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![]() 愛知県半田市の国道247号を走っていたら、国道から異形の橋が見えた。真横からである。最初は水道橋に見えた。工事を簡略化するためか、形状が相当に単純化されることはよくある。古いほどそうだ。 ![]() ところが、斜めから見るとなんだかおかしい。近づいてみると、三弦橋ではないか! しかも、下弦の中央部が接近していて、その分、上弦部分の背が高くなっている。クルマを近づけると、歩道橋のようだ。 ![]() 正面から見ると、両端はずいぶんと平べったく、中央付近は頂点が鋭角になる。徐々に断面の三角形の角度が変化する三弦橋だ。ずいぶんと凝っている。 ![]() トラスの組み方はプラットトラス。下弦の2本はそれぞれ直行する横桁で結ばれている。横下駄は端部ほど長く、中央が一番短い。その上に、歩行用の、幅の狭い床版が載っている。 断面が変化するので、歩いているととても狭く感じる。 これだけの特徴ある橋だが、検索してもとくにない。うさ★ねこサンドさんのサイトくらいしかヒットしない。あまり知られていないのか。 PR
昨日の羽越本線 山倉川橋梁のすぐ横にある水管橋。
形式:逆三角ワーレントラス補剛形式 支間長:48.000m 使用鋼材:ステンレス(SUS304) 設計基準:「水管橋設計基準」WSP-007 雪荷重:3.0kN/m^3(積雪深1.4m) 地震荷重:Kh1=0.26 Kh2=0.54 設計内圧:静水圧時0.75MPa 水撃圧作用時1.25MPa 施工:新潟県北蒲原郡京ヶ瀬村下里3610 水島鉄工株式会社 「逆三角ワーレントラス補剛形式」というのか。たしかに、メインは下弦の水管であり、それを上弦2本が補剛しているんだもんな。しかし、道路橋などは左右のトラスが床版を補剛しているのだけれど、いちいちそうは言わない。検索してみると、水管橋で使われる用語のようだ。 施工の水島鉄工を検索したら、すばらしいサイトをお持ちではないか。 施工例に、この折居川の水管橋がある。
* * *
おもしろいことに……
2011年12月16日。ふたつのできごとがあった。
ひとつは、北海道の国道452号線の、大夕張ダム工事に伴うルート切り替え。これによって、三弦橋が間近で見られなくなる。そして、三弦橋はやがてダムに沈む。 もうひとつは、急行「きたぐに」の廃止だ。 まずは三弦橋から。 この夏、10年ぶりの北海道キャンプツーリングにどうしても行きたかったのは、三弦橋を見ておきたかったからだ。かつて、なんどもこの横は通ったし、いまは通行止めになっている林道から俯瞰したりもした。『廃線跡の記憶2』の表紙になっている地点にも、行こうと思えば行けた(が、行っていない)。当時は、とくに強い関心もなく、「ああ、三弦橋だ」くらいにしか思っていなかったからだ。これが見納めになるか、大夕張ダム完成後もなんらかの形で見ることができるのかは、まったくわからない。 自分としては、餞のつもりでこの写真をアップする。 ルート切り替えについては、サイト道道資料北海道が詳しい。 この春、友人たちと「きたぐに」に乗ってきた。人と鉄道旅をするのは初めてに近い。新潟駅集合、大阪駅解散。不思議な旅だった。その時の写真が上のもの。 さて、ここから約30年前に戻る。 テールマークは「急行」である。今日、@shangri_la_19_oさんに教えていただいたのだが、かつて『鉄道ファン』誌にイラストのトレインマークが掲載されていた(ペンギンモデルのシールとして存在する)。それは、どうやら実在の物ではなかったらしいのだ。しかし、小学校高学年の私は、嬉々としてそのトレインマークを描いていた。まさか、「ウソマーク」だったとは。証拠に(なるかはわからないが)ここに写っているのは「急行」の2文字である。 上の写真は、おそらく運転最終日、1982年11月14日のものである。おそらく、というのは、前後に、11月14日21時新潟着の181系「とき23号」の写真が写っているためだ。新潟発の上りは21時23分発なので、時間的にもつじつまが合う。 「きたぐに」は、1985年3月改正で583系になった。そのニュースを聞いたとき…『鉄道ファン』で読んだ時の衝撃のほうが、今日「廃止」と聞いたときよりも、ずっと大きい。それは、歳とともに鈍感になっていくから、というよりも、「廃止」は後ろ向きの話だが、583系化は前向き、グレードアップの話だからかもしれない。 思わぬところで29年前を思い出した。もう「きたぐに」に乗ることもないだろう…と思いながら2月あたりの平日に座席車に乗ってみたいものだ。 日高大橋。それが径間72.8mの上路三弦橋である、と知ったのは、なにをググっていてたどり着いたのかは忘れたが、『北海道鋼道路橋写真集』というサイトからであった。いま、親ページ(?)はサーバエラーで表示されないが、該当ページは見ることができる。→日高大橋 すでにLEVEL_7Gさんが現地に行き、写真集まで出してしまったのだが、自分の目で見に行った。 川岸は断崖で、河床に降りることはできない。先のサイトでは、冬に河床から撮っているようだが…。そのため、せっかくの三弦橋なのに、横からの干渉が不可能だ。唯一近づけるのはこの左岸・南側で、それも、このとおり樹木にさえぎられている。橋台を地盤に固定するためのアンカーが目立つ。そういう地質なのか。 これを見ていると、支承付近の構造が興味深い。 上路三弦橋だから、下弦材は1本、つまり三角錐の、カドが下面に来る。橋脚の軸方向の断面はV字型になり、下弦をひとつの支承でささえるのか、と思いきや、通常(?)の形状をしている。それにあわせるために、トラスの端部は、上から見ると三角形になっている。言葉だとわかりづらいので、ちょろっと描いてみた。 このような治具とでもいおうか、部材を設置して、橋脚に据えている。 各地にある、▽形の水管橋の端部はどうなっているのだろうか。上弦2本から、断面がΠ字になるような脚が出て橋脚に据えてあるのは見たことがある。ちょっとここに興味をもってみよう。 この日高大橋が、なぜこんな上路三弦橋という形式を取ったのか。工事誌等を見れたらいいのだが。 同じアングルとは、『廃線跡の記録2』の表紙のようなアングルである。 この三弦橋は、過去、何度も見ていた。そして、目の前も何度も通っていたし、俯瞰したこともある。以前使っていた地図を見ると、楓駅(当時)から北、シューパロ湖に向かうルベシップ林道と、道道ニニウ夕張線(夕張新得線、道道136号)をバイクを積んだハイエースで走りつなぎ、上記の撮影位置まで来ている。その当時はとくに感慨もなく、「ああ、三弦橋だ」と思っただけで、写真など撮ってもいない。それを後悔する日が来ようとは。 この三弦橋については、さまざまなところで書かれているので私が書くことなどひとつもない。ただ、興味を持った方のために。 ・『三弦橋マニアクス』(写真集) 特殊同人電幻開発 ・『シューパロ湖三弦トラス橋の評価と保存に関する研究』(今尚之、中岡良司、佐藤 馨一)土木学会北海道支部論文報告集 |
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