蒸気機関車の逆転機の動きを動画でに関連して、逆転機の話題。
「国鉄の蒸気機関車の公式写真」というものがある。その大半はパブリックドメインとなり、一部はwikipediaにもアップロードされている。 (この写真のパブリックドメイン化について) 蒸気機関車の公式写真は、 ・1エンド(前)を左に ・連結棒(動輪をつなぐ棒)を最下部に ・リターンクランクは真上か少し前方を向くことが多い ・合併テコと結びリンクはほぼL字型になる ・逆転機はミッドギア位置 が原則である…と記憶している(確か宇田賢吉氏の記事にあったような…未確認)。 これから、蒸気機関車の公式写真を見ることがあったら、ぜひ逆転機と連結棒の位置に注目して欲しい。 いつ頃、これが制定されたのかは知らない。『100年の国鉄車両』(交友社)には公式写真だけが掲載されているわけではないとしても、ある程度はそれに準じた写真が多いということで、同書で見てみる。 (誌面が光ってしまうので斜めに) C56(昭和10年~)、C57、C58、D51はすべてこの仕様どおり。 少し遡って、C10(昭和5年)、C11、C12、C54、D55もこの仕様通り。 C53(昭和3年)もこの仕様。 8620もこの仕様…と思いきや、逆転機は前進の位置にある。この48627は大正10年製。9600の公式写真様のものは、29652(大正7年製)の右側で、公式写真に則ったものが掲載されている。 ほか、9900(のちのD50、製造初年は大正12年)は19995(D50 196、昭和2年製)は逆転機が前進に入っている。 以上のことから考えて、公式写真の仕様が決定されたのは、昭和3年頃と見ていいのではないか。 蒸気機関車現役当時、機関区で形式写真を撮る人は、機関士に依頼して、連結棒がこの位置になるよう機関車を動かしてもらった人もいる。それを頼める、応じるという環境は、いま、単純にうらやましい。いや、そもそも機関区内で自由に撮影できたことがうらやましい。 なお、この公式写真仕様のとき、写真に写っていない車体右側は、 ・動輪が90度回転した位置にある ・連結棒は9時の位置を結ぶ、動輪中心線を結ぶ位置にある となっている。『蒸気機関車メカニズム図鑑』(細川武志著/グランプリ出版)では蒸気機関車の左右側面図がイラストとして載っているが、きちんとこの仕様になっているのはさすがだ。 PR |
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