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新発田市内を歩いていたら、Mobilの円形キャノピーかと思うようなコンクリート製の傘があった。数十人で歩いていたが、数人、「ガソリンスタンドみたい」という感想が上がった。

ふと見ると、人物の像がある。「川崎俊平寿像」。新潟県下の大手石油販売会社・川崎商会の創立者だ。給油所としては、ここが創業地となるようで、そのモニュメントとしてこのキャノピーがある。

出光なのに、なぜ円形なのか。おそらく実際にそうだったのだろうと思い、川崎商会の公式サイトから会社案内(PDF)を見ると、当時の写真があった。






















創業は岩船町だが、昭和30年に新発田市上町(現中央町2)に移転、さらに昭和36年にこの地(新発田市下町、現大手町1)に本店を移し、給油所も開設。それがこの写真だ。ただし、創業時の写真かどうかはわからない(後述)。

円形キャノピーに掲げられてた文字は見えないが、後ろの前面ガラス張りのサービスルームともども、時代の最先端の趣だ。

この給油所の閉鎖は平成21年とのこと。写真で見る限り、開業時のキャノピーと、いまのモニュメントは同じもののように見える。末期のキャノピーは、どのような装飾がなされていたのだろうか。たった6年前のことなのに、いまなら居ながらにして情報が入りそうなのに、手が届かない。新発田を歩いたときに地元の方に聞けばよかった。


さて、円形キャノピーといえばモービル石油を連想する方も多いと思うが、ガソリンスタンド・ノートによれば、モービルが円形キャノピーをデザインしたのは1965年だ。対して、この新発田の給油所は1961年。その1961年から、この円形キャノピーがあったかどうかはわからない。これは、非常に重要なことで、もし、こちらが先ならば、なんと驚くべき事だろうか。逆に、1961年の開設時にはなく、1965年以降に建てたものであれば…それは、モービルを真似したという可能性が出てくる。このあたりの証言を得られないだろうか。(この段落、2016年11月1日追記)



さて、川崎商会の会社案内をさらに見ていると、西堀給油所の立体駐車場は「日本海側初」とのこと。そのようなものとは知らずに、未就学児の頃の私は毎日、中で蠢くゴンドラを覗き込んでいたのだった。













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