
昔から、そこらじゅうにあった5連のイス(「ベンチ」は、狭義では横長の連続した座面を持つものなので、ここでは椅子とする)。2010年初頭に愛知県の
愛知県の武豊駅岐阜県の中津川駅で見かけたものだ。見どころはふたつ。椅子と、看板だ。

ますはイス。冒頭写真のとおり、長手方向に3本の脚が出ている。片側の5連につき「王」の字のようなのフレームとなり…と思いきや。

座面の下には2本、長手方向のフレームがある。

たいてい、脚は地面にのめり込んでいる。ナットが見えるが、ボルトを地面に埋め込んでいるのか。

この座面は、あまり褪色が見られない。座面により褪色にはかなりの差がある。全国的に撤去されつつあるこのタイプのイス、その理由は存外こんな褪色にあるのかもしれない。
さて。

再掲。もうひとつの魅力は、この看板である。長円形の看板もいいし、そこに手書きのペンキ文字があるのもいい。文字は、看板太丸ゴシックとでも名付けたい、国鉄時代の駅名表示板などでもよく使われていた「看板らしい」書体だ。

褪色しやすい赤い文字に見る、筆運び。美しい。イスの劣化(のしてなさ)具合から考えても、この看板も相当古いものだろう。

看板部分。板を貼り合わせてある。まるで、かつての小中学校の机の天板のようだ。ここに、看板をビス留めしている。
たぶん、30年後くらいには、こういうイスがあること自体が観光要素になるだろうな。