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国道244号が標津川を渡る部分の南行のルートに架かる標津橋は、日本で唯一のフィーレンデールリブタイドアーチ。アーチリブがフィーレンデール構造になっているものだ。床版を単純に吊り下げているように見えるが、タイドアーチ。


アーチ橋にはいろいろな分類があるが、アーチリブの作り方でも分けられる。基本は1本の棒がアーチとなる「ソリッドリブ」。これは箱形、円柱形、プレート型が含まれる。リブが複数あってお互い補強されているものが「ブレーストリブ」。トラス構造がほとんど。このフィーレンデールリブアーチは「ブレーストリブ」のバリエーションだ。

 
東京都の豊海橋のような直線状のフィーレンデール構造…つまりはハシゴ形であれば解析もしやすいのかもしれないが、それがアーチ状となり、負担するのは圧縮力だけとなると、まったく違うのだろう。新幹線計画時と開通後の国鉄技師長にしてのちに国鉄総裁、鉄道公団総裁、土木学会会長を務めた藤井松太郎の卒論は、このフィーレンデールアーチだった。土木学会論文集かなにかで見たことがあるのだが、検索してもちょっとわからない。見たときにメモ、というかここに書いておくべきだった。


アーチリブは吊り材を垂らすからか、フィーレンデール構造といっても方形ではなく、平行四辺形の一辺をつぶした形になっている。

 
アーチ橋は、アーチと補剛桁が同じくらいの太さのローゼや、桁橋をアーチで補強した形のランガーが多いので、このような単純な(?)タイドアーチはとても華奢に見える。


北側から。「きれいな赤だな」とは誰もが思うだろうが、日本唯一の構造だとは誰も思わないだろう。

 
南側から。

 
 
北側の上流側の親柱は「標津川」、下流側は「標津橋」と令和4年度選奨土木遺産の銘板。

 
 
南側の親柱。上流側は「しべつはし」、下流側は「昭和61年11月完成」。このアーチの竣工1962(昭和37)年、北行の竣工は1983(昭和58)年。昭和61年というのは標津川の拡幅に伴って橋が延長された年だ。

この標津橋の沿革は、コミュニティFM局のFMはなのサイトが詳しい。











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羽越本線の越後寒川~勝木間に「塩害試実験所」がある。道路ファンには、国道345号の「芦谷セット」の北側だ。

 
 
 

このすぐ北川に鵜泊トンネルがある。
ポータルが二つ並んでいて、右が隠されているように見える。左は下り線の単線トンネル。

しかし、上り線は、下り線が五つのトンネルで越える部分を、もっと山側の新勝木トンネル1本で抜けているので、「右側のポータルのようなもの」はなんだろうか?

横に回って驚いた。ダムの余水吐きのようなというか、水の通り道になっている。本来のポータルはその奥(写真では左側)に煉瓦造りのものが見える。ということは、これはトンネルの断面のようなアーチを持つ、2連アーチの水路橋ということだ。

線路を横切って「向こう側」を見てみたいが…それはNGだ。

道を走っていたら、大きなアーチ橋が見えた。この細い桁は歩道橋だ。前後の桁との接続部分も、どこかおかしなつきかたをしている。

このように角度がついている。どうやら、下の田への影響を最小限にとどめるためにアーチにしたのか。

アーチはこの細さ。アーチの下は畦道。

 
桁との接続部分と橋脚。歩道橋は歩いていない。歩行面を貫くアーチを見に行くべきだったか。



保津峡駅が載る橋梁。8両編成の電車がほぼ載るようで(全貌は見ていないのでちょっと違うかも)、スパンは160m以上ありそうだ。名称は不明。銘板は見つけられなかった。当時の鉄道誌を見ても、新線切り替えの情報は軽く触れているだけ。ご存じの方はぜひご教示ください。


橋梁の上面はスラブ軌道。 そのため、山間の小駅に頻繁に長編成の電車が発着しても、それほどの轟音ではない。

意外に思ったのが、地元の利用者。おそらく水尾集落からだろう、親にクルマで送迎される生徒がけっこういた。

高知側から窪川駅に入る直前、跨線橋をくぐる。その跨線橋、改めて見ると、現地に不釣り合いなほどの重量感を持つ充腹コンクリートアーチだ。 鉄道側の路盤は掘り下げてはいるのだが、両側の台地の高さがそれほどないために、橋の部分がもっとも高くなってしまっている。

このような形で、少し鋭角に橋とつながっている。大きなクルマは気をつけないと切り返しが必要になるかもしれない。

道路だけを見ると、欄干が下路式のコンクリートガーダーにも見え、アーチ橋には見えない。しかし、このアスファルトの下にはぎっしりと部材が詰まっている。その塊と重量を感じながら、渡る。

現代なら、下路のプレートガーダーでおしまい、といったところだろうか。こんなところには充腹アーチをかけるほど、かつてはこの道も重要だったのだろう。








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