YSP横浜南さんに預けていた、走行5万マイル(8万km)のスーパーテネレがあがってきた。お願いしたのは、始動不良というより異常の解決。自分でできること、すなわち吸気と電装までは既報のとおり見ていたが、これでダメならもうエンジン部分しかない。バルブタイミングの異常か、そうなったらもう自分の手には負えない。そう思って、思い切って預けた。ここから先はプロの領域だ。
結論から言うと、エンジンの圧縮がわずか3kg/cm^2しかなくなっていたことが始動不良を引き起こしていた。通常の数値はサービスマニュアルを見ても載っていなかったと思うが、12~13kgのはず。スタッフの方は、測り間違いじゃないかと思って再度やってみたそうだ。 圧縮が抜けていた原因は、バルブへのカーボンの堆積。また、バルブのリフト量が狂っているというか、常に少し空いている状態になったいたようだ。バルブタイミングに異常はなく、カーボンを除去したバルブは特に摩耗しているわけでもないので摺り合わせの上、再使用したとのこと。 カーボンは、バルブだけでなく、ピストン上面にも体積。目測で0.3mmとか0.5mmとかの量。触るとボロボロと崩れる。下の写真はカーボンが堆積した部分をこすってみたものだ。 ヘッドを開けたのだから、ピストンを交換していただいた。部品代6万610円中、ピストンだけで約2万円だ。 ・ピストン 6000円 ・ピストンリングセット 3070円 ・ピストンピン 1050円 これらが2組。 屋内保管なのだが、屋内に入れるとガソリンの匂いが充満してしまっていた(コックをオフにするとしばらくして消える)が、その原因は右側コックにあった。で、交換していただいたのだが、コックアセンブリ5370円はこの内側のパーツだけなのね。 奇麗にした外装とは裏腹に、エキパイだけは錆び錆びのまま。ここにCO濃度を測るためのドレンがあるが、なぜかこれがなめていたという。開けたことなどないが、タップ切り直し。 ゴムやプラの劣化が激しい場所は、部品を交換。明細には、OリングOリングOリングOリングOリングOリングOリングガスケットガスケットガスケットガスケットガスケットガスケットガスケットガスケットといった案配で並んでいる。 今回の処理一連で、工賃込み約14万5000円。20万越えを覚悟したが、思ったより安くあげていただいたという印象だ。それもこれも、YSP横浜南さんにガルルがお世話になっているからかもしれない(アレ? お世話になってるのにさらに安くしていただくなんて逆じゃないか? お世話になっているんだから高くなってもおかしくないのに??) 前みたいに年間2万kmも3万kmも乗ることがない今、「次」のこういう機会があるのかどうか見当もつかないが、大切に乗って行こうと思う。 PR |
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