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新潟の「潟」を「泻」(シ+写)と書くのは地元では当たり前なのだが、県外んショが見ると「なんだこれは!」と驚くようだ。この文字についての考察はいくつかサイトがあるが、それは検索していただくとして、千葉にこの「泻 」があった。干潟駅の近くだ。

そもそも「潟」がつく地名はそれほど多くない。全国的には秋田の大潟町・八郎潟が有名なくらいだろうか。ほか、新潟に圧倒的に集中している気がする。


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JR四国の駅名標にも、ゴナ版と新ゴ版があるのに気づいた。

まず、新ゴ。
「が」「き」「さ」がもっとも特徴的なのだが、他の書体も「いかにも新ゴ」だ。

そして、ゴナ。

新ゴと比較できるものを選んだ。「か」「き」「た」、どちらがお好みだろうか?


たまたま10件の駅名標を撮影していたが、見比べると、感じの駅名がゴシックのものは新ゴ、丸ゴシック(ナール?)のものはゴナ。所在地表記がゴシックのものは新ゴ、明朝のものはゴナのようだ。隣駅を指す矢印が三角であるか矢印形であるかは関係ないようだ。
雑誌『東京人』2013年8月号に『写植の時代が教えてくれること』(正木香子)という記事がある。現在、出版物、放送におけるスーパーインポーズ(というのだろうか)含めてほぼすべて「フォント」、つまるコンピュータによる文字の出力となり、「写植」は壊滅したと言っていい。

写植の基本は、文字が打たれた印画紙である。その現物は手元にないのでお見せできないが、光沢がある写真プリントの紙に文字だけが刷られているとお考えいただきたい。

10年前にはまだまだ全盛期だった。「台紙」というものを写植機で作っていた。今で言えば、Illustratorの「アウトラインモード」と思ってもらって大差ない。

(イラレのアウトラインモード)

その台紙を作るために、デザイナーは「ここにこう線を引いて、ここにこの写植をこの大きさで入れる」と指定したレイアウト用紙を作っていた。電算写植機のオペレータはレイアウト用紙の上に「厚トレ」こと厚手のトレーシングペーパーを乗せ、罫線、文字をそれぞれ切り貼りして台紙を作っていた(ほかにも方法はある)。文字の訂正は、印画紙の一部を切り貼りする。文章は、張り直したときに歪みを出さないために、行ごと、段落ごと貼り替えることがある。それが、写植による誌面作りだった。

* * *

さて、書体の話である。

写植のデフォルトだった写研の書体は、いまのPCのフォントになっていない。そのために、生じたことがいくつかある。特に1990年代半ばから2000年代前半に多発した。

・Macのデフォルトで搭載されていたフォントのみでDTPしていた場合、ひどい誌面が多かった。デザインの基本…文字の大きさ、1行あたりの文字数、行間スペース、字間スペースを知らない人がレイアウトしたために起きた現象。また、フォントも数種類しかなかったため、非常に単調な誌面になった。
・太文字の王として君臨していた「ゴナ」(写研)ファミリーに飽き飽きされていたこともあり、極太のゴシックが多用されるようになった。極太の明朝は使い慣れない人が多かった。
・ゴナに変わり、「なんでも新ゴ」になった。個人的にはゴナのほうがずっと洗練された書体だと思っている。

2000年代に入り、加速度的にMac+QuarkXPRESSによるDTP化が進行し、写研書体を見ることはほとんどなくなった。写植時代、文字の装飾は、斜体、単色のシャドウ程度だった(シャドウを表現した書体があったほどだ)が、DTPではフチドリが多用される。さらにDTP化によって画像としての表現力が飛躍的に高まり、グラデーションを持った装飾が当たり前になった。それに見慣れてしまうと…「写研書体=古いデザイン」という観念が誕生する。

ご覧いただきたい。

家にあった、1993年初版の本。この「ゴナ+斜体」というだけで、なんと古くさく見えることか!

これは1989年刊。

タイトル文字にゴナ、というだけで、非常に強いノスタルジーを感じてしまう。バブルが終わってもまだまだ元気だった1990年代前半の空気を感じ、その時代の思い出にふけってしまう。この、ゴナに反応する気持ちは、きっと一生続くのだろう。

本当はもっと別のことを書こうと思ったのだが、長くなったのでここで。



関連項目
『「時刻表」はこうしてつくられる』(時刻表編集部OB編著/交通新聞社新書)









川口メディアセブンが主催する「かわぐちタイポさんぽ」に行ってきた。

タイポさんぽ(藤本健太郎著/誠文堂新光社)
『タイポさんぽ』刊行記念トークイベント「タイポがたり」

20130119036.JPG13時から17時ということで、4時間、みんなでぶらぶらと街歩きをするのかな…と思っていたらさにあらず。最初40分くらいは藤本さんのトーク。続いて参加者4人ずつ、50音順に組ませてエリアを分けて「ここを歩いて、すてきなタイポグラフィーを見つけてください」。15時15分にメディアセブンに戻って、全員の写真をスクリーンで鑑賞する…というもので、まさにワークショップだった。

川口、「ある」。上の「ディモア」はぼくのベスト2。

20130119037.JPGこういうのもあった。

20130119027.JPGマイベストはこれ。

20130119028.JPGかなりすてき。


あとは、もう羅列するしか。
20130119076.JPG講評というか鑑賞時、かなりの人が気に入ってくれたもの。

20130119053.JPGいいCup`s。

20130119045.JPG承。

20130119029.JPG「み」だけ取り出すと、たぶん読めない。

20130119024.JPG「城」だけ取り出すと、やはり読めない。

20130119014.JPG濁点の重なり具合がおかしい。

20130119042.JPGビニールテープ文字。ちゃんと文字の大きさを鉛筆で枠書きしている。

20130119013.JPG修悦体のようなものかと思いきや、ちゃんと「書いてある」。

20130119011.JPG「口」が小さい。

20130119005.JPGスターライズ。

20130119003.JPG「ω」のような。

20130119002.JPG川口の「総合文化センター」からしてこれだ。「いいへ」じゃないか?

20130119018.JPG「掲」。これはそこかしこにあるようで、これではない「掲」を撮っている人が他のグループにも何人かいた。

* * *

20130119001.JPGこういう地図を渡されて8グループかな、に別れて西川口と蕨を歩いたのだけれど、意外に「撮ってる場所」に傾向が出てきたのが興味深かった。駐車場、ゴミ捨て場、マンションの表札。また、周辺は歓楽街でもあるので、そうした看板もなかなかすごいのがたくさんある。

とはいえ、再開発やら建て替えが進めば、失われる一方。ダイナフォントに駆逐される日は遠くない。そんな中、ひとつのタイポグラフィーが消えようとしていた。

P1190385.jpg




 
「々」踊り字(繰り返し記号)がある地名を書いていて、ゲシュタルト崩壊を起こした。
「々」が「クマ」に見えるのだ。あるいは「タ」にも「匁」にも「勺」にも見えてくる。




々々々々
 々々々々々々
     々々々々



位置によって、個数によって、ゲシュタルト崩壊しやすかったりそうでもなかったり。


そして、クマならば、こうだろう。

リラッ々


「々」は「ノマ」とも呼ばれるようだが、私はそれを耳にしたことがない。かつてはatokでも「ノマ」から変換できた記憶はある。




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