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一見、同じテーマの書籍はいくつもあるし、ムックやパートワークもある、と思う人も多いだろう。でも、この本がおもしろいのは、貴重な写真を大きく見せることを意識していることと、雑誌的な作りになっている点だ。

ぼくの場合は、ライターさんには大変失礼なのだが、この種の本に書いてあることはたいて読むまでもない既知のことだ。だから、写真を中心に読んでいく。写真は、鉄道博物館をはじめ、米屋こうじさんや金盛正樹さんのモノクロ写真、吉永陽一さんのクワイ川橋梁の写真などが、時に見開き、時に1ページ大で迫ってくる。写真って大きくプリントしたものを見てなんぼ、と思っているのだけれど、それを「743円+税」で鑑賞できるのは、安い。

おもしろいのは、ムックなのに中綴じだということ。文字ばかりの書籍とも、コート紙の鉄道誌とも、よくある平綴じのムックとも違う、とても不思議な印象になっている。こうした本のほうが「鉄道好きが作った一般向けの本」よりも、鉄道好き含めて万人に親しみやすいだろうなと思う。

「編集人」はかつての同僚(といっても同じ部署ではなく、姉妹誌)、栗原紀行さん。当時もそうだったけれど、その仕事っぷりはFBで拝見してても、いかにも雑誌編集者ぽくて、わくわくする。『時空旅人』はいろいろなテーマで刊行されているが、鉄道においても、もっといろいろなアプローチもできると思う。というか、大変なのは承知で、自分がやりたい。もしアレがアレしたら申し出よう。


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東京都立川市の国立極地研究所に付設する北極・南極科学館に行った。中にはコマツ製の雪上車が展示してある。このクルマについてはすでに多数のレポートがあるので省略するが、その脇、写真で言えば説明看板の裏にドラム缶がある。そこに、燃料を補給するための計量機が置いてある。

  手回し式の「ハイスピーダー給油機」だ。本体外部にプラスネジが使われており、実際に南極で使われた実物かどうかは不明だが、仮にそうではないとしても同型ではあろう。これで、南極でも使える粘度の経由を雪上車に注いでいたわけだ。

  アップすると「MK」マークがある。エムケー精工だ。同社のサイトを見ると、似たような形の「ハイスピーダー」がラインナップされている。ハンドル1回転で1リットルを汲み出す。自宅のファンヒーターの給油にほしい。


江古田にある一角。「残余地」というには少し大きい。歩道のない車線でよく路側帯を区切るために使われている柵で囲われていて、その奥には自販機が3台ある。

  ところが、その柵は、外側だけではない。その内側に、まるで資材置き場であるかのように柵が設置されている。足下をみるときちんと埋めてあるので、わざとこうしてあるのだ。

Googleのストリートビューを見てみよう。
(クリックでストリートビューに)
やはりといおうか、かつては自転車置き場というか無断駐輪というか、そういうふうになっていたようだ。それを防ぐために、自転車を停めることができなくしたのだろう。なんだかとても残念だ。

こんな狭い一角が、今後きちんと活用されるとも思えず、もしかしたら未来永劫、この角地はこのままなのかもしれない。



西武有楽町線新桜台駅近くにあるこの店。「百貨販売」という昭和40年代くらいまでの言葉、そして「ィ」がないと別の意味になりそうな「デスカウント」という業態。ショーウインドウは一昔前のカメラや時計を扱う店、あるいは質屋といった風情だ。

この手の建物は、ショーウインドウの高さが特徴的だ。採光のために窓を大きくする例としてはガソリンスタンドのサービスルームを思いつくが、この建物はあくまでもショーウインドウに徹している。

面白いのは向かって左半分と右半分で表情が違うのに、非常に整った顔立ちをしていること。バランスがいいのだ。1階部分、左は引き違い戸、右はドア。2階部分、左と右で窓の幅が違う。建物の屋根部分、右は北側斜線で屋根を欠いている。これだけ左右で表情が変わっていても、きちんとまとまっているのはすごい。







写真集には流れがある。でも途中から読み始めてもいい。なんだか、レコードのようだよね。

* * *

からぱたさんの『LOVE WILL GUIDE YOU』を知って注文した。個人による上製本の写真集だ。とにかくすごいから!!!!というオーラが、ブログから溢れ出てモニタの前にしみ出ていた。ならば買うしかあるまい。写真もすごそうだが、とにかくプリントしようぜ、それを楽しもうぜ、というスタンスに深く賛同した。

いま、写真を「撮ることだけ」が手軽になりすぎてしまった。みんな、プリントしなくなった。私自身も例外ではない。しかし、(他人が)プリントした写真を鑑賞することはまた別だ。写真展、あるいは自分が手がけた写真集の刷りを鑑賞するとき、本当にそう感じる。この『LOVE WILL GUIDE YOU』で感じたのは、その楽しさだ。鑑賞する楽しさがある。眺めるたびに、楽しくなる。

* * *

写真集や写真展は、流れをつけておき、最初から読むともっとも引き込まれるようにするものだ。これは、冒頭に書いたとおり、レコードと同じ作りなのだ。レコードならばA面1曲目から最後の曲、B面1曲目から最後の曲、という流れを意図する。CDだって、流れがある。ただ、鑑賞者に強制まではしていない。それに、CDだったら何度目かからはシャッフルして聴くものだ。写真集だって、何度目かには、適当に見開いてパラパラ眺めるだろう?

そして、強く言いたいのは、自分の撮った写真で、自分で流れを考えることの難しさだ。他人の写真なら大胆にいろいろとできる。圧倒的な写真が100点あっても、流れのためにはいくらでもカットできる。それが自分の写真だと、思い入れと思い出が混ざってしまい、カットできなくなる。組み写真としての発想も、ものすっごく狭くなる。しかし、この『LOVE WILL GUIDE YOU』は、それがなされている! しかも、だれもが「いい!」と思うに違いない写真を、あえてここには収録していなかったりする。そのスタンスに惚れる。

* * *

掲載されている写真については「いい」としか言いようがない。タイポさんぽ(藤本健太郎著/誠文堂新光社)でも書いたように、優れた本は、自分がそれをしたくなる。つまり、写真を撮りたくなる。そしてプリントして、鑑賞したくなる。

毎日、いつも「あ、いまカメラ持ってたら」という瞬間がある。そのときにカメラを持っていない時点で、私は失格なのだが、そのために毎日カメラを持ち歩くべきだ、とこの写真集を見た人は思うに違いない。いい本だ。



●購入先
からぱた写真集『LOVE WILL GUIDE YOU』 | からぱた



●関連事項
『Fの時代』と『Cの時代』
『「鉄道物語」マイブックでつづる鉄道写真家17人の写真集展』と広田尚敬『Fの時代』の違い
大木茂『汽罐車』


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