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20091127-2.jpgなんとも唐突に町中にある橋である。
こんなところに百十余年年前の(以下ry
見た目もごく「普通」に見えるし。


20091127-1.jpg南側からは望むことができないので、
北側の橋(うっかり。峰見橋だっけな)から。


20091127-3.jpg20091127-4.jpg東側(吉田側)には、A&Pロバーツの銘板がある。


20091127-5.jpg20091127-6.jpg西側(矢作側)には、国鉄の銘板がある。
しかし、こちらは塗膜が厚すぎて文字が読めない。




もともと、この橋梁は阪鶴鉄道、即ち現在の福知山線のものである。
第3または第4武庫川橋梁を1952年に架け替えたときに旧橋梁を転用したもので、ここへの架橋はその2年後、1954年。
その間に、支間120ftを98ft4inに短縮改造を受けている。

BUILT BY
A&P ROBERTS COMPANY
PENCOYD IRON WORKS
PENCOYD PA.U.S.A.
1898

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これも、すでにない橋梁である。
20091111-11.jpg




















国土画像情報閲覧システム(CCB-75-22_C19B_9)より転載、トリミング。

鶴来駅(画面右上)から西(左下)へ分岐し、手取川を渡る3連の橋梁のうち、
ひときわ目を引くのが右端の桁だろう。
250フィートのペンシルベニアトラス。
紀和鉄道和歌山線からの転用品だ。

製造は1899年、A&Pロバーツ。
かの地で紀ノ川を渡るのに30年間使用され、1930年には撤去、
そしてこの地に落ち着き1932年から供用開始された。
1980年の路線の廃止まで、48年もの余生をここで過ごした。

250フィートの分格曲弦トラスは、最大高さが41フィート6インチ(12.649m)もある。
電車は、その高さの半分にも届かなかった。
そういう写真がたくさん残っている。
前述の金名線の手取川橋は、web上では写真を見つけられなかった。


場所はココ。

すぐ北の道路橋(曲弦ワーレン)は、今も残るが
架け替えの準備が進んでいるようである。

樽見鉄道の揖斐川橋梁。
すぐ横に、旧東海道線の橋梁であるパテント・シャフト製ダブルワーレントラスの
旧揖斐川橋梁があり、その隣には東海道本線の複線トラスがある。

『歴史的鋼橋集覧』には「A.&P.Roberts Co.製」とあるが、
のちのアメリカン・ブリッジであることは後述する。

98フィートのプラットトラスが道路をまたぎ、その向こうに巨大な200フィートの
曲弦プラットトラス5連がつながっている。
20091001-1.jpg






















手前(大垣)側から塗り替えが進行中なのか、奥(樽見側)の上弦は錆びている。

せっかくのピン結合曲弦プラットトラスなのに、画面左の樹木が邪魔で
ピントラスのアイバーのか弱さ、美しさが感じられないのが残念だ。

こうして2種類のトラスを比べると、平行弦トラスはよりも曲弦トラスのほうがずっと好みだ。
冷たさがない。
堅さがない。

この橋梁を走る樽見鉄道の列車の前面展望は非常に楽しい。
揖斐川を渡る鉄道は、地上のそれなりの高さを走っており、
両側の駅、すなわち東大垣と横屋は低い位置にある。
これがどうなるかというと、すごい下り勾配の向こう、
レールが左カーブしている先に駅が見えるのだが、
それがあまりに模型のような光景なのだ。
それが楽しい。



さて、アメリカン・ブリッジとの関係である。
『歴史的鋼橋集覧』には「A.&P.Roberts Co.製」とあるが、各種文献には
「のちにアメリカン・ブリッジに統合される」とある。

アメリカン・ブリッジはジョン・ピアポント・モルガンが28の企業を統合して作り上げた鉄鋼メーカーだが、その28分の1にしてのちにアメリカン・ブリッジペンコイド工場となったのがペンコイド製鉄所である。そして、そのペンコイド製鉄所の設立者が AlgernonとPercivalのRoberts兄弟であり、それをしてA&Pロバーツと称した。二人はペンコイド開拓者の末裔である。その他いろいろわかったので、まとめることができたら某事典にでもアップするした。

ペンコイド製鉄所の後進、ペンコイド工場は、余部橋りょうのトレッスルを製造したと
各種文献で紹介されている。
なお、1913年に同名のベッセルがアメリカン・シップ・ビルディングにより建造されているので
混同しないように注意されたい。


迂闊にも、というか現地では第1連もアメリカン・ブリッジ製だと思い込んでいた。
だって、磐越西線の一連の橋梁は、こうした短いプラットトラスはおろか、
ガーダー橋までアメリカン・ブリッジ製なのだ。

そのため第1連の銘板のみを撮影してきたが、第1連は川崎造船所製である。
銘板は割れているが、こうだ。
20091001-2.jpg
























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