェーンライン上に、三鷹車輌電機製作所製の「ディーゼル機関発電装置」がセットされている。形式MDG800、出力600VA、電圧・電流AC24V27A DC24V5.2A、回転数機関2000発電機2400rpm、周波数160(サイクル?)、重要143kg、製造番号3071、製造年月38.7、という銘板が付いている。クボタのエンジンとどうつながっているのかはわからない。

クボタのサイトを見ると、汎用エンジンの製造開始は1961年。三鷹車輌電機とは、蒸気機関車のタービン発電機などを製造していた会社だ。いつか小坂で実物を観察したい。



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廃止になった長野電鉄屋代線井上駅跡近くにあった農業倉庫。駅とは無関係の位置。

この重厚な扉。階段がこの位置にあるのも、時代ならではだろう。

隣接して、瀟洒な建物がある。最初は外観だけこういう意匠の近年のものかと思ったが、さにあらず。古い建物を化粧直しして、現役の事務所として使っていた。窓枠はサッシに更新されている。

この建物についてはブログ『東日本建築万華鏡』に、概要があったのでぜひ。

廃止になった長野電鉄屋代線の信濃川田駅前にある郵便局。妻面を通りに向けたオーソドックスなスタイル。笹団子はここ長野でも名物なのか。

右側の入口、この狭い玄関によくぞこれだけ押し込めるものだ、といつも感心する。そして、明かり取り以外の役割が皆無の窓。

郵政書体が残っている。



長野電鉄屋代線の松代駅から出ている道が突き当たるところに、この大きな家がある。一隅が商店になっているのだが、軒下の看板がすてきだ。

  カモ井食品。千代田のソーセーヂ。カゴメケチヤップ、カゴメソース。キリンラーメン。

この商店は、左の戸側と右の戸側で、店内の雰囲気が全然違うのだろうな。

いまのJR吾妻線は戦時中に群馬鉄山からの鉄鉱石輸送のために敷設された路線だ。長野原から北へ6km弱、太子(おおし)駅まで専用線が伸びていた。戦後、旅客輸送もなされたが、1970年には休止。以後45年経ち、かつてのホームととともに「駅便」が残っている。この駅便は公衆トイレとしていまも使われている。

男子用の朝顔が三つ。しかし、旅客営業していた当時でさえ三つも必要だったのかどうか。

個室には小振りな便器。清掃が行き届いているということは、放置でもなく、誰も使っていないわけではないということ。木桟の窓が少し開いていた。


天井の電球は取り外されていた。配線は剥き出しの銅線か。


 太子駅全景。左が道路で、そのさらに左の山越しに、鉄鉱石がこのホッパーまで来ていたようだ。連れて行ってくださった丸田祥三さんによれば、このホッパーはつい去年まで半分以上は土に埋もれて木が生い茂っていたそう。それが、きれいさっぱり土砂が取り除かれている。「数十年かけて積み重ねてきたもの」を除去してしまったということだ。

いままでの「時間の積み重ね」に思いを馳せるためにここに来ていた人たちは、おそらくもう来なくなるのではないか。もっとも、土砂の除去は小ぎれいにするためなのか、あるいは別の理由…たとえば危険性の除去なのか、私には分からない。




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