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今日は、ある写真家の方のお声がけにより、蒸気機関車趣味者の集まりに参加させていただいた。そこには、私の書棚にある本の著者、雑誌の執筆者、写真家などこちらが一方的にお名前を存じ上げている方々がたくさん。私なぞ若造もいいところで、現役蒸気機関車を山ほど見てきた方々と対等に話せるような知識も経験もないが、みなさんとても気さくにお話を聞かせてくださった。

最年長が、蒸気機関車に携わってから70年という方。ほか、趣味歴60年、50年という方々がほとんど。私より20~30、上の方々である。「C51が好きで…」「添乗すると、蒸気機関車がどれだけひどい乗り心地なのかよくわかる…」「世には出せない写真がある…」というようなお話をたっぷり聞かせていただいた。

そうした方々に感じるのは、強さだ。その趣味一筋で、その歳でなお突っ走っている一徹感ゆえの強さ。強すぎる。間違いなく、彼らは、他人に何かを言われても微動だにしない。私は、20年後、30年後に、そうした強さを得ているだろうか?

* * *

その場でうかがったお話で強く共感したものとして、「いまならまだ間に合う」というテーマがあった。いまなら、蒸気機関車を運転していた方が生きている。いまなら、まだだれも見たことがない写真を撮った人が生きている。また、各地には「よく捨てられなかったな」と思われる国鉄時代の資料が残っている。蒸機全廃から38年、国鉄解体から26年。いまが、それらをアーカイブとして残せるかどうかの瀬戸際だ。

1970年代にテープレコーダーに収録した、明治20年代生まれの機関士たちの談話の音源が披露された。大変貴重なアーカイブだ。鉄道趣味界では、まるで蒸気機関車は9600形以降の各形式しか存在しなかったかのような扱いだが、いわゆる「古典機」だって、かつては本線を疾走していた。明治の世から蒸気機関車に携わっている方々によるそうした機関車の話など、二つとない資料なのではないか。

本来ならば、鉄道の博物館がこうしたものを保存しておくべきだとその方はおっしゃっていたし、私もそう思っているが、なかなかそれも難しいだろうし無理だろう。もし、私がなにかの拍子に個人事業主になったら、こうしたことをまとめ、なんらかの事業にできないか…などと妄想している。

会場には大変貴重なものがいくつもあった。おそらく処分されるものを救ったのだろうと思う。冒頭の写真は「省外秘」とある東海道・山陽本線のダイヤ。鉄道省の時代か。上の写真、中下の横太線は大阪駅。「2」という数字をみれば、2列車が9時に大阪駅を発車している。こんど、戦前・戦後の時刻表を参照して特定したいと思う。


こんな貴重な機会をいただいたOさん、また、お話しさせていただいた皆様に深く感謝申し上げます。


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