自宅で仕事をしていて、ふと使っている鉛筆を見て驚いた。
コーリン鉛筆だった。 コーリンと言えば、1981年に文房具店兼駄菓子屋だった実家を建て直す際、大量の不良在庫(4Hや6Hばかり)が出てきて、投げ売りしたことで記憶がある。その際、今は亡き祖母が「いい鉛筆だったんだけど、つぶれてしまった」みたいなことを言った覚えがある。実際の倒産は1997年らしいので、祖母の真意は不明だが、それ以来、コーリンは私の脳内でひとつの確固たるブランドとして、その全盛期もその品質も知らぬままに存在してきた。カルカルで「文房具ナイト」をやった、などと聞くと、ついコーリンを思い出してしまうくらいに、自分の脳内で神格化されたブランドだった。 コーリンのトレードマークは「三角形になった横顔」のマークだ。1982年に、その向きが右向きから左向きになったとある。この鉛筆は右向き。即ち1982年以前の製造分だ。最短で28年前のもの。 なにかのノベルティだったらしく、「ムトウランドセル」とある。通販のムトウだ。浜松駅に大きな看板のあったムトウだ。昨年、「スクロール」という社名になったらしい。ムトウでいいのに。 そんなコーリン鉛筆が、いまここにあるのはなぜ? 明らかに私の所有物ではない。家の者が使っていたのか。30年近く、あるいはそれ以上前に使いかけてそのまましまい込んでおき、いまここにそれがあるのか。たぶん、永遠に謎である。そのコーリンを使って、仕事を続ける。ちびてちびて1cmくらいになって、いよいよとなっても捨てはしない。5mmくらいになってしまった過去の仲間とともに、引き出しの中に転がしておこうと思う。 PR |
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