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福島県の磐越東線は、夏井川に沿って走る。並行して県道41号が通る。ずっと谷に沿った1.5車線の道で、交通量はあまりなく、淡々と走ることができる道だ。

北から走ってきて、夏井駅を過ぎ、夏井渓谷といわれるあたりで左コーナーを回ると視界の上のほうに古いプラットトラスをくぐる太い水管が目に入った。

スマホの地図を見ると、ピンが立っていた。おそらく十数年前に歴史的鋼橋集覧でチェックしてピンを立て、今回現地に行ったくせにその地図を見てもいない、でも走っていて気がついたのだから、それはこの水管橋の持つ力なのだろう。



夏井川が蛇行する部分をショートカットして、直線距離約800mで落差約50mを稼いで発電する。夏井川には、ここだけでなく、いくつも並行して水路隧道が掘られての水力発電所がある。




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早明浦ダムから上流方向(西)へ左岸(北側)を走っていると、道路と吉野川をまたぐ水管橋があった。道路上は薄いプレートガーダー、川の上はプラットトラス。

 
水管はそれほど太くはない。歩み板のせいで写真左に寄っているように見えるが、中心線に1本だけある。

 
 
本当はこちら側(東側)から走ってきた。すると、水管橋は向かって左に傾斜しているように見える。

 
あとから地図を確認すると、吉野川に流れ込む左岸側の支流2本からそれぞれ取水し(青いマル)、それを合流させてこの水管橋で対岸に渡し、右岸側を流れる高薮発電所(赤いマル)に行く水路に合流させているようだ。






 
国道180号を北上していくと、道路上にコンクリートの水道橋が見えた。この桁の重厚さ、道路橋でも鉄道橋でもない、独特の雰囲気。写真右が上流。

 
反対側から。写真左が上流。この水路橋は、日野川水系印賀川の大宮ダムで取水し、日野川下流の黒坂発電所に至る発電用水路の一部。

 
分厚い壁橋脚。蜂の巣が二つ見える。。

 
上流側、水路隧道から出てきて水路橋に接続しているところ。

 
 
水路橋の内側は、サラサラと水が流れていた。思ったよりも流量は少なかった。



 

伊豆・下賀茂温泉の春まち橋に続くような形で、水管橋が延びている。ここは青野川と二条川が合流する地点で、合流点をYの字に例えると、その股に温泉が湧き、/を乗り越える形でこの水管橋がある。上の写真の3本の塔が源泉。左下に春まち橋。画面を左右に横切るのが堤防で、その上の道路を横断して向こうに延びているのが今回の水管橋。

 
4本の管を渡している。






富士川の河口から3番目にかかる橋。最下流は国道1号の新富士川橋、次が東海道新幹線富士川橋梁。そしてこの東駿河湾工業用水道富士川水管橋となる。wikipediaのTemplate:富士川の橋では無視されている。

  1スパン102m、10径間、橋長1040m。

 
口径2200mmの水管2本をアーチが支えている。アーチ橋は遠目には優美な形と認識されることが多いので(大正時代に既にそう言われている)、この橋の迫力は真下で鉄塊を見なければ感じられないだろう。

  左岸側。堤防と水管の間は1mちょっとか。立ってはくぐれない。

 
 
近くで見ると、途端にこの水管の「重さ」を感じる。背後の民家ほどの大きさがある、橋台を兼ねた取り込み口(なんと言うのだろう?)のこのコンクリート塊すら軽く見える。

この橋に流れる水は、釜口サイホン橋で触れた日本軽金属富士川第二発電所の余水を工業用水に転用しているものだ。海岸にある水力発電後の余水をそのまま海に流すのではなく、(おそらく加圧して)他の用途に転用するとは、その規模の大きさに驚く。

工業用地下水のくみ上げが「安全揚水量」の限界に達したことから、1966年に東駿河湾工業用水道建設着手、1970年3月水管橋竣工、1971年12月一部供用開始。水管橋は給水は当時1日68万トン、現在79万トン。計画では131万トン。橋梁の製造者は日本鋼管(現JFEエンジニアリング)だ


富士市のサイトに当時の市報がPDFで掲載されている。建設中の写真もある。




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