ブログ『レイルエンヂニアリング』の大町パルクさんが、コミケで頒布した2冊。大きい方が「Special Turnout Switches(STS)」つまり特殊分岐器(ぶんぎき)、小さい方が「Specified Railway Turnout System(SRTS)」つまり特殊な鉄道の分岐システム、というタイトルどおりの内容だ。 「STS」の内容は、三枝分岐器、複分岐器、三線式分岐器、ダイヤモンドクロッシング、シングルスリップスイッチ、ダブルスリップスイッチ、脱線分岐器・乗越分岐器・横取装置、その他特殊なもの…となっていて、三枝・複・三線式…などは、日本国内のものを網羅したものとなっている。 小学校4年生の頃、シノハラのダブルスリップが本気でほしかったり、写真に撮ったり、いろんな分岐器の絵をよく描いていた程度には関心があった分岐器。そのころからとくに知識をアップデートしているわけでもなかったので、本書を見て、かつては全国の操車場にたくさんあった三枝分岐器がもう数えるほど、JR線上では1カ所しかなくなっているということを知り、非常に驚いた。ということは、ダブルスリップも、かつてほど多くなく、減少傾向にあるということだろうか。 ただでさえ維持に手間がかかる分岐器なので、その「特殊」なものは、製造も維持もさらに手間がかかるものに違いない。『鉄道をつくる人たち』(川辺謙一著/交通新聞社)では関東分岐器に取材している。 駅の配線の考え方も、国鉄時代と現在では大きく異なる。たとえば、かつては振り分け分岐器(振り分けの率が1:1のものを「両開き」「Y字」などと通称する)が多用されたが、1980年代以降(かな)、「1線スルー方式」が増え、そのように修正されてもきた。今回、写真の本が出たので、次はぜひ「分岐器における、運用側・製造側の思想の変化」をぜひまとめていただけないだろうか。 大町パルクさんの、「それを見に行くために、遊園地や沖縄まで行く」という行動力はすごい。コミケ当日には売り切れてしまったとのこと、現在、再販すべく準備中。下記リンク先から購入できる。
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