関東と新潟をつなぐ国道17号が通過する三国峠。鉄道はその西北、茂倉岳直下をトンネルでパスしている。こうした「鉄道と道路が別のルートで峠越え」をするパターンは全国にいくつもある。新潟県人ならば、この三国峠に対する思い入れはそれぞれに深いものと思う。21年前、自転車で越えようと思ったのも、そうした思い入れのひとつである。 R17自転車行旅(1) R17自転車行旅(2) R17自転車行旅(3) その後、バイクやクルマで何度となく通過している。つい先日もバイクで往復してきた。そのときに、改めてというか、やっとというか、気づいたことがある。群馬側を見ると、なんとスケールの大きな峠なのだろう、と。福島県・山形県境の大峠ほどではないが、「中峠」くらいではあると思う。群馬側を登り、新潟側に降りると気持ちいいのは、それが理由に違いない。 群馬側は、新三国大橋(国道17号 群馬県)の項でも書いたとおり、新三国大橋から峠が始まる。忠実に尾根と谷をトレースしながら標高を地道に稼ぐ峠越えで、いまとなっては狭苦しい印象も受ける。もし関越道がなければこれらの尾根と谷をトレースするルートはトンネルと橋でどんどんショートカットされるのだろうが、もうそれもないだろう。 ルート断面を見ると、その地道さがよくわかる。左が新三国大橋、右が三国隧道である。 三国隧道の群馬側の坑口の標高は1084m。そこから新潟方面に向かってゆるい下り勾配となり、新潟側の坑口の標高は1076m。隧道内の照明は、私が21年前に自転車で通ったときよりもずいぶんと明るくなっている気がした。 新潟側に入ると、一気に下る。道がとてもよくなるのだ。 断面図を見てみよう。 これらをまとめると、 ・群馬側は、峠区間は短いが、道はカーブだらけ ・新潟側は、峠区間が長いが、道は直線状 ということになる。 また、 ・群馬側は、新三国大橋からカーブに番号がつけれていて、「55/55」になると「ついにトンネル!」 となるのに対し、 ・新潟側は、浅貝の集落を過ぎ、ちょっと行くと「もう三国隧道かよ!」 となるので、峠越えの感動がない。 走る場合…違う、登る場合、どちらが楽しいか? 群馬から新潟に行くのが楽しい、というのは、バイク乗りならばわかってくれるだろう。クルマの場合は、逆のほうが遅いクルマに遮られることが少ないので、逆のほうが印象がいいかもしれない。 国道17号は、近年の渋川以北の付け替えもすごいので、今度は旧道を中心に原付でゆっくり行ってみようと思う。 PR |
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