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松山市南部、砥部町との界となる重信川に架かる橋。3連1組、かつ橋脚上に突き出す三角形からカンチレバートラスかと思いきや、3連の真ん中の桁を見ても吊り桁ではない。


IMG_3865_R1.jpg



















吊り桁というのは、この写真でいう黄色い部分。これは京都の泉大橋(国道24号/木津川)。碇着桁から張り出した(カンチレバー)部分に「吊り掛けられている」のがカンチレバートラスだが、重信橋はそういう構造には見えない。

 
真横からは撮れなかったが、普通のカンチレバートラスでは、ここが吊り桁になるはず。しかし、分離できるようには見えない。


桁裏を見ても、やはり分離できるようには見えない。ということは、これは見た目としてはカンチレバートラスだが、実際は連続ワーレントラスだと思われる。

 
右岸(北側)の親柱。左の親柱が隠されている。親柱をないがしろにするな…! 右は「重信橋」。

 
側面には「昭和二十五年七月竣功」。

 
銘板がある。

昭和二十四年
愛媛県建造
内示(昭和十四年)
松尾橋梁株式会社
東京工場製作

 
上流側には歩道が別途設けられている。

さてこの重信橋。「日本の長大トラス橋」(藤井郁夫)によれば、「下路連続トラス3連の下路連続トラス橋」であり、新田原飛行場の旧日本軍の格納庫の解体材を前提に設計されたらしい。橋梁のデータベースの元を作成していた藤井郁夫氏が「カンチレバー」と書いていないということは、この橋がカンチレバーではない、ということの証拠となろう。

この重信橋が架けられたのは、多径間のトラス橋が、カンチレバーから連続トラスに変わる節目の時期だった。「カンチレバーの見た目で連続トラス」であるいうのは、もしかしたらそれをふまえているのかもしれない。妄想ですが。



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