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茨城県の常陸大宮市と城里町の間に架かる4連のランガートラス。橋長282.4m。設計は田中豊、常陸大宮市でも「宝」と形容している、地元のシンボルとなっている橋。赤茶色が青空に映える。下流側にはプレーとガーダーによる歩道橋が架けられている。

 
iPhoneしかないので引けない…。1949年の架設で、県の点検で老朽化が指摘されており、架け替えの話も出ている。同じく5連のランガートラスで1952年の架設だった湊大橋は既に架け替えられている。
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長良川が木曽川と離れ、揖斐川と油島千本松締切堤を挟んで隣り合う場所にかかる国道1号・伊勢大橋。支間72.8mのランガートラスがなんと15連。その一つの土手っ腹に突き刺さる感じで、油島千本松締切堤を走る県道106号がぶつかる。


ランガートラスは、トラス橋をランガーで補剛したもの。上流側のこの部分のみトラスが切れることになるが、クルマが通るべき断面積を迂回してトラスが接続されている。(赤信号で停止後、青になって前のクルマが向こうに行った瞬間に撮影)

 
こちらは橋の中から。(赤信号で停止後、青になって前のクルマが向こうに行った瞬間に撮影)

 
これは下流側。「向こう側」まで桁の水平具合を見ると、不等沈下しているのがよくわかる。

* * *

この伊勢大橋は大阪鉄工所製で、1934年竣工。国道1号という大幹線でありながら2車線で、油島千本松締切堤からの合流もあり、慢性的な渋滞の原因となってきた。床版下部に補強工事を施すなどがなされてきたが、1976年には架け替えが事業化、1986年に都市計画決定、1988年からは用地買収が開始されている。それでも、現在になってもなお、現役である。

下記リンク先に、設計図等がある。

(参考)
「4.伊勢大橋」(山本誠司)鋼橋技術研究会







かつての静岡県芝川町、いまは静岡市に含まれてしまったが、富士川が一番狭まる「釜口」があるそこにかかるランガートラス。実際には富士川の真ん中に「瀬戸島」という台地がそびえ、その両側を富士川が流れるので、二分した片方の流れをひとまたぎする橋だ(その後、すぐ合流する)。残念ながらトラス部分をきれいに見通せる場所はないので、内側から鑑賞するしかない。

 
左岸側(東側)。写真のように、下流側に歩道が後付されている。親柱には、「釜口橋」(左)、「昭和二十六年三月竣功」(右)とある。左の親柱の向こうには銘板がある。


昭和26年(1951)
静岡県建造
内示(昭和14年)二等橋
製作 東日本重工業株式会社 横浜造船所

東日本重工業とは、三分割された三菱だ。

 歩道はなぜか少し高くなっており、トラスの真ん中くらいに床がある。そのため、釜口橋を見下ろす形になる。

右岸側(西側)。親柱の銘板は同じ。ただし、左の親柱はガードレールに半分隠されている。


長さは60m(約200フィート)。近くには教育委員会の碑もあり、「富士川で初めてかけられた橋がここにあった」と誇らしげに書いてある。



田井橋。ランガートラス。スパンはなんと88.2m(歴史的鋼橋集覧による)。

おもしろいのは立地で、高梁川がもっとも狭まるこの部分を最短距離で渡ろうとしているのだろう、アプローチの道からカクッと角度をつけて川を渡っている。そして渡った先では直角に右カーブとなる。

上の写真は南側。手前の鈑桁については後述する。親橋が残り、左は「田井橋」、右は「昭和二十九年竣工」。この橋の開通は昭和12年だが親柱にこうあるのは、手前の鈑桁は増設桁であるためだ。

対岸の北側、左の親柱は土木学会の選奨土木遺産のプレートと、その下に「田井橋」。右の親柱にはなにもない。選奨土木遺産は「室戸台風の災害復旧橋梁群」のひとつとして選ばれている。室戸台風といっても昭和36年の「第2」ではなく(こちらのほうが有名である気がする)、昭和9年のものだ。

北側の銘板(南側にもある)。

  • 東京
  • 株式会社
  • 桜田機械製作所
  • 昭和十一年製作

ランガートラスのアングル。直上の写真は吊り材に補強が入った部分で、ボルト留めとなっている。

追加された鈑桁。25.5m。加設されたものだ。当初は高梁川の「イン側」がこんなになっているとは思わなかったのではないだろうか。



『廃線跡の記録4』でLEVEL_7Gさんがレポートしている国見山鉱山に行ってきた。目的はこのランガートラスだ。

最初、twitterで写真を見たときにはボーストリングトラスかと思ったのだが、よく見ればトラスの上にアーチがある。これは関西本線木津川橋梁と同じ種類だと思い、そのようにお伝えした。つまり、もとはポニートラスであり、それを補強するためにアーチをかけ、ランガートラスにした…というものだ。

しかし、実際に見てみると、どうもそうではないと見える。このあたり、LEVEL_7Gさんとは見解が異なるのだが、私のは状況証拠からの素人の見立てなので、そのあたりはお含みいただきたい。

桁は、軌間610mmの中部軌道にあり、複線のうち片側が撤去されている。左右のランガートラスはアーチ上部で結合されているが、構造部材ではなく、倒れ込みを防止する程度のものに見える。

また、右側のように、縦桁が橋台というか地上というか、こちら側に突き刺さっている。どうも「適当さ」がちらつく。

よく見ると、奥に小さなアーチがある。これは後述。

このようにポニートラスの外側には、倒れ込み防止の三角形にアングルが汲まれている。しかし、アーチの部材は後付けとは思えず、ポニートラスの端柱から下弦の内側にリベット留めされ、そこに横桁も鋲結されている。これは小さなアーチの写真でよくわかる。

上の写真左下に鉄製の橋脚が四角いコンクリートブロックに刺さっている。写真ではわかりづらいが、これは宙に浮いている。ちょっと押してみるとぶらんぶらんと揺れ、それが原因で脚がもげたり、ひいては橋が倒壊したりしては大変なので、あわてて揺れを止めた。

裏側。縦桁が2本。ポニートラスの下弦材より太く見えるが、同じ厚さ・幅のL字型のアングル材である。背面同士で組み合わせて凸状にしたものを2組つくり、その間を縦の帯材で結んでいる。通常のトラス橋の縦桁のように、I字鋼よりはよほど弱そうだ。

橋台を見ると、河原の石を積んだ部分とコンクリートの部分がある。おそらくコンクリートは後年の補修。そして、そのコンクリートの中には腐った木材が見えていた。この付近の川の流れは何度か変わったようで、橋台や周辺の土木構造物は破壊されていた。

小さな方のランガートラス。

真横から。

先に述べたように、アーチの部材がトラスの下弦につながっているのがわかる。

ランガーの吊り材が、トラスの垂直材の外側についているのだが、斜材や倒れ込み防止の外側の部材との接合を見ると、最初からこうなっているように見える。


見た目はランガートラスだが、その成り立ちが、最初からなのか、ポニートラスをあとからランガー補強したのか。私は前者の見解だが、そもそも、これから他の橋も挙げるが、かなり適当な作りという印象も受ける。ここはそのまま鑑賞したい。

(関連事項)
横桁が強そうな橋(国見山鉱山中部軌道)
国見山鉱山のベルトコンベアと、そこに残る中部軌道の線路
国見山鉱山D-507の解体
国見山鉱山の光景




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