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先日、凱風社の『バイク林道ツーリングマップ』3冊を譲り受けた。バイク好きでベイスターズファンだった方が、若くして亡くなった。その形見分けとしていただいたものだ。80年代の林道事情は、まとまった資料が乏しい。オフロードバイク雑誌かクロカン四駆誌の連載記事などを丹念にあたるしかない。

…と書いたが、オフロードバイクと対極にありそうな『ミスターバイク』に、佐藤信哉さんが「ファイヤーロードクラブ」という連載をしていた。90年代半ばは、2台のDT200Rでシンヤさんが走りに行き、シンヤさん手書きの地図とともに掲載していた。シンヤさんの軽妙な文章は、「路面の説明」でも「マシンのスペック」でもなく、とても楽しそうな旅の記述だった。この凱風社の本は、その連載の前身だったと思う。


 
この本がどれだけ優れ、どれだけの資料性があるかというのは、これをご覧いただければわかると思う。

 
GPSなどない当時、『二輪車ツーリングマップ』(マップル、でもいいが)の縮尺では、とても林道の入口はわからない。ところがこのマップの細かさといったら、Googleのストリートビューレベルの細かさだ。そして、舗装と未舗装が描き分けられている。

これらを誌面そのまま掲載するのは著作権的にアウトだとは思うが、掲載しなければ本書のすごさは絶対に伝わらないので著者のお二方にはどうかご容赦いただきたい。


この地図を描いているのは、酒の漫画で超有名なラズウェル細木さんだ。本書は「窪田京一・画」となっているが、これはラズウェルさんの本名。私も最初は気づかなかったが、唐突に『信州編パート1』にラズウェル細木さんの漫画が掲載されていて、「あれ?」と思ったのだ。右上、二筒がスポークホイール+ブロックタイヤ…(笑)

私は仕事でラズウェル細木さんのコミックエッセイの文庫化を担当したのだけれど、外部編集者(OB)にすべてをお願いしていたので、直接の面識はない。

 
 
私が今回入手したのは
(1)丹沢編 改訂版 1986年7月15日 改訂版第1刷発行
(4)奥多摩編 1986年4月30日 初版第1刷発行
(5)信州編パートⅠ 1987年6月15日 初版第1刷発行
だ。掲載している林道群は、上記を見て欲しい。「信州編」は、甲府北部など山梨県も多く含む。
ただ、ここに掲載している大多数の林道は、現在では舗装されたか、通行止めとなっており、往時のままなのは、川上牧丘林道ほか数えるくらいしかなさそうだ。とはいえ、これを眺めていると、舗装路でいいから走りに行ってみたくなる。

未入手のものは、
(2)富士山編パートⅠ
(3)富士山編パートⅡ
だ。これら「BIKEの本」シリーズは、自社広告によれば「ビニールカバー付」とある。私の手元に来た3冊はそれがないので、元の所有者が取り外したのだろう。ビニールカバーは、10年もすれば収縮して割れてしまう。そういうものだ。


* * *

 
同時に、この1冊も譲り受けた。『ザ・ベーシック・モトクロス』(石井正美著/山海堂)。1990年初版発行。レジェンド・石井さんによる、モトクロスの入門書。石井さんには『月刊ガルル』時代に大変お世話になった。当時、多くのテクニック本を手掛けている。


この本に、この未使用ステッカーが挟まっていた。このステッカーこそ、元所有者の青春なのだろう。本4冊も大切だが、このステッカーこそ、このままそっと私の手元で大切にしていきたい。

17th 学二連 FESTIVAL ENDURO
3, May, 1987, in S.P Saitama

S.Pさいたまというのはオフロードコースだろうかのちのオケガワ、HARP。「学二連」は学生二輪倶楽部連盟、関東・中部・関西などでそれぞれまとまって活動していたようだ。



















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