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新井で見かけたワム80000の廃車体。塗装のせいか、外板にあるリブ(ここでは凹み)が見えず、「ワラ1がとび色2号に!?」などと早合点してしまった。れっきとしたワム80000そのままである。

おそらく、運び込まれたときはワム80000本来の塗色であるとび色2号、つまり茶色だったのだろう。それを美観かなにかの点で水色に塗り直した。ところが、塗料の耐候性などの問題で水色は褪色し、塗り込めたはずのとび色2号が出てきてしまった、ということだろう。

国鉄が貨車を大量に販売したのは昭和50年代終盤であり、それから30年近く経っている。それでも全国各地で倉庫として利用されているワム80000は、とび色2号をきちんと保っているものが多い。塗装の劣化よりも、構体の鋼板が腐食するほうが早いようだ。


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シャッター付きのワム80000の同類。

これがあるのは、旧国鉄線から遠く離れた山の上、新潟県の旧安塚町の国道沿いである。よくぞこんなところまで持ってきたものだ。

やはり妻面をカットし、シャッターをつけている。妻面内側にシャッターの戸袋を設置し、非常にスマートな外観となっている。

車輌は、ワム282323。側ブレーキを示す手すりの白いペイントもはっきりと残っている。
ワム80000の構体の妻面、ここを切り欠いてしまうと柱がなくなってしまうのではないかと思ったが、銚子電鉄の澪つくし号を見る限り、大丈夫なようだ。もっとも、ワム80000は台枠ですべての荷重を負担しており、扉や屋根はあくまでも「覆い」である。

興味深いのは波入のプレス鋼板の断面。当然と言えば当然だが、1枚の鋼板を波打たせて側柱(車体四角に建てる柱)にくっつけているだけ。その側柱の内側にシャッターのレールを取り付けている。

車庫には内張がしてあった。



国道を走っていて驚いた。ワムハチが倉庫に使われているのはよく見るのだが、なんか見え方がおかしい。

首だけ出しているように見えるのだが、

このとおり、塗り込められていて開かない。建物の内側からのみ出入りするのか? それにしても2坪分くらいか?

裏側は一体どうなっているのだろうか。
なんと、こちら側は生きている! ワムハチ車体の片側、それも5分の4くらいを覆って建物を作ってしまったと言うことか。しかし、耐久性を考えると、ワムハチを撤去して建物のみとしたほうがいいのではなかろうか。

(許可を得て撮影)

知床半島南側、道道87号は、羅臼から25kmほど行った相泊で終わっている。この先はなんとなく浜辺に道が続いているが、その先まで行ったことはない。もちろん、この先は立ち入り禁止区域となるのではあるが。


この終端、相泊橋の横にワム60000(丸屋根と雨樋から推測)がある。貨車が倉庫として大量に売り出された国鉄末期、もっとも近いと思われる根室標津駅からでも直線距離で約60km。よくこんなところまで持ってきたものだ。 漁具の倉庫として使われているようだ。

東経145度19分付近。根室本線で言えば初田牛駅付近。もしかしたら、日本最東端の廃車体かもしれない。
* * *

この羅臼側の道道87号は1990年代後半にもバイクで走ったことがあるのだが、2013年に久しぶりに訪ねたら、数カ所でルートが新しいトンネルに切り替わっていた。旧道は廃道化しており、そんなときには二度と取れないGPSログ…ということに思いを馳せてしまう。


まず、知円別トンネル。2002年11月竣工、延長849m。これは東側の坑口で、左側にみえるのが旧道。
轍がある。すぐ北にチエンベツ川があり、その源頭をたどると知床連山の知円別岳である。1992年、羅臼岳から硫黄岳への知床連山縦走の際に歩いた山だと思うと感慨も一段と深い。


次いで少し南西、天狗岩トンネルの東側坑口。その前に、ワラ1(?)とワム80000の廃車体が合計3体、倉庫として使われている。
このトンネルは2004年10月竣工、延長850m。近くのモセカルベツ川は、たどるとやはり知円別岳にたどりつく。

最後に海岸町の廃車体。
ワム60000、ワム80000が各1体、ワフ29500が2体ある。よくぞこの海沿いの場所で二十年以上も使われてきたものだと思う。


さらにまだほかにも廃車体はあったと思うが、急いでいたので撮影していない。そのときはそれでいいと思うのだが、こうして自宅に帰ってみると、やはりすべてを撮影しておいた方がよかったと必ず反省するハメになる。




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