富山県の神通川河口付近に位置する、新神通川橋梁。 上流側、高山本線の橋梁が、アメリカン・ブリッジ製である。 この写真は左岸から撮影している。 ピントラスのもっとも美しい部分はココだと思う。 200フィートの単線プラットトラスが6連。 ロングスパンゆえの、シュウェドラートラス。 上弦中央の3パネル部分が直線状になっている。 シュウェドラーは、少し垂れ下がることもあるようだが、 アメリカン・ブリッジの日本向け桁はすべて直線である。 さて、このトラス桁の出自には2説ある。 歴史的鋼橋集覧には小西純一氏の記述で「1907年製」とある。 一方、土木構造物の教科書的な小野田滋氏の『鉄道構造物探見』では、 「1900年に御殿場線に架けられた~を転用した」と書かれている。 どちらも大家の書かれた文章である。 一次資料にあたるまで、どちらを信じていいのかわからない。 ここではその謎は置いておき、この地に架設されてからのことを書く。 この新神通川橋梁は、元は北陸本線用の桁であった。 北陸本線複線化の際に下流側に複線トラスを増設し、 北陸本線をそちらに移設、この橋梁は高山本線用とした。 それまでどうしていたかは調べていないが、北陸本線と共用していたのだろうか。 国土変遷アーカイブスにある写真を見ると、そう見える。 画面右側(上流側)にある橋脚は、北陸新幹線用であろう。 ということは、北陸新幹線の工事が進み、あるいは開通した時点では、 この6連の曲弦プラットトラスはこのように見えなくなる。 この写真は土手から撮影したが、実は非常に厭な体験をした。 土手の上にある資材置き場のような広場にクルマを停めたら、 そこに監視カメラがあり、「ウィ~~~~ン」という音と共に 監視カメラがこちらを向いたのである。 カメラの場所は変わらないが、水平方向に360度回転し、もちろん上下に首を振る。 クルマから降りた私を追尾するのだ。 そこから離れ、一番上の写真を撮ったときも、土手の上からカメラが私を見ていた。 不法投棄でも、北陸新幹線工事の妨害でもない。 単なる写真撮影だけである。 いっそ、監視カメラに黒い幕でもかけてやろうかと思うくらい(そのくらいの高さである) 厭な体験であった。 PR |
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